本日は、昨日の本コーナーで書いたことの顛末を書いておきます。
昨日起きたことを振り返ります。
私のサイトを掲載させていただいていますサーバ担当者から立て続けにメールが届いたことで事は始まりました。メールには、私のサイトに載せているNHK関連の動画・音声のファイルのいずれもが「著作権侵害」に抵触しているため、削除して欲しい旨の連絡がNHKから入った、と書かれていました。
そこで、すぐさま問題のファイルの削除に移ればよかったのですが、私は自分が納得した上でないと実際の行動に移れない人間です(^_^;
そのため、結果的にはサーバ担当者には余計な手間をかけさせてしまったことになりますが、NHKの関係者と直接交渉をさせて欲しい旨の返信をしました。
ややあって、サーバ担当者から返事が届き、NHKで著作権を専門に扱う部署(「NHKオンライン>放送番組と著作権」)の担当者の電話番号を知らせるメールが届きました。
NHKからのクレームは、「著作権侵害」と「本サイト内の記述の誤り」の2点です。
私はすぐさま教えていただいた電話番号に電話をしました。正直いって、私はメールでのやり取りになると思っていましたので、電話で話ができるというのは意外でした。
電話に出られたNHKの担当者様は男性で、ソフトな対応をされる方だったので安心しました。実をいって、私は電話が苦手です。ですから、自分から電話をすることはめったにありませんし、携帯電話も持つつもりはありません。それでも、この場合、そんなことはいっていられません。
NHKの担当者とは、小一時間話をさせていただきました。初めから結果は見えていました。NHKの総意として著作権を主張されたら、こちらにはそれに抗するだけの立場にはありません。結果的には、NHKの担当者の指摘を全面的に受け入れ、昨日から今日にかけ、著作権侵害に抵触する動画・音声のファイルはサーバから削除しました。
これまで動画と音声のファイルを紹介してきました「動画・音声アーカイブス」のページは、本日、「私の動画アーカイブス」として出直しました。今後は、自分で撮影したビデオ映像のみの紹介をしていきたいと考えています。
もう1点は、本サイト内の「記述の誤り」に関しての訂正要求です。
NHKの担当者にお話を伺うことで、今回のNHK側の急とも思えた訂正要求の事情が理解できました。昨日の本コーナーで私が書いていることはまったくの的外れで、邪推もいいところです。
思えば、こちらが今回の一連の動きの起点となっていたのです。
本サイトには、私がただ単に「コレ、見たいかも?」と気になったテレビ番組を紹介する「私のTV指定席」というコーナーがあります(※現在このコーナーはありません)。その2006年10月20日分の一部に誤りがあったのです。
その日の分としてピックアップした番組のひとつに「熱中時間 忙中“趣味”あり」があります。
私がこの番組に関心を持つようになったのは、それほど前のことではありません。私は衛星第2の放送で見ていますが、放送されるのは金曜日の午後8時からの1時間です。私は、2年前に脳損傷で入院してからというもの、それまでは熱心に見ることがなかった健康問題に注意するようになり、その時間は「きょうの健康Q&A」という番組を見る習慣がついていたのです。そのため、衛星第2でそのような番組が放送されていることにも注意がいきませんでした。
それが、今年の4月21日の放送に興味を持ち、以来、実際に見るかどうかは別にして、「私のTV指定席」では毎週のようにリストアップしています。
そして、問題の10月21日の番組紹介です。そこで、私は以下のように紹介してしまいました。
