Z450動画の小さな間違い訂正

本コーナーでは前回、私が昔に使い、今はボロボロになった8ミリ映画のカメラを手に取り、そのカメラに搭載されている機能について解説するような動画を紹介しました。

撮影しながらぶっつけ本番でしゃべっているため、正確さに欠けることもしゃべってしまっています。

今回訂正しておかなければならないのは、シネマカメラ特有のシャッター構造についてしゃべる部分です。その中で、私が使ったカメラは、シャッターの開角度を変えられるようになっており、それを使うことで、フェードインやフェードアウトが使えると話しました。

この部分までは間違っていません。間違ったのは、シャッター開角度が完全に閉まる途中にある、1/2と1/4の段階についての私の解釈です。

この間違いに気づかせてくれた動画が、ネットの動画共有サイトYouTubeにありますので、その動画を下に埋め込んでおきます。

おそらく、動画の配信者は、カナダのトロントか近郊にお住いですので、英語で話されています。そうであっても、動画に字幕を表示させた上で、日本語に翻訳すれば、話している内容がわかります。

配信者が、ネットで見つけたというカメラの説明書を写した部分から再生が始まるように設定しておきます。

The NIKON R10 | A Fantastic SUPER 8 Camera

本動画では、配信者がお気に入りの8ミリカメラ、ニコンのR10を紹介しています。中古で手に入れたカメラであろうと思います。同じカメラが、実は私の手元にもあります。亡き父のカメラだったからです。

実をいいますと、私自身が使ってみたかったので、父に購入を勧めたのです。このカメラは、前回紹介したカメラと違い、今も新品のような状態です。

近いうちに、このカメラを紹介する動画を作ろうと考えています。

シネマカメラのシャッター構造は、基本的にはスチルカメラで、動画も撮影できるミラーレス一眼カメラ(ミラーレス)とは大きく異なります。その構造と、動画機のシャッター速度の関係については、本コーナーで何度か書きました。

商業映画を撮影するフィルムのシネマカメラの場合は、毎秒24コマで撮影します。そして、そのカメラのシャッターは、フィルムの直前で回転する方式です。

シャッターは円盤型で、半分が切り取られた半円形となっています。それが、毎秒24コマの撮影であれば、1秒間に24回回転します。

円盤状の回転式シャッターの切れた半円部分がフィルムの前を通過するとき、レンズから入った光がフィルムに届き、感光する仕組みです。

反対に、円盤の半円で覆われ、フィルムにレンズからの光が届かない間に、ムービーフィルムが次のコマに1コマ送られます。これを繰り返し、1コマあたり、1/24秒の半分の時間でフィルムに定着された静止画を、映写機で連続再生すると、動く映像に見えるというわけです。

1秒間に24コマ撮影し、円盤の半円部分でフィルムが感光するのですから、シャッター速度は、1/24秒の半分(速度にすれば2倍)の1/48秒になる理屈です。

この、半分切れた部分がシャッター開角度になり、毎秒24コマで撮影する商業映画のシネマカメラの通常のシャッター開角度は360度の半分の180度です。

8ミリ映画のカメラをそれに当てはめて考えます。8ミリカメラの場合は、通常、毎秒18コマで撮影し、現像から上がって来たフィルムを毎秒18コマで映写して愉しみます。

8ミリカメラのシャッターの開角度について、私は動画の中で「忘れた」と話し、「半分程度」とあいまいなことをしゃべっています。

本ページで紹介した動画を見て思い出しました。、8ミリカメラのシャッター開角度が正確に紹介されています。8ミリカメラのシャッター開角度は、商業映画のカメラより20度狭い160度です。

私は動画の中で、シャッター開角度を調節できるダイアルについている目盛りの1/2と1/4について、分母を360度で話しています。間違いはこの部分では、分母は、8ミリカメラのシャッター開角度の160度にすべきでした。

160度を分母にすれば、1/2は80度、1/4は40度です。

シネマカメラにおけるシャッター速度は、シャッター開角度に自動的に比例します。

8ミリカメラにおけるシャッター速度の計算は、360に毎秒18コマの18をかけ、それをシャッター開角度の160で割ることで得られます。

8ミリカメラの通常のシャッター開角度は160度で、その角度で毎秒18コマの撮影すると、シャッター速度は1/40.5秒になります。角度が80度は1/81秒、1/4は1/162秒です。

本ページで紹介した動画では、スーパー8フィルムについても解説しています。それも面白いので、8ミリフィルムについての動画を作ることも考えています。

富士フイルムが孤軍奮闘したシングル8方式は、フィルムが入ったカートリッジを見てもわかるように、コダックが開発し、富士フイルム以外のメーカーが参加したスーパー8方式に比べ、構造がシンプルです。

フジカシングル8 R25 パッケージ

それもあって、シングル8は、逆回転撮影や、巻き戻しての二重露光など、特殊な撮影が自由にできました。それを知っていたので、私は敢えてシングル8方式を選んだのです。

8ミリフィルムの動画を作ったら、その辺りの話もしてみましょうかね。

ひとまずは、直近の動画話したことに不正確なことが含まれていましたので、取り急ぎ、文章で訂正しておきます。

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