清張が描く日陰を歩く男 また、松本清張の短編集を、Amazonの電子書籍で読みました。読んだのは、『延命の負債』です。 この短編集には、次の12作品が収録されています。 延命の負債湖畔の人ひとり旅九十九里浜賞春の血いきものの殻津ノ国屋子連れ余生の幅月 どの作品も、殺人事件は起きません。生身の人間の中で起こる心の葛藤が描かれています。 清張の作品は、ハッピーエンドで終わるものはほとんどないように思います。それが殺人事件を扱ったもので、復讐劇を主人公が成し遂げても、主人公が幸せを得ることはありません。 続きを読む 清張が描く日陰を歩く男