先月14日にインドから帰国した30代の男性が、21日になって発熱し、検査の結果、27日に「はしか(麻疹)」に「感染」していたことがわかったことが報道されています。
これに加え、この男性と新幹線を乗り合わせた都内在住の男女ふたりも麻疹であることがわかった、と報じられました。
私は小学生の時に麻疹に「感染」したことを憶えています。どうしてそれを明確に記憶しているかといえば、その「感染」により、運動会のリレーで走らなくてもよくなったことを喜んだからです。
あれは小学校の3年か4年ぐらいだったと思います。秋の運動会シーズンに、私が通っている学校で、麻疹が流行りました。
休む子供が増え、リレー競技に参加する選手が少なくなり、私にリレー走者の話が回ってきました。それは男女混合リレーで、私は女子と走らされることになりました。
私はそれが嫌で、麻疹に「感染」すればいいのに、と思っていました。その願いが通じたのか、私も麻疹になり、運動会の日は、休んで家で寝ていました。
私の遠い思い出はともかく、麻疹が日本でも確認されたことで、厚生労働省は、早速、麻疹の「感染」を予防するためのワクチンの接種を呼び掛けています。
私は自分が麻疹に「感染」したと思っていましたので、麻疹という病気は、人から人に「感染」するものだと、今の今まで信じ込んでいました。
また、麻疹が感染性の病気なのであれば、一度その病原体に「感染」すれば、免疫ができ、二度と「感染」することはないものとも考えていました。
長いこと信じていたその考えが、今、揺らいでいます。
まず、ワクチンについて書きます。今週の月曜日(15日)、ネットの動画共有サイトの「ニコニコ動画」で、ある動画を見つけ、本サイトで紹介しました。麻疹とワクチンの関係について短くまとめられた次の動画です。
本動画では、まずはじめに、「1800年代には麻疹が主要な死因のひとつだった」と述べています。背景には欧米の子供の写真が使われていますので、これは、欧米に当てはめた事実でしょう。
動画では、1900年から1990年頃までの期間における、麻疹による致死率を折れ線グラフにして示しています。それを見ると、1910年代までは致死率が高いことを示す折れ線になっています。
1920代以降は右肩下がりになり、1950年代には、ほぼゼロに近づいています。多くの人は、麻疹の「感染」を防ぐワクチンがこの結果を導いたと信じているといいます。
しかし、ワクチンを導入したのは1963年です。そして、ワクチンの接種を始めるまでに、致死率が、ピーク時と比較して98.7%減少していたのがグラフから明らかです。
日本のケースはわかりませんが、麻疹の原因に「子供の栄養状態」があるようです。おそらくは、日本は欧米に遅れて麻疹で亡くなる子供が減っている(?)でしょう。
欧米と同じように、日本でも、子供の栄養状態が改善されることで、その病気で亡くなる子供が減ったものと思われます。
動画では、「壊血病はビタミンCの欠乏が原因」と述べています。
麻疹と壊血病がどのような関係にあるのか私は知りません。しかし、壊血病と麻疹の致死率の変化を示すグラフがほぼ同じです。しかも、人々の栄養状態の改善に合わせ、それが減っています。
このことからわかるのは、ワクチンが人々を麻疹から救ったのではなく、栄養状態の改善がそれにつながった、ということらしいです。
私がわからないのは、それなら、麻疹は人から人に「感染」するものではないのか、ということです。すでに書いたように、小学生だった私は、同級生から麻疹が「感染」し、自分も麻疹になったと今の今まで信じていました。
私が子供の頃は、今に比べて栄養状態が良くなく、それで、学校で麻疹になる子供が多かったのであり、誰かから誰かに麻疹が「感染」したわけではなかった(?)ということでしょうか。
今の日本で暮らす人で、栄養状態が悪い人はそういないように思います。しかし、報道されていることを信じれば、インドから帰国した人に麻疹が疑われているわけですね。
それに続くおかしいことは、新幹線でその男性と乗り合わせただけで、ふたりの日本人が麻疹になったということです。
麻疹が「感染」しないものであるなら、インドから帰国した男性から、ほかのふたりに「感染」することはなさそうです。あとで麻疹であることがわかったふたりは、ただ単に、栄養状態が悪く、それで、別々に麻疹になった(?)ということでしょうか。
ともあれ、この動画からわかることは、麻疹に対してはワクチンはほどんど意味がないことです。その接種が始まる前に、麻疹による致死率はほぼゼロになったことが歴史の事実として残っているからです。
それがわかった上で、今後、厚労省や専門家、マスメディアが麻疹についてどのような見解を示すか、意地の悪い目で見ていくことにします。
「麻疹を予防するためワクチンを」という声には疑ってかかりましょう。