乱歩の耳に聴こえたゾーッの音の正体

江戸川乱歩18941965)が残した膨大な随筆を素人朗読し、それをZOOMのフィールドレコーダーのF2とF2に付属するラベリアマイク(ピンマイク)で録音し、iZotopeのオーディオ編集ソフトのRX 9 Standardで整えることが私の日課になっています。

関心がない人に同じことをしてもらったら苦行でしかない(?)かもしれません。私は今、音に関して強い関心を持ち、以前から自分の声を録音することも嫌っておらず、また、F2で使える32bit float録音に魅了されていることが重なり、いくら繰り返しても、興味が尽きない状態となっております。

フィールドレコーダーのZOOM F2と付属のピンマイク

また、乱歩の作品を離れ、素の乱歩が書き残した随筆は、当時の乱歩のことがわかり、これはこれで、読んでいて面白いです。

私が乱歩に興味を持つのは今に始まったことではありません。30年以上前になると思いますが、その当時、記録魔の乱歩を象徴する貼雑年譜(はりまぜねんぷ)を再現する本が発売され、私は買い求めました。

自分の声を自分で聴くのは好きですか?

あなたは自分の声が好きですか?

自分の声を自分で聴くには、声を録音しなければなりません。今は、スマートフォン(スマホ)で簡単に録音できるでしょうから、確かめるのは簡単です。

私が生まれて初めて自分の声を聴いたのは、ずいぶん昔です。その時代、まだカセットテープがなく、オープンリールに巻かれた録音テープを使う家庭用テープレコーダーを我が家で買いました。レコーダーにはマイクが付属されており、それに向かってしゃべり、自分の声を録音しました。

初めて聴いた自分の声が、自分の声のように聴こえませんでした。それで、自分の声を録音するのが好きになれず、好んで録音するようになったのは、PCを使い出した1999年5月以降です。

乱歩の随筆に登場する読みにくい苗字

なかなか読めない苗字というのがあります。読むことはできても、それが正しい読み方かどうかわからない苗字もあります。

たとえば、「角田」という苗字です。これは何と読むのがよいのでしょう。「つのだ」か「かくた」か。あるいはもっと別の読み方もあり、どれもが正解かもしれません。

私はこのところ、江戸川乱歩18941965)の随筆を朗読し、自分の声を録音するのを楽しみとしています。

私はどんなことでも、面白みを感じると、飽きるまで続ける傾向を持ちます。

朗読の録音に使うのは、ZOOMのフィールドレコーダーのF2とF2に付属するラベリアマイク(ピンマイク)であったり、PCにインストールしてあるiZotopeのオーディオ編集ソフトのRX 9 Standardを使い、コンデンサーマイクのMXL-67Vで声を拾ったりします。

32bit float録音の唯一の弱点?

ネットの動画共有サイトのYouTubeに動画をあげる、いわゆるVloggerたちは、自分の姿をカメラで撮影し、自分の声をマイクで収録します。

自分が話す声をより明瞭に録音するため、彼らの多くは、撮影機材と共に、録音機器のマイクにも関心を持ちます。そんな彼らが、性能の良いマイクに出会うと「神マイク」などと称えたりします。

その動画を見たほかのVloggerたちが後追いでそのマイクを自分でも使い、「神マイク」であることを追認したりします。

そんな彼らの動向を、やや冷ややかに桜風涼(はるかぜ・すずし)氏(1965~)がご自身の動画で話されています。桜風氏は、長年にわたって映画やテレビ番組の製作に関わり、音に関しても専門家です。

桜風氏は、どんなに高価なマイクでも、使い方を誤れば、綺麗に音を録れないと話されています。その逆で、どんな安価なマイクであっても、正しい使い方をすれば、Vloggerたちがいう「神マイク」にもなる、と話されており、興味深く拝見しました。