・熱中時間 忙中“趣味”あり「マグロ漁船マニア&伊勢正三のフライフィッシング」 ~宮城県に住む熊谷大海さんは子供のころからの「マグロ漁船」マニア。歴代のほとんどすべてのマグロ漁船の形と名前を覚え、写真やビデオを撮り続けている。衰退してしまったマグロ漁業の記録を後世に残そうと、ミニコミ誌まで作った。熊谷さんにマグロ漁船の魅力を聞く。フォークグループ「かぐや姫」の元メンバー・伊勢正三が熱中しているのはフライフィッシングである。ライブツアーの最中でも、近くに渓流があると知ると、時間をつくってはひとりで釣りに出向くほどだ。伊勢は今、過去に1度も釣ったことがない40センチを超える野生のイワナ釣りに挑んでいる。自作のフライで東北の渓流に向かう伊勢に密着し、フライフィッシングの魅力を伝える~(NHK衛星第2/20:00~21:00)
初めにサーバの担当者から届いたメールには、出演者からクレームがあったとは書いてありましたが、その出演者が誰かについては触れられていませんでした。そこで、番組の司会をされているNHKの「中川緑アナウンサーあたりだろうか?」などと考えてもみました。
私は電話で、NHKの担当者にその出演者の名前を尋ねました。すると、担当者からは意外な方のお名前が飛び出しました。なんと、その日ゲスト出演された伊勢正三さんだというのです。
聞けば、アプローチは伊勢さんの側(伊勢さんご自身か、それとも関係者の方だったのかは私にはわかりません)からあったようなのです。
伊勢さんは、ご自身の公式サイトを持っていらっしゃるくらいですから、ネットで発信されているご自分に関しての記述には敏感なのでしょう。
どちらが先であったかは、私は記憶していないのですが、NHKの番組紹介ページと私が本サイトで載せていた記述に誤りがあることにお気付きになり、NHKに訂正を求めてこられたようです。NHKはすぐさまそれに対応し、その後、私のサイトにも確認のために訪れになり、そこで著作権抵触のファイルを問題視する展開へとなっていったようです。
その経過を聞く私は、自分の心臓が高鳴るのを覚えました。こんなちっぽけな個人サイトを伊勢さんご本人がアクセスしてくださり、そこでご自身に関しての記述に誤りがあることを見つけ、NHKもNHKで、それを契機として著作物保護の行動に出たというのですから。
今の今になって当たり前のことを書きますが、ネットは世界中どこにでもつながっている、ということです。
私は自分なりの考えをNHKに伝えようと意気込んでいましたが、途中からは気圧されっぱなしでした(^-^;)
ただ一点、「これが私側の一方的な著作権侵害であっても、実際に放送を出している担当者(FM「サンセットパーク」のパーソナリティ)の意見を伺うわけにはいきませんか?」と少しは粘り腰を見せてみました。しかし、たとえ彼らがそこで「問題ない」といったとしても、NHKの総意としては侵害する行為を許すことはできない、というお話でした。それはそうでしょう。納得するよりほかにありません。
担当者から話の端々で頂戴した「NHKの番組を応援してくれているのはよくわかりますから、こちらとしても心苦しいです」というお言葉が慰めといえば慰めです。
現行の著作権制度に対しては、私なりに疑問がないでもありません。が、これはまた日を改めて書くことにします。
昨今のNHKの番組編成にまで話は及び、私はここぞとばかりに、部署の違う担当者に、NHKがこのところ盛んに放送する韓国ドラマについて、自分なりの考えを述べさせてもらいました。そうした視聴者の意見は、NHKのコールセンター(だったかな?)で扱っているということですが、昨日の担当者は真剣に話を聞いてくださいました。
NHKは国民の受信料で成り立っている公共性を求められる組織体です。であれば、受信料を払っている側の国民には、それぞれの要望を申し述べる権利を有されていることになります。私の要望は、韓国ドラマの氾濫に対する不満ですが、それぞれが自分の意見をNHKに届けることで、あるべき姿へ変えていく、ことも必要でしょう。
これは、まったくの個人にも行使が許された権利です。
以上、本日は昨日の顛末をご紹介してみました。が、それに伴って、本サイト内で手直ししなければならない箇所が無数にありそうで、これからまた、そちらの作業に戻りたいと思っているところです。