車が日常的な移動手段として使われている今は、毎日、全国のどこかで車の事故が起こり、死亡したり怪我をする人が絶えません。
車が出はじめの頃は、車そのものが物珍しかったでしょうから、少しの事故でも新聞が取り上げた(?)かもしれません。車が当たり前の今は、車が事故を起こしても、特別に人の目を引くようなものでなければ、新聞やテレビを賑わすことはありません。
22日午前10時15分頃に名古屋市で起きたバスの事故は、例外的に大きく報じられ、人々の関心を呼んでいます
その事故があったのは、名古屋高速11号小牧線の下り線で、事故を起こしたバスは左側面を下にして横倒しとなり、出火したことで、骨組みだけが残るという悲惨さです。
バスは、午前9時55分頃に名古屋市中心部の栄を出発した名古屋飛行場行きです。乗客は7人でした。
事故現場は、名古屋高速・豊山南出入口付近で、本線と出口を分ける分離帯に設置されているクッションドラムに、バスの右寄り正面が衝突し、激しくへこんでいます。
衝突した勢いでバランスを崩し、その近くの道路上に横転し、すぐあとに出火して炎上しました。
この事故で、バス運転手の男性(55)と乗客ひとりが亡くなりました。
事故後、ふたりは司法解剖され、死因は焼死とされています。
また、バスの後ろを走っていた乗用車がバスに衝突し、運転していた男性が怪我をしています。バスの残りの乗客と乗用車の運転手の怪我は軽症だそうです。
以上、22日に名古屋で起きたバス事故のあらましを、朝日新聞の記事を参考にしてまとめてみました。
私が気になったのは、この事故で死亡した人の死因です。乗客のひとりが焼死したのであろうことはわかりますが、バスの運転をしていた男性の死因を、焼死としていいのだろうか、と素人ながら疑問を持ちました。
といいますのも、ここ1年強の間に、同じような疑いを起こさせるような事故が散見されるように個人的には感じているからです。
車を運転していた人が事故を起こし、それによって体を強く打つなどして亡くなることはあるでしょう。その場合は、事故によって起きた死と見て間違いはないでしょう。
私が考えるのは、事故を起こす直前に、車を運転していた人の体調に異変が生じ、その結果として事故を起こした場合です。このようなときは、原因が事故を起こしたことになり、死因は何らかの病気になるのでは、と考えます。
今回の事故を報道で知り、私は1カ月ほど前に起きた事故を重ね合わせました。先月25日に、東京湾アクアラインの上り車線でゴミ収集車が横転し、運転していた女性が亡くなった事故です。
この事故についても私は疑問を持ち、本コーナーで取り上げました。
アクアラインで起きた事故では、運転していた女性が死亡しています。今回の事故と違い、事故のあとにトラックが炎上するようなことは起きていません。
小さな車が横転するような事故を起こしたのであれば、亡くなることもあるでしょう。しかし、トラックの場合は、横転したぐらいでは運転手は亡くならない(?)のでは? と疑問に感じました。
偶然かもしれませんが、1カ月ほど前の事故と今回のバス事故は、どちらも月曜日の午前に起きています。
本日の朝日新聞は、バス事故の続報を伝えています。内容はふたつあり、ひとつは、乗客のひとりに事故の様子と、逃げたときの様子を訊き、記事にしています。
もうひとつが私が疑問を持つことで、見出しは「目立ったブレーキ痕なし」です。
見出しにつながるようなことは、短く、次のように書かれているだけです。
捜査関係者によると、現場となった豊山南インターチェンジ付近の路面には目立ったブレーキ痕はなく、急ハンドルを切った形跡も確認されていない。バスは当時、出口に至る車線を走行していたが、事故直前に本線に戻るような動きをしたという。
私は車の運転をしませんが、今回の事故現場付近の出口ルートは、通常とは変わっているように感じました。
日本では車は左側通行です。であれば、出口ルートは左側にするのが通例です。これであれば、スムーズに出口に向かえるでしょう。
それが、今回の事故現場付近に設けられた出口ルートは、2車線の中央寄りの車線から向かう構造になっています。初めてその出口を使う人は、戸惑う(?)かもしれません。
もっとも、事故を起こしたバスは、いつもそこを走っているわけですから、運転手がそれに戸惑うことは考えられません。
事故を起こしたバスは、事故直前に本線に戻るような動きをしたそうです。逆の動きであればわかりますが、本線に戻る動きであれば、出口を通り過ぎる方向にハンドルを切ったことになります。
運転手の意識がハッキリしていたのならあり得ない動きです。
そこで気になるのが、運転手の意識です。
どんな人でも、自分の運転する車が何かに衝突しそうになれば、急ブレーキをかけ、衝突を避けるためにハンドルを障害物とは逆方向に切るでしょう。
今回の事故で助かった乗客の話では、事故が起きる瞬間まで、違和感はなかったそうです。ということは、何事もなく、バスが走行していたことになります。
そのバスが、次の瞬間に、分離帯のクッションドラムに、バス前部右側がへこむほどの勢いで衝突しています。そして、その直前まで、運転していた男性は、ブレーキも踏まず、ハンドルを切ってもいません。
この状況から私が推理するのは、事故直前に、運転手の意識がなくなっていたのでは、ということです。それを想定すれば、ブレーキとハンドルの謎が解消します。
意識を失った者は、どんなに危険が迫っていても、反応しません。
意識を失ったと仮定し、それが真相であったとしても、意識を失った理由はいくつかありそうです。私はあることを想像しますが、それは想像だけで、事実である保証はありません。
今後も、同じような事故は起きざるを得ないでしょう。悪い想像をすれば、乗客が多いバスや、園児たちを送迎するバスも想像できます。
走っている車の運転手が意識を失い、他の車や人、物に衝突することもあるでしょう。
車だけではありません。電車の運転士にも起こらないとはいえません。空を飛ぶ航空機も例外ではありません。
こんな風に考えますと、自分だけは大丈夫、とはいえない状況です。
私の移動手段は自転車です。それを操る私自身が気を失って何かにぶつかることはない(?)でしょうが、意識を失った車に衝突される可能性は排除できません。
今回のバス事故の話に戻します。
バスを運転していた男性の死因は焼死にされたようですが、もしかしたら、事故の直前に、何らかの発作で命がほぼ終わり、それによって起きた事故であったのかもしれません。
私の想像ですので、事実とは違うかもしれません。ひとつの可能性として読んでもらえればと思います。