私が昔から映像好きであることは本コーナーで事あるごとに書いています。
私がPCを使い始めたのは1999年5月です。PCで動画をノンリニア編集ができることがわかり、動画編集ソフトを手に入れました。
初めに使ったのは、神戸にあったカノープスというメーカーのDVRaptor Neweditonというソフトでした。
今の動画編集ソフトに比べたら、何も機能らしい機能がなく、カットしてつなぐだけのようなものでした。それでも、PCで動画編集ができることに大いなる喜びを感じたものです。
私はUマチックというセミプロ用の編集機材を持っていましたが、非常に高価なものでした。それでいてその機材で出来ることは、カットしてつなぐことだけでした。
当時はネットの環境が貧弱で、動画全盛時代の今からは想像できないほど、ネットで動画を再生させることは難しい状況にありました。
それでも動画好きの私ですから、デジタルビデオカメラで撮影した動画を素材にしてネットの用の動画を作っては、自分のサイトのサーバにアップロードし、ネット経由で再生できるようにしました。
ネットの動画共有サイトのYouTubeなど影も形もなかった時代です。その頃に、素人が自分で作った動画をネットに上げている人は、変わり者の一種だったでしょう。
こんな風に、昔から動画を作るのを趣味にしている私ですが、自分が撮るスチルと同じで、昔と今とで、作る動画はほとんど変化がありません。進歩のあとが見られないということです。
私が撮るスチルは、自分の身の回りのものが被写体です。それを相手に、毎日同じようなスチルを撮り、それで少しも飽きることがありません。
動画も同じです。どこかへ出かけることがあればビデオカメラで撮って来ることもありますが、そうでなければ、自分の身の回りにある物を撮っては、その動画に自分の語りを入れた造りの動画にして終わりです。
ネットに上げ始めた頃は、アクリル絵具を使って絵を描く様子を撮影し、それを動画にしたものでした。
同時のことですから、ネット回線の貧弱さに合わせ、どれだけ小さな動画ファイルにできるかを模索していました。
この一連の流れから一歩も外に出ない動画をまた作ってしまいました。
今回の動画の素材にしたのは、私がこのところ興味を持っている音を録音するマイク付きのレコーダー、ZOOMのM3 MicTrakです。

これを紹介するだけの動画です。
今回は、ZOOMのフィールドレコーダーのF2を使い、付属のラベリアマイクを胸元につけて、ビデオカメラと同時に、私の語りも音してみました。
今回も、動画制作の動機は音にあります。F2で録った音を、変種段階で、Shadow Hills Mastering Compというプラグインを使い、自分の声にエフェクトをかけることを狙っています。
少しずつですが、Shadow Hills Mastering Compの使い方のコツのようなものがつかめてきたように感じます。専門家から見れば、お遊びでやっているようなものですけれど。
作った動画を下に埋め込んでおきます。
ちなみに本動画は11分ほどの長さで、編集が終わって書き出した時点では5.5GBのファイルサイズでした。それを「動画圧縮のプロ」というソフトで、194MBにというように、信じられないほどの圧縮をしています。それでいて、再生すると、遜色がありません。
今回の動画を作ったことで、F2を使った同時録音が便利であることを実感しました。
私はこれまで、動画を先に撮り、あとで音を吹き込むような作り方をしてきました。それが、F2であれば、手軽に自分の声が撮れ、しかも、F2は32bit floatで録音できるため、あとで最適なレベルにするのが簡単です。
この録音方式は、私には最適で最高のものに感じます。
F2で録った音質に気に入らないところがあっても、Shadow Hills Mastering Compを使うことで、まだ完璧には程遠いかもしれませんが、より自分が望むような音質に近づけることができます。
どんなマイクで録音した音であっても、Shadow Hills Mastering Compを使えば、より良い音質にできそうな気がしてきました。
個人的には、高音がキンキンするようなのは好きではありません。低音がしっかりあり、それでいて、音圧が強すぎないような音が好みです。