前田NHK会長の改革に横やりを入れる朝日

現NHK会長にどんな印象をお持ちでしょうか? NHKの次期会長に前田晃伸氏が決まったときから私は前田氏に期待したことは、本コーナーで書いた通りです。

個人的には、前例踏襲で、一切波風を立てないような人間にはまったく期待しません。前田会長は反対の人間だと感じたので期待を持ちました。

会長に決まったあと、ある新聞記事に、次のような質問と回答が紹介されました。

あなたは夜中、大手町の交差点で横断歩道を渡ろうしている。信号は赤だが、車は全く通っていない。どうしますか。

波風を立てたくない人であれば、答えは決まっています。

絶対に渡りません。

これは就職時の最終面接で訊かれた質問だったと記憶しています。就職を目指していた前田氏は、次のように答えています。

もちろん渡る。

こんな風に答えたからかどうか、最終段階まで行きながら、その企業は不採用だったと記憶しています。

ほかにも型破りのエピソードが紹介され、それらを読むことで、私は前田氏のファンになりました。その前田氏がNHK会長になることがわかり、それで期待を持ったというわけです。

私の期待は間違っていなかったようで、就任1年目から、さまざまな改革に動いてくれているようです。しかし、それが我が道を行きすぎるからか、NHKの内外でさざ波となり、波が大きくなりつつあるようです。

今日の朝日新聞は早速前田会長を牽制する記事を載せています。その記事の見出しは「NHK会長 剛腕ぶりが波紋」です。

前田会長が打ち出した主な新方針として、次の4つが紹介されています。

  • 7300憶円超に膨らんだ事業規模を来年度からの3年間で630憶円削る
  • 衛星放送とラジオAM放送のチャンネルを整理・削減
  • 予算の管理をチャンネル別から四つのジャンル別に転換
  • 受診料収入の2.5%としてきたネット業務の費用の上限撤廃。必要額を提示

この記事では触れていませんが、前田会長がすでに指示したと思われる人事改革を私は大いに評価しています。それは、岩田明子編集委員の厚遇剥奪人事です。

おそらくは、首相が安倍晋三氏から菅義偉氏に換わるのを待ってのことと思います。

興味のない人には何のことかわからないと思います。岩田氏の名前を聞いてピンと来た人には説明するまでもないことです。

安倍政権が続いていたとき、岩田氏はNHKの安倍報道の官房長官のような立場にいた人です。安倍氏がプロンプターを使った会見もどきをし、それが終わると、NHKのスタジオに控えていた岩田氏が必ず登場し、忖度解説をするのが習わしでした。

前NHK会長時代、岩田氏が安倍氏に近すぎると感じるNHK職員がいても、会長に進言する人は少なかったでしょう。

前田氏は、一視聴者としてNHKの報道番組を見ているときから個人的に問題点を感じていたのか、首相が菅氏に換わると、すかさず岩田氏の処遇の変更に動きました。

これについて、週刊誌が報じていたはずです。私は記事に目を通していませんので詳しい裏の話は知りません。もしかしたら、そのような指示を会長がしたのか週刊誌の記者に訊かれ、その場では否定しているかもしれません。

ただ現実に、菅氏が自民党総裁に決まって記者会見を開いたあと、NHKのスタジオで待っていたのは岩田氏ではありませんでした。その後、菅首相の記者会見を受けるNHKのスタジオに岩田氏の姿はありません。

今日の朝日の記事によりますと、今月1日に開いた会見で、記者にNHKの人事制度をどう変えるべきか訊かれ、次のように明快に答えたそうです。

ほぼ全部変えた方がいい。

いいではありませんか。保身の強い人には決して口にできないことです。保身が強い人は、自分の立場を守ることが第一で、自分が所属する組織がどうなろうと、自分さえ良ければ他のことは知らない。勝手にやってやれ、といった態度を採りがちです。

前田氏のような人は、そんな事なかれ主義の人とは逆で、自分の損得を度外視し、組織に良いと思えば、自分の考えを包み隠さず表に出せ、行動にも移すことができます。

その結果として、前田氏の周りは波立ちます。

前田氏が次々に新しい方針案を打ち出したことで、NHK局内でも賛否が渦巻いているようです。前田氏に賛成する人は、保身が強くない人、反対する人は保身が強い人と考えて間違いありません。

朝日の記事で、元NHK記者の立岩陽一郎氏が、前田氏のNHKのスリム化案には理解を示しつつ、次のような感想も述べています。

人事改革の方向を誤ったりすれば逆に「NHKらしさ」が失われる。改革には細心の注意を払う必要がある。

これは逆のいい方もできますね。

NHKらしさばかりを大事にしていたら、今のNHKは何も変われないということです。そのための人事改革であれば、前田氏はNHK会長の座についている今、誰に遠慮することもなく、大ナタを振るうべきです。

細心の注意を払っていたりしたのでは、大きな改革は果たせません。

就職の最終面接で、他の人の顔色を無視して、安全が確認できるのなら、赤信号でも横断歩道を渡ると答えた前田氏です。

NHKの人事改革にしても、充分成算があると踏んで踏み込んでいるはずです。結果はあとからついてくるでしょう。

朝日などが盛んに牽制する日本学術会議の任命問題も、反対する人は、前例踏襲を大事に考える人でしょう。

これは「長い物には巻かれろ」に通じる考えで、自分では何も考えず、ただただ前例に付き従うような人に共通する思考行動です。

古い体質を打ち破った先にしか、新しい未来は拓けません。

前田氏の改革を盛んに牽制しようとする朝日新聞は、よほどの旧体制好きとお見受けしました。

ほかの組織のことをああだこうだいっていないで、今の新聞社という体制が置かれた問題点を早急に変革しませんと、今の社会的な立場は急速に失われるかもしれませんよ。

そのうちに、新聞の将来を不安視する改革者が現れ、たとえば朝日新聞社の中で改革を始めたときも、今日の記事のように、呑気なことをいってお茶を濁すつもりですか。

必要な時に必要な改革をしてこなったつけが、今の日本の衰退を招いている、と思い至るべきです。

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