動画への関心が再燃 きっかけはモノレール動画

およそ1年ぶりで、動画の編集周りに関心が向かっています。

私は昔から趣味を楽しむことをしていまして、大昔には、映像制作で個人が唯一扱えた8ミリ映画に凝りました。といっても、作品を作るようなことはせず、動く映像が写っているだけで喜んだ程度ですが。

映像は子供の頃から興味の対象で、子供向けの雑誌の付録についてきた、紙で組み立てる幻灯機にも心が躍りました。フィルムはセロファンのようなもので、裸電球を中に入れて、白い壁に映したりして楽しんだ憶えがあります。

8ミリ映画のあとは、ビデオでの撮影を楽しみました。

民生用ビデオにはVHSベータマックスの2規格があり、私はVHSを選びました。

ビデオでも編集したくなり、そのために、セミプロ用のUマチックの編集設備を整えたりもしました。再生用のデッキと録画用のデッキの2台を揃え、それぞれのデッキを操作する編集コントローラも使いました。

こんな風に子供の頃から長いこと映像を趣味にしていますが、PCを使い出してからは、デジタルで動画の編集の真似ごとをするようになりました。

動画のへの関心は周期的に強まったり弱まったりします。本サイトでその周期を確認しました。前回はちょうど1年前、それまで私が使っていた動画編集ソフトを使い、モーショントラッキングの効果を試したりしています。

こんなことをしたことで、動画への関心が強まり、2月初めになると、別の動画編集ソフトを導入しています。それは、Blackmagic Designの”DaVinci Resolve Studio”です。

この動画に関するYouTube動画をまとめて見たことで、同ソフト専用に作られた編集用キーボードの”Speed Editor”を購入すると、有料版のDaVinci Resolve Studioがついてくるキャンペーンを展開していることをしり、有料版のソフトと編集キーボードを手に入れることもしています。

こんな風に、昨年の春頃まではDavince Resolve Studioを使って、編集のあれこれを試しました。

本日の豆情報
Studioが付かない”Davince Resolve”であれば、無償で利用できます。

同編集ソフトの何といっても強みは、動画の色調を自由に操れることです。それは、カラーコレクションやカラーグレーディングといい、ネットに上がっている説明を基に、それなりに覚えました。

そのためには、動画をRAWやLogで撮影しようということで、その時使っていたソニーの一眼カメラでソニーのS-Logで撮影をしたりしました。

しばらく、自分で試し撮りしたS-Logの素材を、見よう見まねでカラーグレーディングっぽいことをしましたが、結局のところ、眠い映像で保存される映像を正常な色調に補正しているだけ(?)のように思え、それなら、はじめから望ましい映像で残し、そのまま使った方が効率がいいように思え、カラーグレーディングへの関心が薄れました。

昨年の4月には、望ましい色調で撮れそうに感じたキヤノンの一眼カメラに買い替え、動画編集そのものからも遠ざかりました。

それが昨年末、再び動画編集周りに関心が戻りました。きっかけは、本サイトで昔に更新したものを見直したことです。

すでに書いたように、私は昔から映像に強い興味を持っており、本サイトで更新した中には、自分で撮影した動画を紹介したものもあります。まだYouTubeがない頃で、自分なりに編集した動画ファイルは、自分が使っているサイトのサーバに上げています。

当時は今に比べてネット環境が貧弱で、大きなファイルのやり取りには支障がありました。そのため、ファイルの品質を落とさなければならず、その結果、不鮮明な動画にせざるを得ませんでした。

そんな動画のひとつに、テレビで昔放送された番組の一部を紹介するものがあります。フジテレビが1988年3月10日の深夜帯(※実質的には、日付が替わった11日の午前2時10分に放送がスタート)に放送した1回限りの「春の楽しい電車」という番組です。

山手線や私鉄などを走る電車の運転席から撮影された映像で作られた番組です。それぞれの映像には、似合いそうな音楽が入れられており、ミュージックビデオのようになっています。

