アニメでスローモーションの効果を得るには?

本日もネットの動画共有サイトYouTubeの自分のチャンネルに動画をアッロードしました。

このところは、ストップモーション・アニメーションにハマっているため、今回もそれによるショート動画です。

YouTubeのショート動画については本コーナーで書きましたが、もう一度書いておきます。

YouTubeに上げた動画をショート動画と認識してもらうには、次の二要素が欠かせません。

  • 動画の再生時間が60秒以内であること
  • 動画の縦横の比率が縦長であるか正方形であること

私は、今年に入って使い始めたStop Motion Studioの有料版であるStop Motion Studio Proを使ってストップモーション・アニメーションを作っています。

私が使っているのは、スマートフォンやタブレットPCで使うアプリです。私はこのアプリに興味を持ち、さらに表現の幅を広げる意味で、同じアプリのデスクトップ版も購入してみました。

ただ、デスクトップ版はまだ使えない状態にあります。PCに接続したカメラがないからです。私が使っているミラーレス一眼カメラのソニー α7 IIも使えそうですが、まだ使い方を確認していないため、今は、タブレットPCでアニメを作っています。

部屋の中で、YouTubeのショート動画用アニメを作ろうとすると、画面の縦横の比率に悩まされます。デフォルトは16:9の縦長です。

ただ、アニメーションで縦長の比率を使うのは難しいように感じました。そのため、もうひとつの条件である正方形の画面でアニメを作ってみたりしました。

今朝撮影してアップロードしたショート動画は、6:19の縦動画にしました。縦に長い比率を逆に利用してみようと考えたからです。

それを室内で撮影するのはなかなか難しいです。そこで、タブレットPCを外へ持ち出し、庭の地面を「カンヴァス」代わりにして、縦動画の撮影をしました。

部屋の中では縦に長い動画は扱いづらいように感じましたが、屋外に出れば、それを活かしたい気分になります。そこで、縦の長さを奥行きの表現に使いました。

難しそうな書き方をしていますが、要するに、向こうからこちらに向かって走って来るミニカーの動きをアニメにしただけです。

YouTuberが誕生したことなどで、動画制作が「市民権」を得ました。

私は昔から映像が好きですが、ネットやYouTubeができるまでは、個人で映像を楽しむ人は少なかったといえるでしょう。それが今は、スマートフォンでも手軽に動画が撮れ、しかも、YouTubeなどにアップロードして、不特定多数の人に自分の動画を見てもらうチャンスが広がりました。

自分で動画を撮る人の中には、スローモーションの表現を好む人がいます。実際の動きよりもゆっくりした動きを表現するものです。

どのようにすればスローモーションが撮れるかは、実際にやった人には説明するまでもないでしょう。それでも説明してみます。

通常、1秒間に30フレーム(30fps)で撮影した動画に、60fpsで撮影した動画を混ぜると、60fpsの部分はフレーム数が倍になり、それでいて30fpsで再生されるため、動きが2倍ゆっくりに見えます。これがスローモーションの原理です。

同じようなことを、Stop Motion Studio Proを使っていても実感します。

Stop Motion Studioというアプリは、アニメの「速度」が、1から30の間で、任意に設定することができるようになっています。

再生速度は1秒間に30フレーム、30fpsが前提です。

本アプリの「速度」の1は、1秒間に撮影するフレームを1にすることです。この設定で撮影したアニメを再生するとどのように見えるか想像できますか?

1秒間に1フレームの撮影になるわけですから、1回シャッターを切ると、同じ静止画が30枚=30フレーム作成されることになります。ということは、1秒間アニメを再生しても、動きがありません。

「速度」が2は、1秒間に2フレームですから、30フレームの半分の15フレーム単位で、2枚の静止画が記録されるということです。

あとは数が大きくなるほど1単位の静止画の数が減り、「速度」を30に設定すると、30枚の静止画で構成されることになります。

1秒間に記録する静止画の数が多いほど、より細かい動きが静止画として記録されるため、再生した時に動きが滑らかに見えます。

私は今朝撮影したアニメの「速度」を15にしました。1回のシャッターで2枚ずつの静止画が記録される15fpsの設定です。

本日の豆注意
Stop Motin Studioで使う「速度」をfpsで説明するのは「正確ではない」かもしれません。別のいい方が見つかったら、それに変更することも考えています。

ではここで、もうひとつ問題を出してみます。

アニメの場合は、撮影の対象物を自分で動かすことで、本来は動かない物が動いて見ます。対象物に同じ動きをさせた上で、15fpsで撮影したアニメと、8fpsで撮影したアニメでは、どちらが動きがゆっくりに見えるでしょうか?

通常のカメラで、スローモーションを撮る時は、フレーム数が多いほどスローの効果が強まるんでしたよね?

アニメの場合も原理は同じですが、「錯覚」で、15fpsのほうがスローな動きに見えると勘違いした人も、あるいはいたかもしれません。実際は、8fpsの方がゆっくりした動きのアニメになります。

同じような動きをつけたつもりでも、15fpsで撮ったアニメは、8fpsのアニメより動きが速く見えます。逆のいい方をすると、15fpsでアニメを作る場合は、対象物の動きをより小さくする必要があるということです。30fpsだったらなおさらです。

私は自分でStop Motion Studio Proを使ってみて、15fpsが使いやすいように感じました。しかし、本コーナーでも紹介したことあるYouTube動画の解説によれば、日本のアニメーションは8fpsであることが多いようです。

アニメーションの作り方 ~アプリ編~ “Stop Motion Studio”

これは理に適っていて、より少ない手間で、アニメーションを作るのに適したフレーム数といえるのかもしれません。

今朝作ったアニメも、私がイメージしたよりもミニカーの動きが速いように感じます。同じことを約半分の8fpsでしたら、私の狙い通りに仕上がったかもしれません。

アニメーションの世界もなかなか奥が深いです。

荒野を駆ける