ストロボの出番はどうですか?

デジタルで写真を撮るようになって一番変わったのは、ISO感度を自由に選べるようになったことです。

フィルムの時代は、使用するフィルムを選んだ時点で、ISO感度は決まってしまいました。その時代はISO感度ではなく、ASA感度といっていました。

私はポジフィルム(リバーサルフィルム)のコダクローム64を好んで使いましたが、このフィルムのISO感度はISO64です。ISO感度が自由に選べる今の感覚からすると、感度がとても低いように感じるでしょう。

このような低感度のフィルムを使って撮影するため、少しでも暗いところではストロボ光が必要でした。

その裏返しのことがデジタル時代で顕著になっています。デジタルであれば、ISOを上げることで、かなり暗い状況でも撮影が可能となります。

ですので、ストロボを使わない人が増えているかもしれません。

それに加え、今は、デジタルカメラで動画が撮れるようになり、日常的に動画を撮る人が多くなりました。

それをする人が増えれば、そんな人向けの商品が開発され、それを使う人が増えます。ストロボの光で動画を撮ることはできません。動画には、発光ダイオード(LED)を使ったライトが適しているということで、それを使用して動画を撮る人が多くいるだろうと思います。

そのLEDライトが普及したことで、写真を撮る時にもLEDライトを使う人が多くなったかもしれません。

しかし、LEDライトとストロボで同じ物を取り比べ、発色の違いを確かめる人は、専門的に仕事をする人以外では多くないでしょうか?

私も、何か小物を写真に撮るときは、影の出方が眼で確認できるなどの理由で、ライトを使って撮影した方が便利なように感じ、実際、ライトを使って写真を撮ることをしていました。

そんな私でしたが、あるものをライトで撮影したあと、ストロボで撮ってみたらどうかと考えました。

あるものというのは、私が使っているソニーのミラーレス一眼カメラ(ミラーレス)のα7 IIです。このカメラに、マウントアダプタを介して、フィルムの一眼レフカメラのヤシカ・コンタックス(ヤシコン) RTSおよびRTS II用に使っていたカール・ツァイス プラナー50mm F1.4をつけて使ったりします。

α7 IIにプラナー50mmをつけた写真を撮り、それを本コーナーで更新したページに貼り付けました。その際、レンズをつけたカメラだけを、画像から切り抜いて貼り付けました。

そうした画像を作った人であればわかると思いますが、画像から必要な部分だけを切り抜くのは結構面倒な作業です。その場合、困るのが、必要な部分以外に影ができることです。

今回の場合はレンズをつけたカメラですが、それが、ライトの加減によって、影が生じます。レンズやカメラと影の境目がハッキリしないと、どこまでがレンズやカメラで、どこからが影がわかりにくくなり、切り抜くのが困難になります。

ともあれ、そんな画像を作り、該当するページに貼り付けました。その時に作ったのが次の画像です。

ソニーα7 IIとカール・ツァイス プラナー50mm F1.4

元画像は、ライトを使って撮影しています。

私が使ったライトは、今流行りのLEDライトではありません。フィルムの時代に購入した、ハロゲンランプを使うライトソフトボックス型のライトです。

ハロゲンランプ

これはこれで、自分なりに満足したのですが、同じものをストロボで撮影してみたらどうかと考え、早速試してみました。

ストロボをカメラから離して使う撮影については、本コーナーで取り上げたばかりです。

ネットの動画共有サイトYouTubeで、プロの写真家の橘田龍馬氏の動画を見て、ストロボの照明に興味を持ち、早速、自分でも試したりしています。

ポートレート(人物写真)_【クリップオンストロボ ・ライティング】_GODOX V1『柔らかい光の作り方!』【写真家】橘田龍馬

私が使っているストロボは、フィルムで写真を撮っていた頃に買ったナショナル(パナソニックグループ)のPE-320Sというモデルです。

このストロボの発光部に、橘田氏の動画にあるように、トレーシングペーパーで、ストロボ光を和らげる手製のディフューザーを作り、取り付けてみました。

橘田氏は、トレーシングペーパーは、ストロボの熱で燃えやすいので、アートペーパーがお勧めと話していますね。こんど、そのペーパーを手に入れたいと思っています。

そのディフューザーをつけたストロボを小型三脚に取り付け、影が出ないようにして、ソニーα7 IIと プラナー50mmの撮影をしてみました。

撮った画像から切り抜いたのが下の画像です。

ソニーα7 IIとカール・ツァイス プラナー50mm F1.4

意図せず、ふたとおりの方法で撮り比べる結果となりました。私は、ストロボで撮影した画像の方が、より実物に近い色のように感じます。

なお、元画像の撮影に使ったのは、キヤノンEOS 30DというAPS-Cサイズ撮像素子が搭載されたデジタル一眼レフカメラです。

使っているのは、キヤノンのEF-S 18-135mm F3.5-5.6 IS STMです。撮影時の設定は次のとおりです。

ストロボの発光量はマニュアルにして、1/4にしています。ほぼカメラから同じ向きから発光させ、ストロボの位置を多少前後させて、適正な露出になるように調節しました。

はじめの方に書いたように、今は、非常な高ISO感度を使えるため、ストロボを使う機会が減っているかもしれません。それに加え、LEDライトが登場したことで、照明するときも、ストロボではなく、LEDライトを使う人が多いでしょう。

しかし、もう一度ストロボが持つ威力を見直すことで、表現の幅が広がるように感じました。

ストロボも、自由に使いこなせたら、写真撮影がぐんと楽しくなるでしょう。

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