私が昔から映像に強い興味を持つことは本コーナーで何度も書いています。本日はそれに関することを書きます。
今では、多くの人が、自分で撮影した動画を手軽にネットに投稿するようになりました。そのきっかけを作ったのは、YouTubeなどの動画共有サイトが登場したことです。
また、昔は、動画を撮影するにはビデオカメラなどの機器が必要でした。それがデジタル化に伴い、まずはスチル撮影用のデジタルカメラ(デジカメ)に動画撮影機能が搭載されるようになり、その後は、スマートフォン(スマホ)でも撮影できるようになり、動画を撮影することが特殊ではなくなりました。
どちらもなかった頃から、私は自分で作った動画をネットで紹介することをしていました。当時それを実現する方法として、私は自分のサイトのために利用させてもらっているサーバに動画ファイルをアップロードしていました。今から20年ほど前のことです。
当時のネット事情は、今と比べられないほど貧弱でした。「ダイヤルアップ接続」という電話回線を使ってネットに接続するため、常時接続しておくことなどできず、必要な時だけネットに接続し、用が済めばすぐさま切断するようなありさまでした。
回線も遅く、今のように高精細な動画は望むべくもなく、上で書いたような理由で、長い動画をのんびり見ていることもできませんでした。
そんな事情で、動画をネットで上げる時に気を付けたのは、動画ファイルをいかに小さくするかでした。画質を限度ぎりぎりまで落としたりしたものです。こんな状態でしたから、動画をネットで紹介する人も、それを見る人も、ごく限られていた印象です。
以上は私の昔話です。
ここからは、つい最近のことを書きます。
ネットに自分の動画を上げるだけであれば、YouTubeなどの動画専用サーバを利用するのが今は一般的です。しかし、ときには、それらに上げず、自分のサーバに上げてみたくなることがあります。私もそうした気分になる時があります。その動画が、YouTubeに上げるまでもないものや、著作権の問題で引っかかりそうな場合などです。
もっとも、動画のアップロード先が自分のサーバであっても、著作権の問題がクリアされるわけではありません。しかし、YouTubeなどと違い、サーバの側で勝手に削除されるようなことは起きません。
その場合には、昔のように、動画ファイルのサイズに気を付けなければならなくなります。私の環境でいいますと、私がサイトの更新に使っているWordPressで動画を上げようとしますと、上限が100MBとされており、それより0.1MBでもオーバーした動画は受けつけてもらえません。
今年になって、過去に作って、自分のサイトで紹介していた動画をいくつかサイトに再アップロードしました。直近でいいますと、1988年3月にフジテレビで放送された「春の楽しい電車」から東京モノレールのシーンだけを抜き出した動画と、新コロ騒動を例に、世界の裏側で起きていることを話す英国のデイビッド・アイク氏(1952~)が、英国の番組に出演したときの動画です。
アイク氏の動画は、45分ほどの動画を、30分ほどに短縮しましたが、それでも、100MB以下にするのには骨を折りました。
それでも、上に書いた2本は、何とか上限ぎりぎりに抑え、サーバに上げることができました。
こんな風に、YouTubeに上げる分には気にならない動画ファイルのサイズに苦労することがある私にとって、魅力的なソフトがあることを知り、昨日から使い始めました。
そのソフトは「動画圧縮のプロ」という動画です。私は初めて知りましたが、ダウンロード版が21,780円(税抜き価格)です。定価のままであれば、興味は持っても、私が使うことはなかっただろうと思います。
そんな私が実際に使おうと思ったのは、4,980円(税抜き価格)で使えるチャンスを得たからです。しかも、たまたまポイントが貯まっていたため、税込み3,750円で購入できることがわかり、手に入れました。
ダウンロードして実際に使ってみると、あっけないほど、手順は簡単でした。圧縮した動画ファイルを選択し、あとは圧縮レベルを「高画質」か「やや高画質」のどちらかを選ぶだけです。「最高画質」という選択肢もありますが、試しにこれを選んでみたところ、基のファイルとファイルサイズが変りませんでした。
個人的に戸惑ったのは、圧縮された動画ファイルがどこに書き出されるか、自分で指定できないことでした。それでも、試しにやってみると、基の動画ファイルがあるフォルダに”compress”というフォルダが作られ、1階層下に圧縮された動画が書き出されるのでした。
東京モノレールの動画を、動画編集ソフトのDaVinci Resolve Studioを使い、最高画質でレンダリングすると、500MBのファイルサイズになります。それを新たに手に入れた圧縮ソフトを使い、「やや高画質」で圧縮してみると、上限の100MBより余裕のあるサイズにまで圧縮されました。
そこで今度は、一段上の「高画質」で圧縮をかけてみました。結果は、75.3MBです。500MBの15%ほどに圧縮されたことになり、ソフトの優秀さを認識しました。
同じようにして、アイク氏の動画を圧縮しましたが、こちらは、結果的には設定を変えて何度も試すことになり、終了するまで時間がかかりました。
ネックとなったのは、動画の時間が30分を超えることでしょう。
DaVinci Resolve Studioでレンダリングする際、はじめは最高にしてみたところ、圧縮ソフトにかける動画ファイルが1.数GBになってしまいました。100MBに収めるどころの話ではありません。その後、画質を〔中〕にしてみたり、〔低〕にしてみたりしましたが、再度圧縮ソフトで「やや高画質」を選んでも、100MBに収まりません。
最終的には、画面解像度を1/4にし、画質を「最低」にしてレンダリングしました。そののち、圧縮ソフトを「やや高画質」にして圧縮しましたが、それでもダメでした。
最後の手段として、圧縮して書き出された動画ファイルをもう一度圧縮ソフトの「やや高画質」で圧縮することで、73.1MBになってくれました。
このように苦労して圧縮した動画ファイルを再生して確認すると、動きのあるシーンでも、ブロックノイズのようなものは目につきません。なかなか優秀なソフトであることが確認できました。
本サイトをWordPressで更新するようになる前、テキストファイルにHTMLを手書きしてサイトの更新をしていました。その時代に、自分のサイトで紹介していた動画を、WordPressで作り直したページとして紹介する時、そこに動画を埋め込んであれば、自分のサーバで紹介しようと考えています。
その際、サイズの大きなファイルであれば、手に入れたばかりの動画圧縮ソフトを有意義に活用することになるでしょう。