今年は春の訪れが遅くなりました。
甲子園球場でセンバツ大会(選抜高等学校野球大会)が行われた3月末は、季節外れの冷え込みとなり、甲子園で雪の舞う日までありました。暖冬の予報で、桜の開花も早まるかと思っていましたが、春を前に季節が足踏みし、開花時期も遅れました。
4月になると、季節の歩みの遅さを取り戻すように、気温が上がってきました。季節の移り変わりは平坦ではなく、今度は逆に、季節外れの高い気温の日まで出るようになりました。
ともあれ、本来の暖かとなり、鳥たちの活動も盛んになってきたように思われます。庭のほうから鳥の鳴き声が聴こえるようになりました。
そんな季節に活躍するのが、鳥の鳴き声を録音する録音機器です。私はZOOMのマイクトラックレコーダーのM3 MicTrakを使う機会が増えています。

このレコーダーの何といっても強みは、32bit floatで録音できることです。録音時に録音レベルの調節が不要で、録ったあとに、自分の望む再生音量にできます。
今日の早朝、ウグイスの声がしたので、三脚にM3 MicTrakをセットし、15分程度録音しました。その中から、3分半ほど抜き出し、音声ファイルにしてみました。
この録音をしたときは風が吹いていなかったため、M3 MicTrakに付属するスポンジ状のウィンドスクリーンをつけず、マイクを裸の状態で使いました。
録音した音声ファイルは、私が使う音声編集ソフトのiZotope RX10 StandardのLoudness Controlで音量の調節しています。
32bit floatはかなり優秀です。
今週の水曜日(17日)のことです。その日の午後、今回と同じように、庭で鳥の声を録音しました。
その日、関東は変わりやすい天候で、あとで確認すると、所どこで小さな雷雲が発生していたことがわかりました。
当地は晴れて、真っ青な空を背景に、夏の入道雲のような雲が浮かんでいました。
そのような条件で、10分から15分程度、鳥の鳴き声を録る目的で、M3 MicTrakを三脚にセットして録音しました。
あとで録音した音声ファイルを確認すると、鳥の声とは別の音も録音されていました。それは、どこか遠くから聞こえる雷鳴でした。おそらく、直線距離にして10キロメートルではきかないほど離れたところに発生した雷雲の下でしているのであろう音です。
下に埋め込んだのが、その部分の音声ファイルです。
これを録音した日、当地では風が吹いていなかったため、今日の早朝と同じように、ウィンドスクリーンをつけませんでした。風切り音による雑音ではないと考えていますが、いかがでしょうか?
こんな風に、少し凝ると、録音というのもなかなか奥が広く、興味が尽きません。
私は映像と共に、音声の録音にも昔から強い興味を持ってきました。
今はそれを、M3 MicTrakを使うことで、大きな音から小さな音まで、自由自在に録れるように感じ、時間が許す限り、それを愉しんでいます。