一眼レフと「感度分の〇〇」で日中の撮影が楽しく

昨年、といっても2日前でしかありませんが、その年の瀬に、手元にあるキヤノンEOS 30Dを使い出したことは本コーナーで二度取り上げました。

キヤノン EOS 30Dにヤシコンのプラナー50ミリF1.4

このカメラを手に入れたのは2014年11月ですから、今年で9年目になります。この間、ずっと使い続けていたかといえば、そうではありません。

このカメラについてはすでに書きましたが、もう一度書いておけば、これは、デジタル一眼カメラの主流となっているミラーレス一眼カメラ(ミラーレス)ではなく、フィルムの時代から長い歴史を持つ、一眼レフカメラです。

9年前に、ソニーのミラーレスのα7を使い始め、その一方で、デジタル一眼レフカメラ(デジ一)用に買ったレンズもあったため、それを活かすような意味で、中古で手に入れています。

そうしたこともあって、どうしても使用頻度は高くないままでした。

それが、年の瀬に久しぶりに使ってみると、それまで、そのカメラを活かした使い方を自分ができていなかったことに気づかされました。それだけ、再び使ってみると、使い勝手の良いカメラであるということです。

たとえば、直射日光の強い日中、ミラーレスで写真を撮ろうとすると、電子ビューファインダー(EVF)が覗きにくいと感じることが多いです。

強い光がファインダーを覗く眼とファインダーの間から入り込み、ファインダーに結ばれている像が見えにくくなったりするからです。

その点、光学ビューファインダー(OVF)を持つデジイチのEOS 30Dはそんなことが起こらず、好きなだけ被写体の様子をファインダー越しに観察することができます。

このOVFはミラーレスでは実現できない最大のもので、OVFを覗きたいがためだけにも、デジ一を手に取りたくなります。

このことは前回の更新でも書きました。写真を撮らなくてもカメラを握り、ファインダーを覗いていたくなるのがOVFです。同じ愉しみは、ミラーレスのEVFでは味わえません。

OVFの利便性は、エレクトロニックフラッシュ(ストロボ)撮影のときにも実感します。

私が今使うα 7 IIのカスタムボタン・C4に、私は「設定効果反映」をON、OFFする機能を割り当てています。

通常の撮影では、VIEW ONにし、露出の設定が反映された像を見ながら撮影をします。そして、設定の反映を切るVIEW OFFは、ストロボ撮影のときにどうしても必要になります。

今のデジタルカメラはISO感度が非常な高感度になったため、暗い条件でもストロボを使わない人もいるでしょう。もちろん、その場の雰囲気を活かすには、ストロボは発光させないのが望ましいです。

しかし、ストロボ光を使った撮影をしたくなることもあります。その場合、ストロボがなければ暗い環境ですから、EVFで確認できる像も暗い状態に近くなります。

その上で、ストロボを発光させるために露出を設定すると、EVFはほぼ真っ暗になってしまいます。ストロボ光をマニュアルで設定する場合はなおさらです。

そんなときです。設定効果反映を切るVIEW OFFが必要になるのは。

同じような条件をOVFで撮影するのは簡単です。OVFですから、レンズから入った光を直接見ていることになり、撮影効果反映はもとからありません。

レンズの絞りを絞れば、それにつれてOVFであっても、ファインダーから見える被写体の明度が落ちますが、それでも、EVFのように、ほぼ真っ暗になることはありません。真っ暗闇にレンズを向けていない限り。

ストロボといえば、EOS 30Dには、内蔵ストロボがついています。それはファインダーの上部についており、使いたいときにスイッチを入れると、小さなストロボが立ち上がる構造になっています。

EOS 30Dの内蔵ストロボをポップアップさせた状態

内蔵ストロボをポップアップすると、シャッター速度が、その場の光の状態に応じ、シャッター速度がストロボ光との連携で自動で設定されます。

露出はオートでコントロールされるようにできています。実際に使ってみると、何も考えずにストロボ撮影をしても、いい具合の写真が撮れます。

たとえば、少し前に、外部ストロボをα7 IIにつけて、日向近くの窓辺に寝ている愛猫を撮ってみたりしましたが、そのときは、何度も試写をし、外光で白く光っているすりガラスと、手前の猫の光の関係がちょうど良い条件を見つけました。

