清張が描く日陰を歩く男

また、松本清張の短編集を、Amazonの電子書籍で読みました。読んだのは、『延命の負債』です。

この短編集には、次の12作品が収録されています。

  • 延命の負債
  • 湖畔の人
  • ひとり旅
  • 九十九里浜
  • 春の血
  • いきものの殻
  • 津ノ国屋
  • 子連れ
  • 余生の幅

どの作品も、殺人事件は起きません。生身の人間の中で起こる心の葛藤が描かれています。

清張の作品は、ハッピーエンドで終わるものはほとんどないように思います。それが殺人事件を扱ったもので、復讐劇を主人公が成し遂げても、主人公が幸せを得ることはありません。

熊澤被告の真の殺害動機は何か

11日、東京地方裁判所で、ある殺人事件に関する裁判員裁判の初公判が始まりました。

被告として出廷したのは、元農林水産事務次官の熊澤英昭被告(76)です。この名前を出しただけで、どんな事件の被告かすぐに思い当るでしょう。

今年6月1日の午後、都内の自宅で、実の息子を刃物で数十カ所刺して殺した事件です(今日、デジタル朝日にあった記事で、傷の数が36カ所以上あったことを知りました)。

被告の元エリート官僚は、少し前に神奈川県川崎市で発生した無差別殺傷事件を知り、自分の息子も同様の事件を起こしてしまうのではと危惧し、やむを得ず殺害したというような供述をした、と事件直後には報じられました。

殺された息子の英一郎氏(当時44)は、ひきこもりだったと伝えられ、それ以前から、マスメディアは事あるごとに、ひきこもりを問題視していたため、それに焦点を合わせるように大々的に報じました。

NHK新会長に好印象を持つ

NHK会長・上田良一氏の任期は来月24日で満了となります。少し前までは、上田氏が2期目も続投するものと誰もが見ていたようです。

それがにわかに慌ただしくなり、みずほフィナンシャルグループ名誉顧問の前田晃伸氏へNHK会長職をバトンタッチすることが決められました。

この急展開の人事の裏には、安倍政権(安倍内閣)の意向が強く働いたと目されています。私もその線を疑っています。

日本は安倍一強の独裁国家のようになり、誰も安倍晋三首相に逆らえない構造となりました。NHKはとうに安倍首相の軍門に下りました。

節目の記者会見を安倍首相が開けば、それを受けたNHKのスタジオには、安倍首相の広報官然としたNHK解説委員の岩田明子氏が必ず登場し、我が物顔で安倍首相の功績だけを声高に伝えるありさまです。

このNHKの報道が、ここへ来て少しばかり安倍政権に刃向かう動きを見せました。たとえば、安倍首相への忖度の場となった「桜を見る会」疑惑をNHKが報じたりしています。

レンブラントの油彩技法が私の目指す到達点

昨日、描きかけの油彩画に加筆しました。いくら時間をかけても、望むような感じにならないと半分諦めていました。

亡くなって今年で27年になる母の生前の姿を描いています。その当時は、とうに視力を失っていましたが、家の中で猫を抱いているところを私が写真に撮り、それをもとに描いている小さな絵です。

同じ写真から何回か描いて試しましたが、うまくいかず、これで何度目かの挑戦です。今回は思いつきで、支持体はカンヴァスではなく、何かのときに使おうととってあった1センチ程度の厚みを持つ板です。

サイズは、ほぼSM(サムホール 22.7×15.8センチ)です。

写真をもとに描くといっても、写真を見るのははじめだけで、あとは何も見ず、絵具をつけていきました。こうすることで、固有色に必要以上に縛られず、自由に色を扱える気分になれます。

小学校の低学年の子供たちが、たとえばクレヨンを使って自由に描いた絵を見ますと、うらやましく感じることがあります。固定観念に縛られず、思いが向くままにクレヨンを走らせてることができているからです。

清張は恋愛の苦悩も事件で解決

今年も残すところ3週間ほどです。私は代わり映えしない一年でしたが、松本清張の作品に多く接した年でもありました。

清張作品は、昔、文藝春秋社から出た全集をおそらくすべて読んでいるはずです。これらは長編小説が主であったと記憶しています。その後も、時々は清張の作品に接していますが、今年は、Amazonの電子書籍版で短編小説にも多く接しました。

まだ、締めくくりというのには早すぎますが、安売りのキャンペーンにつられ、また、清張の長編『地の指』と短編集2冊を手に入れ、『地の指』を読み終え、短編集を半分ほど読み終えたところです。

