Cine1ガンマと60iでお手軽動画撮影

昨年10月末、それ以前1年半使っていたキヤノンのミラーレス一眼カメラ(ミラーレス)のEOS RPから、その前に使っていたソニーのミラーレス、α7 IIに戻りました。

ソニーのα7 IIにFE 24-240mm F3.5-6.3

戻った理由は、一度は諦めたLog動画をまた撮ってみたくなったことです。

それから5カ月ほど経ち、ようやく落ち着きました。ただ、私の場合はすぐに考えが変わるところがあるため、すぐまた変わり、頭を悩まし始めるかもしれません。

それでも、とりあえず今は、ミラーレスで動画を撮るのであればこのモードで行こう、と考えが固まりました。

それは、α7 IIに戻る理由となったソニーのLogモード、S-Log2(α7 IIではS-Log3は使えません)ガンマではありません。私が落ち着いたのは、ソニーのピクチャープロファイルにあるPP5のCine1ガンマです。

決め手となったのは、S-Log2で苦労させられる最低ISO感度が、S-Log2のISO1600より3段低感度のISO200から使えることです。

3段低感度ということは、レンズから入る光量を1/8にできることになり、S-Log2で苦労させられるISO感度の問題が1/8になる(?)ような感覚です。

また、少し前からCine1ガンマを使い、そのあとに、また、S-Log2に戻ったりしました。このガンマを使い始めた頃は、Logほどではないものの、撮ったままでは使えず、動画編集ソフトで色編集が必須だと思っていました。

しかし、昨日の夕方近い時間にこのガンマで撮影した動画を確認すると、色編集をしなくても、そのまま使えることがわかりました。であれば、撮った動画を編集するだけで済み、作業が楽になります。

もっとも、私は動画を編集して作品にすることは稀ですので、作業自体がもともとそれほどないわけですが。

昨日からは、撮影時の設定も大幅にオートマチック化しました。

撮影フレームレートは、これまでこだわって使っていた、フィルムのシネマカメラに準じた24fpsを止め、60iに換えました。

数字のあとについている”i”は「インターレース」のことです。動画の記録方法には、ほかに”p”があり、これは「プログレッシブ」のことで、1フレームを一度に撮影します。

それに対するインターレースは、走査線を一列置きに撮影し、それを交互に繰り返すようなイメージです。それが60iの場合は、1秒間に60回繰り返す仕組みです。

それが60pの場合は、1秒間に60fps撮影します。それに比べれば、60iは情報量が半分になるものの、動きの激しい被写体の撮影には、60pの半分程度の能力を持つ(?)ことになりましょうか。

ただ、私がまだ完全に理解できていないことがあります。

動画の撮影においては、シャッターアングル(シャッター開角度)が重要になります。そのことについては本コーナーで何度か取り上げています。民生用のミラーレスには、シャッター開角度を調節する機能は基本的についていません。

その代用として、写真を撮影するときに使うシャッターの速度を使います。基本的には、フレームレートの2倍程度が最適な速度となります。

私がわからないのは、60iで撮影するときの適切なシャッター速度です。60pであれば、2倍した1/125秒で良いことがわかります。60iは2回の撮影で60pの1回分になります。

ということは、結果的に得られるの撮影枚数は、30pで撮影した動画と同じことになるのでしょうか。そうであれば、30fpsを2倍した1/60秒が最適なシャッター速度になります。

その一方で、半分の情報量であっても、1秒間に60fps撮影しているのだから、シャッター速度を1/125秒が適性のように考えなくもありません。

そんなこともあり、露出モードはマニュアルにせず、すべてオートにして撮影してみました。ISO感度をオートにし、シャッター速度とF値もオートにしています。

測光モードは、マルチパターン測光や評価測光と呼ばれるモードを使っています。

昨日の午後5時前頃、庭に出て撮影しましたが、撮影しながら気になっていたシャッター速度を確認すると、そのときは1/60秒でした。

今日・昨日より1時間ほど早く同じ被写体にカメラを向けると、シャッター速度は1/125秒に自動で設定されました。

これがもしも、S-Log2で、24fpsの撮影であれば、1/50秒が基本ですので、それより2倍以上速いシャッター速度になり、シャッター開角度にたとえれば、通常は180度の開角度のところ、45度の狭い角度で撮影するのに相当することになってしまいます。

