今年も残すところ半月を切ったということで、今年もあの鬱陶しい話題が巷(ちまた:世間=広辞苑)を賑わせはじめました。そう。鬱陶しいといえば、 「NHK紅白歌合戦」を置いて他にありませんて。
で、今年はその鬱陶しさに拍車がかかり、ついにはゲテモノ扱いされるまでに落ちぶれました。
ですから、私は本サイトを始めた当初から本コーナーで書いていますでしょう。「もう紅白なんていらないのだよ」と。
また、私は以前の本コーナーで、NHKには民放のような騒々しい番組は必要ないとも書きました。
ところが当のNHKときたらどうでしょう。国民から準税金ともいえる受信料を「払え! 払わなけりゃ公開番組への立ち入りを拒否する」と脅し、そうしてかき集めた制作費で、望んでもいない宴会番組を作り上げてしまうのですから。
その最たるものが「紅白歌合戦」です。
今どき、歌手を紅組・白組に分けて勝ち負けを競わせるなんて、時代錯誤(じだいさくご:異なる時代のものを混同する誤り。アナクロニズム。転じて、時代おくれであること。現代に適合しないこと=広辞苑)も甚(はなは)だしいでしょう。
私はずっと「紅白」は見ていないので詳細は知りませんが、漏れ聞くところでは、歌と歌の合間の余興(よきょう:行事・宴会などの席で、興を添えるために行う演芸など。アトラクション=広辞苑)が、宴会レベルにまで落ちているのだとか。
それもこれも、NHKが「国民の皆様への一年の感謝の気持ちです」と考えているのだとしたら、勘違いの度合いも、これまた甚だしいと断ぜざるを得ません。
昨日の産経新聞には、「紅白」ついての意識調査が掲載されていました。「私も言いたい」のコーナーがそれで、そこではネットを介して募った「紅白」に対するアンケートの結果が、個人からのいくつかの意見とともに紹介されています。
アンケートの結果は、このところの視聴率低迷を象徴するように、あるいはそれ以上に厳しい数字になっているものと思われます。
- 紅白歌合戦を見る予定ですか? YES:28% NO:72%
- みのもんた氏(1944~)の司会で視聴率は回復すると思いますか? YES:14% NO:86%
- 紅白を存続させる意義はあると思いますか? YES:31% NO:69%
私は、「紅白はいらない」という立場を採っているため、「紅白は必要」という意見に真っ先に目が行ったわけですが、みなさん、積極的に賛成というわけではなさそうです。その中で、次の意見に私は思わず失笑しました。
神奈川・男性会社員(39)「年越しそばを食べて、紅白を見て、除夜の鐘を聞くというのは日本のひとつの文化。なくすべきではない」
エ?「紅白」はいつのまに「日本文化」になっていたのでしょう?
そこで、「文化」というのを広辞苑で当たってみると、「文明とほぼ同義に用いられることが多いが、西洋では人間の精神的生活に関わるものを文化と呼び、技術的発展のニュアンスが強い文明と区別する」とあります。
これでいきますと、年越しそばを食べることや、除夜の鐘を聞くのは確かに精神的生活に関わりが深いといえそうです。が、どう差し引いて考えても、それに「紅白」を含めるのは無理があります。一体、国民のどれだけの人の精神的生活に「紅白」が関わっていますか? どなたかのご意見にもありますように、所詮、娯楽番組にしかすぎないものが、です。
ま、いずれにしましても、「『紅白』を見るのが日本文化」などといっている人は、新年を迎えたら迎えたで、今度は、「雑煮を食べて、初詣へ行って、新春かくし芸大会を見るというのは日本のひとつの文化。なくすべきではない」てなことをいい出しそうです(^O^; まったくもって、「眠い意見」には違いありません。
この、「紅白」の扱いは、受信料拒否への対抗策が打ち出されることで、その後が決定されるかもしれません。
受信料問題について討議する有識者からは、NHKの民営化やスクランブル(scramble:有料テレビ放送で、契約者以外の視聴を防ぐため、電波を送る際に攪乱(かくらん)すること=広辞苑)放送などの具体案が現実問題として提示され始めています。
それが実現された時、民営化によって「紅白」は「ゲテモノ度」の度合いを強めて視聴率稼ぎに躍起になるか、スクランブル放送の実施で視聴者が限られたマニアックな番組になるかのふたつにひとつしか道は残されていないと私は考えます。
どちらになるにしろ、その時は「国民的な番組」の看板はおろさざるを得ません。ま、その看板の威光はとうの昔に剥げ落ちていますが。
NHKについて書いていると腹立たしいことが次々と思い浮かぶのですが、個人的に今腹立たしく感じていることのひとつが、韓国ドラマ「宮廷女官 チャングムの誓い」のスポットCMの多さです。その入れ込みようたるや尋常とは思えません。
このところ毎日欠かさず、朝夕の定時ニュースが始まる直前にこのスポットが流されます。深読みすれば、NHKは日本の視聴者を韓国ドラマに誘い込むことで韓国に親近感を持たせ、親韓国を国民に植え付けるつもりなのではないのか? とさえ思えてしまいます。
いや、「思える」なんて暢気な話ではなく、NHKは確信を持って日本を韓国、ひいては朝鮮に有利な体制に仕向けようと画策しているのに相違ありません。NHK内の勢力が原動力になっているのか、あるいは外部(=朝鮮総連?)からの力が働いているのかはわかりませんが。
本日の産経新聞の「ソウルからの便り」によりますと、つい先日行われた「FIFAワールドカップ」の組み合わせ抽選で、日本がブラジルと同じ組になった瞬間、韓国市民からは拍手や歓声が上がったそうです。意味するところは、「日本が強いブラジルに当たっていい気味!」です。
とても、前回一緒に大会を開催した国の反応とは思えません。
それなのに、「いい気味」といわれている日本が、韓国ドラマをせっせと宣伝するなんて。それも準国営放送が、最も視聴者の目につく時間帯に、国民の準税金の受信料を使ったスポットCMでです。どこまで日本という国はお人よしにできているのですか。なめられっ放しです。
と、本日は、「紅白」について書いていく中で、途中からはNHKの末期症状ぶりへと話が進んでしまいました。結局のところ、大勝負に賭けた今年の「ゲテモノ紅白」は大成功となるのか。それとも再起不能の大失敗に終わるのか。その結果が出るまで、半月を切りました。
私の予想といいますか、願いはもちろん後者で、それを契機にNHKが目を覚ましてくれ、公共放送にふさわしい番組作りに戻ってくれることです。