カメラを1台購入しました(^O^)/
今回購入したのは、キヤノンのデジタル一眼カメラ(デジ一)の”EOS 30D”です。
2000年代に入り、一眼レフカメラもフィルムからデジタルへ移行しました。私は長年なんの迷いもなく使っていたフィルムの一眼レフカメラをしばらく使い続けようと思っていましたが、時代の流れには逆らえず、2009年4月に初めてのデジ一を手に入れています。
初めて手に入れたのはキヤノンのデジ一でした。本当であれば、フィルムの時代に使っていた手持ちのレンズが活かせるメーカーがデジ一を出してくれれば一番望ましいのですが、ヤシカを買収した京セラがそれを実現してくれる可能性はなく、次善の策として、マウントアダプタというものをカメラのマウントとレンズの間に挟むことでフィルム時代のレンズが使えそうなことがわかり、その場合にその時点では最も都合の良さそうなキヤノンを選んでいます。
今年の3月、消費税が5%から8%へ上がる前に、ソニーのデジ一へ乗り換えました。これにより、マニュアルでフォーカスを合わせる昔のオールドレンズを俣使える環境を取り戻すことができました。
これはこれで便利です。が、人間は欲ばりにできています。他に考えることがないと、ついついカメラのことなどをあれこれ考えてしまいます。「もしもあれがあれば、もっと便利に撮影できるだろうなぁ」などと。結局のところ、終わりのない「ないものねだり」をしていることになりましょうか。
今のようにオートでフォーカスを合わせてくれるレンズが一般的でなかった頃、プロであろうとアマチュアであろうと、どんな被写体も自分でフォーカスを合わせて撮影しました。それが、今はオートフォーカスのレンズが一般的になりました。それもあって写真撮影を楽しむ人が増えたのでしょう。
私も、昔のフィルム一眼レフで写真を撮る環境を取り戻せたと喜んでいる一方、オートフォーカスのレンズで手軽に撮影したい欲求を持っていました。今使っているソニーの用のオートフォーカスレンズは1本も持っていません。
そこで、私は、今手元に残っているキヤノンのデジ一用に買い求めて残っている2本のオートフォーカスレンズを活かすことを考えました。
シグマ”MACRO 50mmF2.8 EX DG (キヤノン AF)”と、タムロンの”AF 19-35mm F/3.5-4.5 (Model A10)(キヤノン用)”です。
この2本は、マウントをソニーに移行する際、下取りに出すつもりであったのに買い取り価格がつかなかったため、結果的に手元に残ったものです。何が幸いするかわかりませんね。
ミラーレスカメラに共通する電子ビューファインダ(EVF)は、明るいところと暗いところがどの程度になるかファインダで確認できるため、露出の補正を勘に頼らずに行えます。また、私の主たる用途である昔のマニュアルフォーカスレンズのフォーカスを手動で合わせるのにも非常に助かっています。
しかしその一方で、そのEVFは電池によって表示されるため、カメラに内蔵した電池の保(も)ちがよくありません。それでなくても、昔のカメラに比べて、オートでレンズのフォーカスを合わせたり、手ぶれ補正などのために電池を食う仕組みになっているのですから。
それが、昔ながらの光学ファインダ(OVF)であれば、電池の減りを気にせずに気の済むまでファインダを覗き続けることができます。この違いが結構大きいことを、EVFを搭載したカメラを使うことで実感しました。
そんなこともあって、手元に残った2本のオートフォーカスレンズを活かすため、キヤノンのデジ一にもう一度目が向いたというわけです。
当然のことながら、手に入れるのであれば新しいカメラがいいに決まっています。が、そのためにはお金が必要です。そこで、私は中古のカメラをなるべく安く手に入れることを狙い、機会を窺っていました。今回手に入れたEOS 30Dが発売になったのは2006年ですから、8年前のカメラです。とうに製造は終了し、中古でしか手に入りません。私が手に入れた30Dは【12300円】です。
このカメラに搭載されている撮像素子のサイズは、35ミリフルサイズの【1.6分の1】(ニコンなどは【1.5分の1】)で、APS-Cサイズといわれるものです。
私が初めて手に入れたデジ一がこのサイズの撮像素子でした。それまでフィルムの一眼レフを当たり前に使っていたため、このサイズが狭苦しく感じ、1年後にはフルサイズのカメラに買い換えています。
撮像素子のサイズの違いを35ミリフルサイズを基準に置き換える考え方があります。たとえば、APS-Cのカメラに焦点距離が50ミリのレンズをつけた場合、サイズが1.6分の1のキヤノンであれば、焦点距離を1.6倍した80ミリの中望遠レンズの画角に相当する、といった話です。
今回、私は久しぶりに、APS-Cのカメラにシグマ製50ミリのマクロレンズをつけてみましたが、それで感じたのは、80ミリの中望遠レンズの感覚ではありませんでした。それは、初めて手に入れたデジ一に50ミリのレンズをつけたときと同じ感覚です。
50ミリは50ミリのままではないか、と。当たり前です。撮像素子のサイズが違っても、焦点距離は変わらないからです。違うのは、写る範囲=ファインダから見える範囲が1.6分の1に狭まることです。
焦点距離50ミリのレンズは「標準レンズ」といわれます。
ファインダに結ばれる像と、自分の目で見える像の大きさがほぼ同じで、すなわち、被写体との距離感が目に一番近いレンズです。これはフルサイズよりも大きなフィルムや撮像素子でも一緒でしょう。違うのは、サイズが大きくなるのに比例して、写る範囲が広くなることだけです。
風景写真を撮ることが多い人は、大自然を広く切りとりたいと考えるでしょう。ですから、そんな人には大きなサイズのフィルムや撮像素子のカメラが望ましいでしょう。
私はといえば、被写体の部分を切りとるような写真を撮るのが好みです。であれば、フルサイズの1.6分の1に狭められた画角というのは、私にはかえって好都合かもしれないと考え直したところです。
私は、APS-Cサイズを望遠効果に活かそうとは思いません。50ミリのレンズは50ミリの感覚のままだからです。ですから、200ミリのレンズが320ミリのレンズになる感覚もありません。200ミリなら200ミリのままです。ただ、写る範囲が狭められる感覚だけです。
こんな能書きはともかく、実際に撮影してみて、EOS 30Dが想像していたりずっとよく写ることに感激しました。
8年前に発売になったカメラなのに問題なく使えます。もちろん、最新式のカメラと比べたら足りない部分もあるでしょうが、基本的な部分はまだまだ十分実用的であるように感じました。撮影した画像を見ても、素直な感じで好感が持てます。
毎年行く公園の紅葉風景をまだ撮影していませんが、今秋はこのカメラを連れて行こうか、と考えています。難しいことは考えず、気楽にシャッターを切ることができそうです。