その中から、「東京モノレール」の映像を抜き出し、本サイトで紹介しています。なぜそれを今になって動画にし、本サイトで紹介する気になったかといいますと、そのモノレールの映像に合わせて紹介された音楽を、当時、私が聴き、番組にリクエストカードを出していたNHK-FMのリクエスト番組「サンセットパーク」にリクエストしたからです。

リクエストしたのは、東京モノレールの最後に流れる『ミッドナイト・ブルー』です。トランペットを奏でているのはジャン・クロード・ボレリー1953~)です。音楽を聴けば、ベートーヴェン17701827)のピアノソナタ『悲愴』に出てくる旋律を使っていることに気がつくでしょう。

Daniel Barenboim plays Beethoven Sonata No. 8 Op. 13 (Pathetique)

このメロディは、ビリー・ジョエル1949~)の”This Night”のサビの部分に用いられており、ビリー・ジョエルの曲も「サンセットパーク」にリクエストし、当時パーソナリティをしていたNHKの山田敦子アナウンサー(1955~)に紹介してもらったのが良い思い出となっています。

Billy Joel – This Night (Audio)

「サンセットパーク」は、その前身の「FM夕べのひととき」「FM夕べの広場」の時代から私は聴いて、リクエストしていました。私がその番組を聴き出したのは1983年からです。番組は、東日本大震災が起きた2011年3月末で幕を閉じています。

東京モノレールの動画を確認すると、さすがに時代を感じさせます。当時のネット環境が反映され、今のYouTubeで紹介されているような動画とは比べ物にならないほど悪いです。拡大して見たら、ブロックノイズまみれになってしまうことでしょう。

そこで、色調を整える機能に定評があるDavici Resolve Studioを使い、色を補正することを思いつきました。

カラーコレクションやカラーグレーディングの仕方には一定のプロセスのようなものがあります。しかし、私はそれらを一切無視し、自分の眼と感覚だけを頼りに、補正してしまいました。

東京モノレールの素映像は、夕暮れから夜に移る時間に撮影されています。羽田空港の地下駅から地上に出た頃は薄暮で、浜松町駅に着く頃には夜の帳(とばり)となります。そんな時間帯に撮影された映像であるため、色の補正がより難しく感じました。

映像は、撮影された時代の貴重な資料となります。撮影されたときは、出来立ての映像でしたが、今それを見ると、1988年の東京の姿が残っています。村上春樹1949~)の大ベストセラー作品『ノルウェイの森』が出版されたのは1987年です。

モノレールの運転席から見える、暮れなずむ東京の街の風景を見ながら、あなたはどんなことを想うでしょうか。

春の楽しい電車「東京モノレール」1988
本日の豆お知らせ
2022年2月11日、劣化を抑えて動画ファイルを圧縮できるソフトを導入したことで、より精細な動画に置き換えました。

東京モノレールを含む番組「春の楽しい電車」はビデオテープに保存してあり、今でも再生することができます。私は画質にはこだわりがないため、ビデオテープはほとんどが3倍速で録画してあります。ということは、最上の品質の1/3の画質だということです。

本日の豆訂正
基にしたビデオは3倍速で録画したと書きましたが、標準速度で録画してあったことを確認しました。
同番組を録画したビデオテープ

その録画テープから作った動画で、しかも、品質を落とした動画を基にしたため、画質は良くなりようがありません。

また、本動画は、YouTubeではなく、本サイトのためのサーバにアップロードしてあるため、1ファイルのリミットサイズが設定されています。私が使うWordPressは、最大ファイルサイズが100MBです。それに収まるようにするため、DaVinci Resolveで書き出すとき、「最低」の画質にせざるを得ませんでした。

東京モノレールの動画を造り替えたことなどから、今再び、動画制作への関心が高まっています。今回の関心の高まりはどの程度続くでしょうか。

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