イメージしたのとは逆の結果になったことはないですか?

自分がイメージしたことと、実際に起きたことの結果が違っていたりすことを経験したことがありますか?

私は、今さっき、それを経験したので、本コーナーの更新を始めました。

今回私が経験したのは、Log動画の撮影で欠かせないNDフィルターをつけることで生じる色の変化が、自分がイメージしていたのと違ったことです。

NDフィルターをつけることで、どうしても、フィルターなしの生の映像とは違い、本来の色と違ってしまう問題が起きることを、自分でも経験し、本コーナーでも実例を交えて書きました。

本コーナーで紹介した実例では、晴れた日の青空がグレーっぽく見える色に変ってしまっていました。青がグレーがかるのですから、私は、NDフィルターをつけると、黄色っぽい色味の方向へ変色するようなイメージを持ちました。

晴れた日中に可変式NDフィルターで撮影した動画

そのように、青空がグレーっぽく撮影された動画の色を、動画編集ソフトのDaVinci Resolve Studioのカラーページで、本来の青色に修正するのは簡単です。

色の修正には「色温度」を使います。

色温度の数字はケルビン(K)で表されますが、数字が小さいほど赤色になり、数字が大きくなるほど青色が濃くなります。このことは、炎の色がそのままあてはまります。

色温度が低いロウソクの色は赤みが強く、色温度が高いガスバーナーの炎は青味を持ちます。

ともあれ、グレーっぽい青空を修正するのですから、動画編集ソフトの色温度で、青味を増せば青空に修正できます。実際、私もそのように、色の修正をしました。

可変式NDフィルターによる青空の色かぶりを修正

こんなことをしたこともあって、NDフィルターをつけて撮影すると、色温度としては低くなり、その結果として、色が赤っぽくなるのかと考えていました。

それが今日、庭で、可変式NDフィルターをつけて、我が家の愛猫にゃんおちびちゃんファミリーの”お母ちゃん”こと元祖おチビちゃん(=^ω^=)の写真を撮り、撮った画像を確認して、自分のイメージとは逆であることに気づかされました。

関東南部の当地は朝から快晴で、強い陽射しがあります。その陽射しで濃い影ができている状態で、愛猫を撮影しています。

当然のように、NDフィルターをつけて撮ったため、暖色系に変色しているだろうと思ったら、まったく逆に、寒色系の色味がついているように感じました。

NDフィルターによって青っぽく見える愛猫の画像

なお、上の画像の撮影データは次のとおりです。

NDフィルターをつけて寒色系が強まるのであれば、青空の青が強まりそうなものですが、Log動画を撮影した時は、青空がグレーっぽく撮影されました。

この結果の違いがどうして起きたのか、今は何ともいえない感じです。

ともあれ、NDフィルターをつけた撮影では、青系統の色がかぶることを計算に入れる必要がありそうです。ちなみに、この撮影時、カメラのホワイトバランスを私はオートホワイトバランス(AWB)にしてありました。

あとで、その光のホワイトバランスを計測し、表示されたケルビンの値をカメラに設定して撮影すれば、色の変化が起きないかどうか、試してみようと考えています。

もっとも、変色して撮影されても、スチルであれ動画であれ、あとで色の修正はできますので、手間がかかるとはいえ、問題はないのと同じことです。


前回の本コーナーで取り上げた、ホワイトバランスを測定する機能も搭載されたスマートフォンやタブレットPC用アプリの”Light meter”の無料版を使い、ホワイトバランスを測定し、その数値をカメラに設定して撮影してみました。

NDフィルターをつけ、6100Kで撮影した愛猫の画像

愛猫は、陽射しが強くなってきたので、少し陰に入ったところで眠っっていたのでそれを撮影しました。その光の状態を測定して出た数値は6100Kでした。

なお、このとき、NDフィルターの効果を見るため、目盛りを5ぐらいにしてあります。

試しに、上で紹介した画像に、AWBの設定を適用してみました。それが下の画像です。

NDフィルターをつけ、6100Kで撮影した画像にAWBを適用した画像

この場合は、皮肉なことに、わざわざWBを測定して撮影したものよりも、AWBを適用した画像の方が、見た目に近い色合いに見えます。

色温度を測定して撮影するのがいいのか、それとも、カメラ任せのAWBのままで撮影するのがいいのか、NDフィルターの影響も含め、判断が難しいところです。

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