本日は、まだ半分ほど残っている短編集『三面記事の男と女』から、ある作品を取り上げてみることにします。

この短編集には、次の5作品が収められています。

高校野球にもアスリートファーストを

私は、国の支配階級が民衆を操るために行うのであろうスポーツ・イベントには背を向けることにしています。

昨日、マスメディアは、「新語・流行語大賞」の今年の年間大賞に”ONE TEAM”が選ばれたと伝えています。これは、日本で行われたラグビーワールドカップで、日本チームが一つになって戦う心意気から生まれたものでしょう。

昨日の関東ローカルニュース「首都圏ネットワーク」でもこの話題を取り上げていました。日本代表が初のベスト8進出を果たしたことなどで、日本中が熱狂したと伝えていましたが、私はその輪に加わることはしませんでした。

支配階級によって作られたブームに熱狂する人々を、私は輪の外から冷ややかな目で眺めたものです。

こんな私のような人間を、輪に加わる人間は、なんてへそ曲がりなヤツだ、と思うでしょう。

私は一事が万事このような態度を採ります。が、例外があります。これも支配階級が作り上げた熱狂舞台に違いない高校野球だけは、輪に入って楽しむことをしています。

日本の教育制度を転換しよう

私の結論から先に書きます。 入学試験 は必要ないと考えます。

おそらくは明治時代になってからだと思いますが、日本で入学試験というものが導入されました。以来、年々この傾向が強まっていったものと思います。

中学校までは地元の公立へ進んだとしても、高校から上の学校へ進むためには、自分の志望する学校の入学試験に合格しないといけない仕組みです。

学校で一学年の生徒数には限りがあり、志望者が多すぎてはいけませんので、それで、志望者に試験を課し、合格した者だけに入学を認めるという考え方があり、これが正しいと一般的には考えられているでしょう。

ただ、ここでも私は疑問を持ったりします。

日本全国にある高校を全て公立校にし、それぞれの自治体の人口に比例する学校数と生徒数を用意したらどうでしょう。基本的には生まれた土地で生活し、公立中学で3年間学んで卒業した生徒は、そのまま、地元の高校へ全員、無試験で進むようにするのです。

高校までは義務教育とし、基礎的な学習を全国一律で行うのです。

「写真AC」のイメージ画像

今では大学への進学率が高まり、それへ向けての受験競争が激しくなっていますが、個人的には無意味なことだと考えます。

栃木の少女監禁事件の報道が急に消滅

私はテレビのニュースはほとんど見ません。例外的に、本サイトの“天気コーナー”的「天気の話」を毎日更新するため、午後6時台の関東ローカルニュース「首都圏ネットワーク」を見るだけです。

民放のニュースやワイドショーの類いは、頼まれても見る気にはまったくなりません。

ですので、民放の主に夕方のニュースやワイドショーでどんな話題を取り上げているのかは、新聞のテレビ欄で確認できる範囲でしかわかりません。

私は毎日、早い夕食を摂りながら、それらを確認する習慣があります。そうすることを繰り返すことで、マスメディアがときどきの話題を恣意的に選んでいるのが見えてきます。

ラジオ放送の浦島太郎

関東以外に住んでいる人には馴染がないと思いますが、TBSラジオと文化放送、ニッポン放送が超短波放送(FM放送)で聴けることは知っていますか?

上に書いた3つは関東のラジオ放送局(日本のラジオ放送局)です。いずれも歴史が古く、中波放送(AM放送)の局です。これらを、今ではFM放送でも聴けることを、私は数日前に気がつきました。

きっかけは、チューナーで受信できる放送局を設定し直したことです。

サッカー日本代表の新ユニフォーム

私は作られたブームというのが嫌いです。

少し前にあったのは「韓流ブーム」です。韓国で制作されたドラマ『冬のソナタ』をNHKが放送し、反響が大きかったとかで、一時は日本のテレビ局がこぞって韓流ドラマを放送しました。

結局は作られたブームで、今は下火になっています。

このブームにもならなかったブームどもきの騒動のときも、私はそれに嫌悪感を募らせていました。

別に、韓国のドラマが好きな人を否定したいわけではありません。大手広告会社の電通がおそらくは仕切り、テレビ局が従う構造が嫌だったのです。当時は、新聞各紙もカギカッコ付きの韓流ブームを特集しています。

ちなみに、このブームもどきが起きた頃に電通のトップにいた成田豊氏は韓国生まれ(現在の天安市出身)です。そうした境遇が韓国びいきに動いたことが窺われます。また、日本のテレビ局も新聞社も電通には頭が上がらず、主従関係の従であることを知っておくべきです。

ここまでは、作られたブームが嫌いであることを書くための前置きのようなものです。

作られたブームが嫌いであるため、繰り返し催されるスポーツイベントも嫌いです。その集大成のようなオリンピックは見たくもありません。この流れで、私はサッカーというものにも興味を持ちません。