同じような条件を、EOS 30Dに内蔵されているストロボを使って撮ると、ほぼ一発で、好ましい光の状態になりました。

内蔵ストロボはガイドナンバーが小さいので、被写体に近いところで有効となりそうですが。ともあれ、手軽にストロボ撮影ができるのはありがたいです。

今度、晴れた日の日陰で、日中シンクロ撮影がどの程度できるか、確認してみることにします。

写真撮影を趣味にする人であっても、晴れて陽射しが強い状態は、撮影するのを躊躇する人がいるかもしれません。私も、そのような条件では、積極的に撮影してこなかったかもしれません。

しかし、昨年末に、ネットの動画共有サイトのYouTubeで”2B Channel”を運営されているプロカメラマンで写真家の渡部さとる氏(1961~)が、露出決定における「感度分の16」という非常に興味深い動画を上げておられる話を本コーナーで取り上げました。

露出の基本中の基本 青い空を撮るときは「感度分の16」

その動画を見たことがきっかけで、ずっと使っていなかったEOS 30Dを再び使い始めることになりました。

渡部氏によって教えてもらった「感度分の16」は、晴れて陽射しが強い条件で、間違いなく使えることがわかりました。

どのISO感度であっても、それと同じシャッター速度にし、レンズのF値を16にするだけで、世界中どこでも同じように、真っ青な空に表現することができる、という撮影術です。

たとえば、ISO感度にISO400を選ぶ場合は、シャッター速度を1/400秒にするだけです。あとは、何とかのひとつ覚えで、F値を16にし、空に向けてシャッターを切るだけです。

同じISO感度とシャッター速度の組み合わせのまま、日陰の部分は、シャッター速度を3段下げると、不思議なことに曇りの日でも、望むような露出が得られる、と渡部氏が話されています。

F値を16から3段下げる(絞りを開ける意味)のですから、16→ 8.0→ 5.6で、f/5.6がこの場合は適正なF値になります。つまり、「感度分の5.6」が日陰の適正露出になります。

また、「感度分の11」にすると、晴れた状態から、雲がかかった状態や、雪景色のときに有効な露出になることも渡部氏に教わりました。

本日の豆テスト
関東南部の当地は、昨日までに比べて空に雲があります。午後2時過ぎ、そんな空にカメラを向けてテスト写真を撮りました。
ISO400・1/400・f/11の露出で適正な空の写真が撮れました。

これらの組み合わせをしっているだけで、外での撮影がぐんと楽になります。RAWで撮っておけば、露出の多少のばらつきは修正できます。

この渡部氏の話を聞き、ミラーレスで動画を撮る時も、このやり方で撮影できそうに思えてきました。

私が使うα7 IIで動画をLog撮影しようとする場合は、ISO感度がISO1600スタートになってしまいます。というわけで、日中の晴れた日は、レンズから入る光量を落とすため、NDフィルターが必要不可欠となってしまします。

しかし、シャッター速度を、撮影フレームレートの約2倍という約束事から離れ、「感度分の16」を動画撮影に当てはめてみたらどうでしょう。

ISO1600にシャッター速度を合わせるのであれば、シャッター速度を1/1600秒になります。しかも、レンズのF値はf/16です。これであれば、晴れた日の空が適正露出になってくれそうです。

実際に試したことがありませんが、原理上はそうなりそう(?)です。今日の日中にでも試してみましょうか。

これの応用で、日陰の撮影は「感度分の5.6」ですから、ISO感度1600、シャッター速度1/1600で、F値を5.6にするだけです。

この組み合わせでいけば、ミラーレスを使ったLog撮影も、気軽にできそうな気がしないでもありません。

Logで撮影しておけば、撮影したあとの動画編集時に、カラーコレクションで露出の修正は手軽に行えますしね。

思わぬところで、渡部氏に教えてもらった「感度分の〇〇」を活かせそうです。

実際に試したら、その結果を本コーナーで取り上げることにします。

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