自分のためのマイクテスト

相変わらず、自分の声をいかに良く録音できるかの実験をしています。

昨日は、下に貼った写真のように、簡易録音システムを作り、試してみました。

録音にはZOOMのフィールドレコーダー、F2を使い、マイクは、カメラ用のマイクとして購入したVM-Q1を使ってみることにしました。

マイクをグリップのようなものに取り付けていますが、このグリップは、その昔、8ミリビデオに小型のビデオライトを取り付けるために購入したものから、グリップ部分を取り外したものです。

自分の声録音 続き

前回の続きのようなことを書いておきます。

私がこのところハマっている、自分の朗読もどきを録音する際、できるだけ自分が考える良い音で撮ることを探る研究のようなことです。

前回分では、江戸川乱歩18941965)の全集から、乱歩が終の棲家となる東京・池袋に引っ越したいきさつが記録された文章を朗読しました。

この録音には、私が持つコンデンサーマイクのMXL-V67を使い、録音するソフトとして、スタインバーグWaveLab Castを使っています。

マイクで低音を収録

この頃は、音に関することに時間を費やしています。

今は、ネットの動画共有サイトのYouTubeに代表される動画に多くの人の関心が向かっているものと思います。私も動画は昔から一番の関心事です。ですから、YouTubeは毎日利用しています。

専門知識を持つ人もYouTubeをプラットフォームのひとつとして利用していますが、専門家でない人の動画が多くを占めるでしょう。

動画作りを好むYouTuberや、動画を毎日配信することを目指すVloggerは、画作りに時間を費やし、より良い画を撮るため、カメラ機材などに資金を投入したりするのではないでしょうか。

冒頭に書いたように、私は最近になり、音に興味を持つようになりました。きっかけは、YouTubeで音の専門家である桜風涼(はるかぜ・すずし)氏(1965~)に出会い、関連の動画を数多く見るようになったことです。

似非人権派の落とし穴と雲隠れ

松本清張19091992)の短編小説『一年半待て』1957)があります。

これを読むと、いろいろなことを考えさせられます。日頃、弱い者の味方になり、素晴らしい人だと周囲からいわれているような人ほど、自分がしていることへの自信が揺らぐきっかけになるかもしれません。

細かいことを書いてしまうと、まだ読んでいない人の楽しみを奪うことになりますので、粗筋を書くことは控えます。

作品は変わった体裁になっています。読者が接する文章は、ある人間によって書かれたものです。それは一種の告発文で、すべてが終わったあと、実はこうでしたと真相を暴いています。

世間をまんまと騙した人間は、悲劇のヒーロー、あるいはヒロインに祭り上げられます。その人間に手を貸すのは、弱い者の味方を自認するような女性の評論家です。評論家が世論を喚起し、罪を犯した人間を庇い、罪人の罪を軽減させます。

綺堂のお勧め人情話

家でとっている地方紙には、「東京日和」というコーナーがあります。東京都内の様々なところを訪れ、街の様子などを伝えるコラムのようなコーナーです

他の新聞でも同じコラムが載っているようですから、どこかの新聞の記者なりが書いたコラムを買って、載せていることになりましょうか。

ともあれ、この日曜日(20日)は、「鉄道愛と人情あふれる街」の見出しの下、その街の様子が伝えられています。

この見出しを見て、都内のどこを訪問したか想像がつきますか。

おそらくは、想像した街とは違っているかもしれません。都内に唯一残った都電の終発着駅である三ノ輪橋停留場がある、東京・荒川区三ノ輪(みのわ)周辺です。

タイムマシンと遺産と男女の秘密

Amazonの電子書籍で阿刀田高1935~)の短編集『仮面の女』1987)を読みました。

私は本短編集を、該当する本であれば追加料金なしで読めるKindle Unlimitedで読みました。これを選択したのは11月27日です。そのときは、本短編集がそのサービスに適合していました。

今確認すると、それから外れてしまい、今は購入して読むしか手がありません。

該当するときにその手続きをしてあれば、その後にそれが切れても、手元に残してある本はその後も読めるようです。

本短編集には、次の10編が収録されています。

父殺しのパラドックス肉の影仮面の女裏切りの遁走曲
本番まで街の旅その遺産を捜せ歪んだ蜜月脳味噌の報酬