2001/01/10 家族ヌード

新聞をめくっていましたら、ある見出しが目に飛び込んできました。

「家族ヌード」

「家族ヌード?」と興味を引かれ、記事を読み始めることに。

話題の主は、長島有里枝という女性写真家で、これまでの彼女の活動を総括する個展が開かれている(開かれていた?)という内容の記事でした。

彼女は、1993年に“家族ヌード”で衝撃的なデビューを飾ったことから「“家族ヌード”写真家」などとも呼ばれているようです。私も彼女の名前は聞き覚えがあると思い、重ねた本の小山を捜していましたら、見つかりました。彼女の写真が収められた写真集”Shutter and Love”が。

2006/06/28 甲斐庄楠音

本日は、先日(25日)の「新日曜美術館」(日曜美術館 NHK教育/日曜09:00~10:00 再放送20:00~21:00)で取り上げられた日本画家甲斐庄楠音(かいのしょう・ただおと)について書いておきたいと思います。

当日の番組タイトルは_「穢(きたな)い絵だが生きている 大正画壇の奇才・甲斐庄楠音」です。

のちに先輩画家に「穢い絵」と烙印を押される楠音が描く女性像。私は当日の番組にはそれほど興味がわかず、習い性で見始めました。

それが変わったのは、楠音が描いた絵が紹介されたとき、ではありません。

たしかに、「大正画壇の奇才」と称されたのも頷ける画風ではありました。しかし、あまりにも「作り絵」っぽいのがどうも私の好みに合わないことを感じていました。

楠音は、「男が詩想した女ではなく、針でつけば真っ赤な血潮が吹き出るような、生身の女そのものを描きたい」と願い、それを絵筆に込めたということですが、それでも日本画の画材が制作に制約を課し、少なくとも私の眼には、生身の女を描いたようには映りませんでした。

大正9(1920)年に描いた絵に『幻覚』があります。