私は昔から写真撮影を趣味としています。
これを趣味とする人の中には、機材に凝る人がいます。そういう人は、カメラのボディやレンズを数多く所有したりします。
私はその点は意外とあっさりしています。これを趣味として始めた頃は、フィルムの一眼レフの時代でした。
私はヤシカ・コンタックス(ヤシコン)のカール・ツァイスのレンズに魅力を感じ、そのレンズを使うためのコンタックス RTSという一眼レフカメラを使い始めました。
ボディは、RTSの後継機であるRTS IIを追加した程度で、それ以外のボディや、他メーカーのカメラは使いませんでした。

また、カール・ツァイスのレンズは、いずれも単焦点レンズで、プラナーの50ミリ F1.4と85ミリ F1.4、ディスタゴンの38ミリ F2.8、テレテッサーの200ミリ F2.5の4本を所有しただけで、ほかのレンズは使っていません。
このシステムで、デジタル一眼レフカメラに移行するまで、撮影を愉しみました。
その一方、デジタルカメラを使い出したあとは、中古品が比較的簡単に手に入ることもあって、いくつかのメーカーの、マウントの異なるカメラをしばらく使っては、下取りに出し、別のカメラを使うようなことをしました。
今は、ソニーのミラーレス一眼カメラ(ミラーレス)のα7 IIに一年半ぶりぐらいに戻り、使っています。このα7 IIの専用レンズは、24-240ミリの10倍ズームレンズが1本のみです。
このα7 IIと並行する形で使っているカメラに、ペンタックス(「リコーイメージング株式会社」)の”PENTAX Q”があります。
PENTAX Qは、レンズ交換式カメラではありますが、特別の存在とえいます。というのも、撮像素子のサイズが、コンパクトデジタルカメラ(コンデジ)並みの【1/2.3型】だからです。
Qを私が手に入れたのは、7年半前の2016年1月です。
使おうと思った動機は、Qの撮像素子サイズである【1/2.3型】が、8ミリ映画のフィルム1コマのサイズに近いことを知ったからです。
私は写真よりも前に、映像に興味を持ちました。今であれば、スマートフォンでも動画が撮影できますが、昔は、普通の個人が扱えるシネマカメラは8ミリ映画しかありませんでした。
私は安価な富士フイルムのフジカ Z450というカメラで、身の周りのものを撮影し、現像から上がってきたフィルムを映写機にかけて愉しんでいました。
その後、本格的なZC-1000という8ミリカメラを手に入れましたが、私にとってはZ450の方が、身近だった分、思い入れのあるカメラでした。
ZC-1000は、8ミリカメラとしては珍しいレンズ交換式でした。メーカーが用意したのは、10倍ズームレンズと広角の単焦点レンズの2本で、その2本は今も手元にあります。
その2本のレンズをデジタルカメラで使ってみたいと考え、PENTAX Qを手に入れたのです。
ZC-1000用のレンズがQでうまく使えないこともあって、熱が冷めたように、使わない時期がありました。そのQを、最近はよく使っています。
Qにつけているのは”PENTAX-01 STANDARD PRIME”という単焦点レンズで、35ミリフルサイズ換算で、私が最も好きな50ミリに近い焦点距離になります。
カメラもレンズも非常に小さいため、気軽に持ち出して使うことができます。ファインダーがないため、背面の液晶モニタが頼りですが、割り切って使っています。

撮像素子がコンデジ並みですから、撮れる写真もそれと同程度になります。しかし、RAW画像で記録でき、撮影したあとに、明度や色相、彩度などの調整ができます。
このPENTAX Qを使っていて感心するのは、露出がわりと正確であることです。私はプログラムモード(Pモード)で撮っていますが、たとえば、Pモードで空に向けて撮影してみても、ほぼ正確な露出で撮影できます。
発色も良いように感じます。

それはまるで、マニュアル露出の「感度分の〇〇」で撮影したかのような画像です。
そんなこともあって、ペンタックスの一眼レフカメラに興味を持っています。
他のメーカーはミラーレスへ移行していますが、ペンタックスは独自の考えを持つようで、レンズ交換式カメラは一眼レフカメラのみで、ミラーレスのカメラはありません。
唯一の例外が、私が愛用しているPENTAX Qになります。
余裕ができたら、ペンタックスのデジタル一眼レフカメラを使ってみたいです。