光の表現にも光を

プロの世界では桁違いに重要となりますが、アマチュアであっても、写真や動画を撮る時は、光の扱いが重要です。

昨今は、ネットの動画共有サイトYouTubeで個人がレビューすることに刺激を受け、メーカー各社が矢継ぎ早に発売するミラーレス一眼カメラや、そのカメラで使う交換レンズへの関心が高まっています。

もちろん、より良いカメラやレンズを使えればそれに越したことはありません。しかし、それと同等か、あるいは、それ以上に神経を使わなければならないのが光の扱いです。

写真や動画は、光の表現といい換えてもいいと思われるほどです。

個人が晴れた日の日中、戸外で写真や動画を撮るときは、太陽光が主な光源となります。太陽の位置を常に意識し、被写体がより魅力的に見える位置に被写体を置くか、被写体が動かせないものであれば、自分が移動したり、より望ましい光の状態になるまで待ってシャッターを切ることになります。

太陽光が入らない場所で撮影するときで、光をコントロールしたければ、照明装置が必要となります。

写真の場合は、ストロボかライト、動画はライトを使います。

写真や動画の照明ですが、ここ最近まで、私はかなり手抜きをしていました。

光源が少ないところで写真を撮るときは、カメラにストロボが内蔵されたカメラで、手持ちで撮影をしたりしました。

動画の撮影は、被写体が何かで、照明装置には大きな違いが出ます。

YouTubeに自撮りの動画を定期的に上げるVloggerのような人の場合、自分が明るくなる程度の照度が必要となります。

私は自撮り動画を撮ることはしません。自分を撮る場合でも、手元だけです。手元が明るくなればいいので、大掛かりな照明装置は必要となりません。

そんなこともあって、持ち運びのできる電気スタンドで代用すようなことをしてきました。

そんな私ではありましたが、ここへ来て、もう少し照明にも力を入れようと考え始めました。

といっても、そのために新しい機材を導入することまでは考えていません。今所有するもので、より良い結果を出せないかと考えています。

前回、本コーナーでは、YouTube動画をテレビ受像機(テレビ)で見るために私が使う、AmazonのFire TV Stick(第2世代)のリモコンの動画を作って紹介しました。

撮影に使ったカメラは、キヤノン民生用ビデオカメラのiVis HF M41です。

キヤノンのビデオカメラ iVIS-HF-M41

このビデオカメラは10年前、値下がりした中古製品を見つけ、購入しています。今回のような動画を撮るのなら、ミラーレスを使うまでもないと考えています。

このカメラを使い、より良い色を表現しようと考え、実際にやってみました。

すぐに使える照明器具は、上でも書いた電気スタンドのほかに、本来は、「アイランプ」という写真撮影の照明に使うライトスタンドに、適当に購入したLEDランプです。

メインのライトはLEDランプにして、左上から光を当てました。また、部屋の天井には白昼光の蛍光灯がぶら下がっています。ライトがひとつだけだと影が強く出過ぎるため、手前から電気スタンドの光をあてました。

電気スタンドは、照度を微妙に調節できるようになっています。

LEDライトは、光の直進性が強く、硬い光になりがちです。そのため、ランプシェードに、トレーシングペーパーをかぶせ、光質を和らげています。

撮影が終わったあと、手前から光をあてた電気スタンドにもトレーシングペーパーをつければよかった、と考えました。

撮ったままの状態では、私の手の赤味が強く感じたので、動画編集ソフトのDaVinci Resolve Studioで、色調や明度を多少編集しています。

こんなことをしたことで、今、写真や動画を室内で撮影するときの照明に関心が増しました。

今回の動画撮影で使った照明装置のほかに、昔、写真撮影の照明に使うために買って持っている装置があります。

それは、小型のハロゲンランプを使うものです。100Wと300W(だったかな?)の二種類を持っていましたが、今は、100Wのハロゲンランプが一個だけあります。

ハロゲンランプ

このランプをつける照明器具は、写真撮影でストロボをバウンスさせるのに使うアンブレラを角型にした「ソフトライトボックス」です。これにハロゲンランプをつけ、前面を白いビニールのようなディフューザーで覆い、柔らかいに光質にします。

本日の豆情報
確認したら、写真電気工業の”RIFA-T”のシリーズであったことがわかりました。私は最もサイズが小さい40センチ角のものを昔に所有し、使ってきました。
今は、LEDを使う”RIFA-F”のシリーズもあることを知りました。それを見て、俄然使ってみたくなりました。
なお、本商品はAmazonなど、ネットでは扱われていません。

タングステンランプは、あるとき突然発光部が切れて寿命が尽きます。

このタングステンランプを主な照明器具として使い、影を消すため、今回も使った、光量を調節できる電気スタンドにトレーシングペーパーをつけて使ったらどうか、と考えています。

これも、他の人にはあまり通用しないようなニッチなこだわりでしょうね。

ハロゲンランプということでいえば、8ミリ映画の映写ランプがハロゲンランプでした。それが結構高かった記憶があります。それが、あるとき突然、切れてしまうのですよね。

8ミリ映写機「ST1200」

一度更新を終えてから、持っているもので照明に使えそうなものが他にもあることに気がつきました。

ひとつは、撮影して現像が済んだポジフィルムを鑑賞するのに使うライトボックスです。これも、手元を照らす程度の照明には使えそうです。

もうひとつは、LEDの小型懐中電灯です。これも、一部分を照らすようなときは使えるかもしれません。

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