似非人権派の落とし穴と雲隠れ

松本清張19091992)の短編小説『一年半待て』1957)があります。

これを読むと、いろいろなことを考えさせられます。日頃、弱い者の味方になり、素晴らしい人だと周囲からいわれているような人ほど、自分がしていることへの自信が揺らぐきっかけになるかもしれません。

細かいことを書いてしまうと、まだ読んでいない人の楽しみを奪うことになりますので、粗筋を書くことは控えます。

作品は変わった体裁になっています。読者が接する文章は、ある人間によって書かれたものです。それは一種の告発文で、すべてが終わったあと、実はこうでしたと真相を暴いています。

世間をまんまと騙した人間は、悲劇のヒーロー、あるいはヒロインに祭り上げられます。その人間に手を貸すのは、弱い者の味方を自認するような女性の評論家です。評論家が世論を喚起し、罪を犯した人間を庇い、罪人の罪を軽減させます。

世間の目から己の計画を隠した偽りのヒーロー、あるいはヒロインは、想像以上に事がうまく運び、笑いが止まらなかったでしょう。

その人間の計画を見抜いた唯一の人間が一部始終を文章にまとめ、最後の最後に、偽りのヒーロー、あるいはヒロインに一撃を加えて終わります。

馬鹿げた新コロ騒動が始まって2年以上、清張の『一年半待て』に登場するような、いわゆる「人権派」と人々に認知されているような人間は、だんまりを続けています。今こそ彼らの出番のはずですが、人々の陰に隠れ、息をひそめています。

騒動が持つ本質的なおかしさについて言及すれば、表のマスメディアによって、すぐに陰謀論者のレッテルを貼られてしまいます。それだから、騒動の本質について口を挟むのを遠慮しているのは、百歩譲って理解しましょう。

しかし、ありもしないウイルスのために作られたことにされているワクチンでも何でもないただの毒物を人々に注射させることについては、いくら目が霞んでいても、気がつかないとはいわせません。

世界中の名のある専門家が、ワクチンでも何でもない毒注射への危険性に声を上げています。

その注射を受けるまでいたって健康体であった人が、接種後に体調不良に陥り、最悪の場合は、命を絶たれてしまう例が相次いでいます。命を取り留めても、日常生活がままならないほどの重篤な後遺症に苦しめられている人がいます。

ワクチンでも何でもない毒注射は危険極まりないものです。そんな恐ろしいことが行われているというのに、人権派を自認する人は、なぜ、ひと言も声を発しないのでしょうか。

その一方で、そんな人が、ウクライナ騒動が始まると、ロシアを悪と決めつけ、それに反対する声を高々に上げ始めました。

基本的に底が浅い、と私には見えてしまう小説家の村上春樹1949~)も、待ってましたとばかりに、自身がディスクジョッキーをする「村上RADIO」で特別番組を組み、「戦争をやめさせるための音楽」と題する番組を放送したことを、朝日新聞は紙面で二度ほど取り上げました。

私はウクライナ情勢には疎かったため、同国で8年ほど前から、内戦状態にあることを、あとになって知りました。

それに詳しい人の話をネットの動画共有サイトに上がっている動画で見ますと、表のメディアが伝えることが、意図的に誤った方向へ誘導するような報じ方をしているのがわかります。世界の主流メディアというものは、偉そうにしていますが、偉くもなんともない存在です。彼らは世界の支配層にこき使われる最下層の使用人の吹き溜まりのようなもので、上からの命令にへこへこし、世論を洗脳するためだけにある機関なのですから。

騒動の裏には、新コロ騒動を起こしたのと同じユダヤ系の人間たちがいます。米国が二大政党による民主国家だと信じている人は、完全に洗脳されている、とYouTube動画で馬渕睦夫氏(1946~)が配信した次の動画を見て、真実を見極めるといいでしょう。

