本日もまた、自分の声をマイクで収録し、収録した音がより良く聴こえるようにする工夫を「実験」しています。
ここ最近、収録に利用する機器は定まっていました。ZOOMのフィールドレコーダーのF2と、それに付属するラベリアマイク(ピンマイク)を使った収録です。
今回はふと思いついて、ZOOMのM3 MicTrakを使用してみました。
M3は、M/S方式のマイクがついたレコーダーです。マイクはコンデンサーマイクで、通常のショットガンマイクのほかに、サイドにマイクが内蔵されており、ステレオの幅を調節できる機能が搭載されています。
このマイクを、主に前方方向の音を拾うのモノラルにし、口元から50センチ程度離し、斜め下方から私の声を拾うように設定しました。
音の専門家の桜風涼氏の動画を見直して確認しました。
コンデンサーマイクで良い音を拾える最大の50センチです。これ以上離れると、音は悪くなるそうです。
訂正します。
音訳に使うテキストは、芥川龍之介(1892~1927)の中編『河童』(1927)です。
録った音は、音量が小さい状態です。しかし、M3はデュアルADコンバーター回路が内蔵された32bit floatによって収録されていますので、あとから音量はいかようにも変えられます。
音量を今回はGainで適度に上げ、そのあと、聴き取りやすい声にするため、私が音声ファイルの編集に使うiZotopeのRX 10 Standardに搭載されているRepair Assistantを適用しました。
それによってできた音声ファイルを下に埋め込みます。
音訳した芥川の文章に「さんじせいげん」という用語が出てきます。これは「産児制限」のことです。
私はここ最近、音をより良くするため、イコライザー(EQ)と音を圧縮するプラグインを適用させることをしています。Gainを上げて、Repair Assistantさせただけの音が、自分には良く聴こえたため、さらなる加工は必要ないように感じます。
それでも、念のために、昨日作ったEQの波形を適用してみました。すると、EQを適用した声の方が、さらに良い声に、自分には聴こえました。
それが、下に埋め込んだ音声ファイルです。
F2とラベリアマイクで録った声よりも、M3で録った声の方が、クリアに感じます。これは私の感覚ですから、あるいは、私だけがそう感じているだけかもしれません。
ともあれ、M3 MicTrakを使って声を録音するのが、私には最も好ましい声に録れそうに感じています。
F2とラベリアマイクは、自分の声をビデオ動画と同期させるようなときに使うと良さそうです。
M3で録った声も、ひと手間かけることで、より良い声になってくれそうなこともわかりました。
一連の「実験」を経て、自分なりに、自分の声をどのように録り、どのように「加工」すれば良さそうかわかったように思います。