それとは別に、今日、我が家の愛猫・にゃんこおチビちゃんファミリーの”お母ちゃん”こと元祖おチビちゃん(=^ω^=)が毛づくろいする様子を上に書いた設定で撮影してみました。

Cine1ガンマと60iで撮影した愛猫の毛づくろい

露出モードはオートで、シャッター速度は1/60秒、F値はf/5.6に設定されていることが確認できました。

いわゆる撮って出しで、色編集は一切していません。また、ホワイトバランス(WB)もオートホワイトバランス(AWB)です。私は、ソニーの色味(私が使うα7 II以外の色味はわかりませんが)が好きです。

撮影した動画を動画編集ソフトで確認してみましたが、私が見る限り、滑らかな動きに見えます。厳密に確認したわけではないので、問題があってもそれに気がついていないだけ(?)かもしれません。

S-Log2を晴れた日の日中に使う場合は、レンズから入る光量を下げるため、レンズにNDフィルターをつけなければなりません。私が持っているNDフィルターは、それを使うことで、どうしても色味の影響が出てしまいます。

そういうこともあって、NDフィルターなしで動画を撮れるCine1ガンマを使おうと考えたのです。これであれば、すでに書いたように、最低ISO感度がISO200と低いため、NDフィルターなしで撮影できます。

撮影と編集が楽になるCine1ガンマに、今のところ、私は満足しています。今度、いろいろな被写体を撮ってみて、今の設定で何か問題が見つかれば、そのときは変更し、本コーナーで取り上げることにします。

気になる投稿はありますか?

  • おてんばちゃんとマクロレンズで遊ぶおてんばちゃんとマクロレンズで遊ぶ 前回の本コーナーでは、私が長年趣味としている写真撮影で、今は使われる比率が減っているのかもしれないストロボを使った撮影に興味を持ち始めたことを書きました。 https://indy-muti.com/59633/ 今回もカメラにまつわる話です。 フィルムの一眼レフカメラに始まり、それがデジタル一眼レフカメラに移り、今はミラーレス一眼カメラで趣味の撮影を […]
  • 手持ち機材だけでストロボ光表現の模索着手?手持ち機材だけでストロボ光表現の模索着手? 撮影に使う機材の話です。 私はフィルムカメラの時代から写真撮影を趣味にしています。フィルムの時代は、ISO感度が今に比べて遥かに低かったです。 私が好んで使ったフィルムにコダックのコダクローム64があります。これは、ネガフィルムではなくポジフィルム(リバーサルフィルム)です。 コダックのポジフィルム「コダクローム64」 https://youtu. […]
  • 暗号資産が急騰?暗号資産が急騰? いつ以来かわからないくらい久しぶりに、手持ちの暗号資産(仮想通貨)を売り、現金に換えました。 感覚的には10年以上ぶりに感じます。しかし、確認すると5年ぶりです。感覚はあくまでも感覚で、実際のこととは開きがあります。 https://indy-muti.com/8631/ そもそもの話、私が暗号資産に興味を持って実際に売買を始めたのが2018年です。で […]
  • ルーターのSSID表示問題?ルーターのSSID表示問題? 本コーナーの前回の更新で、Amazonの電子書籍を読むために特化した最新版(12世代)Kindle Paperwhiteを新年早々に購入したものの、届いてから3日目にようやく使えるようになったことを書きました。 https://indy-muti.com/59204/ 同じKindle […]
  • 新Kindle端末が新年の遅い目覚め新Kindle端末が新年の遅い目覚め 前回の更新で、アーサー・コナン・ドイル(1859~1930)のシャーロック・ホームズシリーズ(1887~1927)の四編ある長編小説のうち、『緋色の研究』(1887)を読んだことを書きました。 https://indy-muti.com/59177/ 私は今は、紙の本を読むことは例外を除いてありません。ほぼすべてに近い本をAmazonの電子書籍版で読んでいま […]