悪しき安倍時代を一掃するか?菅義偉時代到来

ようやく悪夢の安倍政権が終わります。この7年8カ月、安倍晋三氏による安倍氏のための政権が続いたことで、異常なことが連続して起きたものの、多くの国民はそれに慣らされ、いつしか自分で考えることも止めてしまったように個人的には感じています。

昨日、菅義偉官房長官自民党総裁に選出され、午後6時から記者会見を行いました。安倍総理のときは記者会見を見る気にもなりませんでしたが、昨日は、久しぶりに見る気が起き、はじめから終わりまで、NHK総合で生中継を見ました。

記者会見そのものが、安倍時代とこれからの菅時代で様変わりしたことに気づかれたでしょうか。

菅氏が記者会見の会場に入り、演壇に登りましたが、妙にスッキリしていました。そう思わせた理由は、安倍時代には必要不可欠であったある電子装置が設置されていなかったことです。

それは知る人ぞ知る”カンニングマシン”のプロンプターがなかったことです。

振り返れば、一国の首相であった安倍氏が、プロンプターなしで会見を開けなかったことはあり得ないことでした。

安倍氏が会見を開くことが決まりますと、大急ぎで準備が始まります。安倍氏が会見で述べなければならない内容を原稿にまとめる作業です。

総理大臣秘書官総理大臣補佐官を兼務し、”陰の総理”ともいわれる今井尚哉氏や、2017年以降は、総理秘書官に加わった佐伯幸三氏らが中心となり、安倍氏が会見で音読するための原稿が作成されたのでしょう。

役人らによって書き上げられた原稿は、安倍総理が立つ演壇の斜め右と左に設置された2台のプロンプターに表示されます。

記者団の側からは半透明の板にしか見えません。また、中継するNHKなど放送局は、安倍総理中心の絵柄を選び、画面にプロンプターを映しこまないように配慮します。

そのため、テレビでぼんやりと会見を見る視聴者は、安倍氏が左右のプロンプターに映し出される原稿を必死に読んでいるだけなのに、自分の考えを滔々とのべているように錯覚してしまうのでした。

役人らが書いた原稿をそのまま読むだけであれば、安倍氏自身の地の思いや意気込みは、会見でほとんど発せられないのと同じです。

役人らが、あれもこれもと欲張って原稿に詰め込むため、安倍氏時代の記者会見は、冒頭の15分間程度、原稿の音読時間に当てられるのが習いとなっていました。

それが昨日の菅氏の記者会見は、菅氏が首相になった暁に実現したい自分の夢や願望を、自分の頭でそのたびに考え、自分の言葉で語る必要があったため、5分間程度で終わりました。

その間、菅氏の視線は、プロンプターなど頼る必要がないのですから、自分の前に座る記者団に向かいました。

その様子を見ながら、今後のことはわかりませんが、私は菅氏の意気込みを買いたい気持ちに傾きました。

菅氏は秋田県のおそらくは雪深い地域の出身で、大学卒業後、社会人として働く経験を積んだのち、何の後ろ盾も持たず、政界へ飛び込んでいます。はじめは横浜の市議会議員で、それを2期務めたあと、国政へ駒を進めています。

第二次安倍政権では官房長官を務め、それもあって、縁の下の力持ち的な地味な印象です。ご本人も、トップを補佐する役目が自分には適していると考えることもあったでしょう。それが思わぬ形(?)で自分が国のトップに立つことになり、奮い立つ思いがあるはずです。

昨日の記者会見を聞く限り、菅氏は自分が総理になることで実現したいことがあるようです。それが実現するかどうかわかりませんが、中央省庁の再編や携帯電話料金の値下げ、地方銀行の再編、地方産業の活性化など、改革を推し進めたいようです。

記者から、組閣にあたっては、安倍政権の政策を踏襲する観点から、内閣の改造は小幅に収まるのかと訊かれ、明確にそれを否定して見せました。菅氏としては、自分の代に替わるのだから、自分の考えを入れた人事にしたいということでしょう。

当然の意気込みですが、二世議員にはない強い意志が垣間見え、頼もしく感じました。

大臣の人選にあたっては、改革意思と意識を強く持つ人で、それを実行できるだけの力のある人をそれぞれの任に当たらせたい、というような答弁をしました。

安倍氏の記者会見では、記者の質問の答えも役人らに書かせ、その原稿を読み上げることで済ませました。菅氏は記者の質問に、自分の考えを自分の言葉で述べています。

こんなことは当たり前のことですが、その当たり前がこの7年8カ月間なされて来なかったのですから、いかに異常な事態であったか、今更ながら考えざるを得ません。

菅氏の記者会見は30分間で打ち切られ、画面はNHKのスタジオに移りました。そこでも、これまで見慣れた顔ぶれが変わりました。

安倍氏が総理を続ける限り、NHKが安倍総理会見の解説は、安倍氏にべったりで、安倍氏に寄り添うのを生き甲斐とする、岩田明子氏と決まっていました。

本日の豆情報
今発売中の『週刊文春』にある記事だったと思いますが、今年1月途中からNHK会長になった前田晃伸氏が、「岩田を番組に出すな」といったとかいわないとか、と報じる小さな記事が載っているはずです。私は内容を確認していませんが、もしも本当にそんな支持を前田会長がしたのであれば、私が期待した通りの会長であることになります。

現在はどうか知りませんが、安倍氏に入れ込んでいるため、岩田氏は自分の住まいも安倍氏宅の近くにしたという話です。

トップの座が菅氏に替わることで、岩田氏が姿を消しました。代わって、NHK政治部記者の徳橋達也氏が座り、解説をしています。この記者会見を岩田氏が見たかどうかわかりませんが、どんな胸中だったでありましょうか。

NHK総合で夕方の時間に放送される「ニュース シブ5時」の木曜日、岩田氏はお目付け役で出演していたと思います。私はテレビニュースは見ませんが、今も岩田氏が木曜日の担当をされているのであれば、どんな感じが、チラッと確認して見ましょうか。

そういえば、大相撲が行われている期間は、放送が休みなのでした。場所開けを末までに、見てみようと考えたこと自体忘れてしまいそうです。

自分が成したいことがあり、それが成され、その結果、多くの国民が幸せを感じることができるのであれば、菅時代の到来は悪くない、ことになりそうで菅、、、? いや、すがf(^_^)

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