本日は、私が作った動画をひとつ紹介します。「ベラスケス」というのが何者かわかっている人にとっては、動画のタイトルを見ただけでどんな動画か想像がつくだろうと思います。
ディエゴ・ベラスケスは、スペインを代表する画家で、フェリペ4世がスペインの国王だった時代、国王の肖像画を描くことを唯一許された宮廷画家です。
7月26日、「美の巨人たち」は、ベラスケスがローマで描いた『ヴィラ・メディチの庭園』を取り上げました。
私はいつものように、録画し、あとで再生させて見ました。そして、見ているうちにいろいろと疑問がわきました。そこで、昔に手に入れた画集を何冊か見ました。その1冊が、今回動画で紹介してる画集です。ベラスケスが生まれて生涯を送ったスペインで編集されて発行された画集です。手に入れたのはおよそ20年前の1995年1月4日です。
番組で伝えられたことに関する私の疑問を確認する目的でこの画集を開きましたが、見ているうちに、画集そのものを動画で撮影し、それを紹介してみようという私の無駄なサービス精神も手伝って、今回の動画が生まれました。
もとになる動画を撮影したのは8月1日の午後です。なんの工夫もなく、カメラを三脚に据え付け、画集を1ページずつめくる様子をただ撮し続けました。ぶっつけ本番で撮影しましたので、どれくらい時間がかかるか考えもしませんでした。画集の総ページ数は【613】です。
これを根気よく1ページずつめくって撮影しました。裏表紙までめくり終え、カメラでうまく撮影できたか確認し、驚きました。カメラの液晶モニタに〔スタンパイ〕の表示があったからです。600ページ以上をめくる作業は思っていたよりも大変なのに、撮影スタートのスイッチを押し忘れていたことに気がついたからです。
私は諦めがいい方で、今度はスタートのスイッチを入れたことをしっかり確認した上で、同じ作業を613ページ分繰り返しました。作業が終わり、撮影を停止しました。今度はちゃんと録画できました。
録画を終えた動画をPCに取り込む段になり、私はまたしても驚かされました。一度目が撮影に失敗したと思っていましたので、PCに取り込むべき動画はひとつのハズです。が、なんとふたつあったからです。
あとになってその原因がわかりました。一度目はページをめくる作業が30分を超えてしまったため、連続撮影時間が30分になったところでカメラが勝手に一時停止し、〔スタンバイ〕の状態になっていたのでした。今回の撮影に使ったカメラはビデオカメラではなく、“ネオ一眼”といわれるソニーのサイバーショット DSC-HX200Vです。
スチル写真を撮影するために作られたデジタルカメラにも、今は当たり前のように動画を撮影する機能が搭載されています。機種によってはビデオカメラのように、連続撮影時間に制限のない機種もありますが、通常は【30分】で一旦途切れるという造りになっています。私が使っています「HX200V」にもそれがあることを忘れていました。といいますか、通常は30分以上連続で撮影することがほとんどといっていいほどなく、意識から外れていました。
そのことを意識したのは二度目の撮影が終わり、その動画をPCに取り込んだあとです。一度目は30分をほんの少し過ぎてしまい、最後の最後で一時停止、〔スタンバイ〕の状態になりました。それを見た私は頭から撮影できなかったと勘違いし、もう一度同じ撮影をしたのでした。
二度目も30分で〔スタンバイ〕になるということを意識せずに一度目と同じように撮影していますが、幸運なことに【29分45秒】で全撮影を終えていたのでした。30分で〔スタンバイ〕になることをはじめから知っていたなら、時間が気がかりで仕方がなかったでしょう。
PCに取り込んだ動画を確認するために再生しましたが、撮影した自分で見ていても退屈になり、最後まで見るのが面倒に感じられました。ですから、これを動画にしても最後まで見てもらえないだろうと考えました。そこで、動画に自分の語りをつけることを考えました。
しかし、画集に載っている作品を次々にめくっていってしまうため、ひとつの作品についてじっくり語っている余裕はありません。そのため、要点要点では動画で流れている作品について語り、ほかの部分は自分が語りたいことを語っています。
私は自分で作る動画に時々このような語りを入れていますが、プロが作る映像作品にあるようなナレーションとは異なり、語りのための台本はありません。動画を見ながら思いついたことを語っているだけです。今回もその方式で語っています。
私の語りがどれほど効果をあげているかわかりませんが、ページを繰る音が聞こえるだけよりは退屈しないで見ることができるだろうと思います。
動画でも語っていますが、ベラスケスの画集を開く気になった、番組で紹介されたベラスケスの技法的な話に対する疑問などにつきましては、明日以降の本コーナーで取り上げる予定です。
なお、はじめは本ページで動画を紹介していましたが、動画を作るきっかけとなった話を次回でしていますので、動画もそちらに移すことにします。