ストップモーションアニメ事始め

昨日、ネットの動画共有サイトYouTubeに次のショート動画を上げました。

自壊する蜜柑

実は昔、これとほとんど同じアニメーションを作り、自分のサイトで紹介しました。

インディの鞭のデジタルアニメ「ミカン」

上に埋め込んだ投稿にその動画を埋め込んでますが、このアニメを作ったのはそれよりもずっと前です。たしか、20年ぐらい前だったと思います。

本日の豆訂正
一回目のミカンの動画はずいぶん前に撮ったように記憶していますが、やはり、その動画を張る投稿をした頃に撮影していたようですね。それにしても、今からすれば14年前になるわけですが。

アニメーションをフィルムで撮るときは、セル画を一枚一枚順に撮影し、それが連続して再生されることで、動きがないセル画が命を持ったように動いて見えます。

同じ理屈で、カメラでスチルを一枚一枚撮影し、それを連続再生することで動きのある動画が作れます。

どちらにしても手間のかかることです。

あるものに少しずつ変化をつけてアニメの表現をしたもので思い出すのは、『ウォレスとグルミット』です。

『ウォレスとグルミット』を初めて見たのはNHK BSプレミアムで放送されたときです。ニック・パーク1958~)が命を吹き込んだクレイアニメに驚き、一遍で好きになりました。

ネットの事典ウィキペディアの記述を見ると、クレイアニメとされているものの、キャラクターを作るのに使っているのは粘土ではないそうですね。

「プラスティシン」という素材で、「カルシウム塩、ワセリン脂肪酸を合成して製造したパテ状のもの」と解説されています。

これであれば、粘土と違って乾燥しないため、何度も撮影に使って、動かすことができるそうです。

ニック・パークは幼い頃にアニメーションに興味を持ち、13歳の時には、8ミリ映画を使ってアニメの制作を始めています。

The Making of A Grand Day Out 🌙🚀 | A Grand Night In: The Story of Aardman | Wallace & Gromit

私も昔から映像に強い関心を持っており、私も8ミリで、アニメーションのようなものを撮ったことがあります。私は才能も根気もないため、その時限りで終わってしまいましたが。

8ミリを使った「特撮」ということでは思い出すテレビ番組があります。このことは、本コーナーで昔書いたことがあるように記憶します。

NHK教育に、糸井重里1948~)と青島幸男19322006)の娘の青島美幸1959~)が司会をする「YOU」19821987)という番組がありました。

YOU 特集100回記念 気分はもう21世紀人 オープニングタイトル

メインの司会はその後、日比野克彦1958~)に替わっています。番組スタート時が、糸井と青島のコンビでした。

このふたりが司会をしていたとき、アマチュアが作った映像作品を特集する企画がありました。そこで紹介された一本は、たしか、大学生かその年代の男性数人で作った8ミリの特撮映画でした。

それが非常に面白く、今も記憶に残っています。

友達が交代して出演し、カメラも交代で廻していたように記憶します。

たとえば、男が箒(ほうき)にまたがって、地上すれすれのところを移動するシーンがありました。

このシーンをどんな風に撮影したかわかりますか? 『ウォレスとグルミット』と同じ「ストップモーション・アニメーション」です。

超簡単!ストップモーションアニメーションの作り方|Filmora9チュートリアル

箒にまたがった男が、その状態でジャンプをします。そして、ジャンプして宙に浮いている瞬間を1コマ撮影します。これを少しずつ位置を前に進めながら撮影すると、箒にまたがって地面すれすれを前へ移動するシーンが出来上がります。

原理がわかればなんてことありませんが、実現するのは結構大変です。

8ミリ映画は、通常、1秒間に18コマ撮影します。ということで、1秒のシーンを撮るのに、箒で移動するのであれば、18回ジャンプしなければなりません。

それが3秒、4秒となったら、ジャンプの回数は3倍、4倍となります。4秒の場合は72回ジャンプしてもらわなければなりません。

ストップモーションアニメを作ろうと思ったら、時間と手間を覚悟する必要があります。

私は今回、ミカンのアニメの撮影に使ったカメラは、キヤノンEOS 30Dです。これは、35ミリフルサイズ撮像素子より、キヤノンの場合は1/1.6(ニコンなどは1/1.5)小さい撮像素子が搭載されたAPS-C機です。

Canon EOS 30DとEF-S18-135mm F3.5-5.6 IS USM

ストップモーションアニメを撮影するのであれば、ミラーレス一眼カメラよりデジタル一眼カメラ(デジ一)の方がいいでしょう。

ミラーレスであっても、電池ではなく、電源から電気を供給し、別に大型のモニタを接続すれば、その方がより効率的に撮影できますね。

私は手軽に撮影することを考え、デジ一のEOS 30Dを使いました。これであれば、光学式ファインダーですので、常にファインダーで確認することができます。電池の減りも気にする必要がありません。

ファイルサイズは、30Dで最も小さい[スモール / ノーマル](1728×1152画素)を選びました。これでも、YouTubeに最適な【1280×720】(720p)よりはサイズが大きいぐらいです。

ミカンに少しずつ変化をつけながら【259枚】のスチル写真を撮りました。照明には電気スタンドにトレーシングペーパーをつけて使っています。

試験的に作っただけなので、30分か40分ぐらいで撮影が終わったと思います。

アニメ用に撮った静止画を動画にする方法はいくつもあるでしょう。

私はソニーのミレーレス一眼カメラのα7 IIを使っている関係で、ソニー純正ソフトのImaging Edge Desktopで、RAW画像の「現像」をしています。

このソフトの[Viewer]で、アニメ用の静止画を表示させ、すべてを選択したのち、メニューバーにある[ツール]から[タイムラプス動画を作成]を選ぶだけで、アニメになった動画が書き出されます。

ストップモーションアニメ用のクレイがあれば、それを手に入れて、YouTubeのショート動画を作るのも面白いのではと考え始めています。

あとは、良いアイデアが浮かぶかどうかですね。実はこれが一番難しいことでしょう。

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