日本文学の伝統を避ける(?)村上春樹の短編作品

村上春樹の短編集『女のいない男たち』2014)を、Amazonの電子書籍版で読んでいます。全部で6作品が収録されているうち、前半の3作品を読み終えました。

村上は「まえがき」というものに否定的な考えを持つそうですが、本短編集には、「(本短編集の)成立の過程に関していくらか説明を加えておいた方がいいような気がする」として、「まえがき」を添えています。

村上にとっては、『東京奇譚集』を出した2005年以来9年ぶりの短編集になります。『東京奇譚集』は、「都市生活者を巡る怪奇譚」がモチーフだそうで、興味を持ちましたので、機会があれば読んでみたいです。

本短編集は、最後に収録されています表題の『女のいない男たち』をモチーフとしていますが、1作目の『ドライブ・マイ・カー』を書き終えたとき、モチーフの言葉が頭に引っかかり、“連作”を書けそうに考えたようです。