【馬渕睦夫】ひとりがたり*8ディープステートの正体とは?【切り抜き/未来ネット】

世界の情勢は、大多数の人が考えるほど単純ではなさそうです。複雑なものを単純に見ると、往々にして誤ります。

村上の反戦ラジオを伝えた今月20日の朝日新聞の記事は、番組内で村上が語った次のような話を記事の締めに使っています。

最近は議会制民主主義があまりうまく機能していないからという理由で、力を中央に集約した「権威主義」みたいなシステムに心惹かれる人が多いようです。効率的かもしれないけど、そのぶん闇の方向に転べば、とても危険な事態がもたらされます。みなさんも十分気をつけてくださいね。

村上は、ウクライナで起こされたことの本質が見えていませんね。私もそれがハッキリ見えてはいませんが、村上よりは複雑に見ようと努力しています。

いいですか。村上が自身のラジオ番組の中でいみじくも述べた「力を中央に集約した『権威主義』みたいなシステム」を構築しようとするのがグローバリストらの考えで、それを実現するため、ウクライナを利用しているのです。

そんな彼らの悪意に満ちた計画に、人権派と称する人たちが諸手を挙げて近づき、称賛しているのです。要するに、中央集権的な支配体制の実現に手を貸しているのは、村上のような、他人を思いやるような振りをする人間ではありませんか。

そのことに当人がまったく気づいていないのですから、始末に負えません。

これは、清張の『一年半待て』に登場する人権派の女性評論家とまったく一緒です。自分では、さも正義に基づく、良い行為と信じているのでしょうよ。自分が裸の王様であることさえも気づかずに。まったく、おめでたい話です。

ホロコーストにユダヤ人民を追い込んだナチズムを擁護する人はいないでしょう。ナチズムに反対する勢力により、彼らのような思想を持つ勢力はとうに滅ぼされたものと私も考えていましたが、今も、欧米を中心に彼らは生き残っているそうです。そして、最も多くいるのがウクライナだそうです。

そのウクライナが騒動の中心となっているのは、偶然ではなさそうです。

彼らを自分たちの長年の思いを実現させるために利用するのがグローバリストです。そして、そのグローバリストの正体がユダヤ系なのですから、構造は複雑です。

かつて、自分たちの民族を迫害したナチズムに染まった勢力を、ユダヤ系の人間が利用しているのです。中央集権的な支配体制を実現するためにです。そうしたことを考えれば、村上が自分のラジオ番組で訴えたことが、陳腐であることに気がつくでしょう。頓珍漢もいいところです。

世界の情勢がまったく見えていないのに、自分の作品世界ではそれを描けると考えているのですか。そう信じている節があるから、「君は裸の王様だよ」といわざるを得なくなります。

反旗を翻すのであれば、その対象は、世界中の人々を苦しめる現代のナチズム的グローバリストです。それに逆らったら、今までに気づいた自分の地位が危うくなるから、口出しをできないのですか。本気で敵と戦うつもりがあるのなら、自分の地位などかなぐり捨ててください。

あなたが最も大切だと思っているのであろう、個人の自由を彼らは奪うつもりなのですから。

もっとも、そんな彼らの思惑に気づかず、「ウクライナ頑張れ。ロシアをやっつけろ」と考えているとしたら、現代ナチズムの協力者といわざるを得ません。彼らは、ウクライナ紛争を利用し、彼らが思い描く、人民を集約する世界の構築を狙っているのですから。

ウクライナ騒動の裏事情に気がつけば、2年以上に渡って続く新コロ騒動の本質にも気がつけます。

これらの馬鹿々々しいにもほどがある大茶番の本質がわかったら、そのときはご自身のラジオ番組を使い、現代ナチズムに強烈な反旗を翻す「大反戦歌特集」をしてみてください。

どちらが真の敵かわからず、良かれと思ってついた側が、実は罪人で、まんまとその人間に利用されているのなら、清張の『一年半待て』で告発される人権派の女評論家と同じくらい、恥ずかしいことです。

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