多くの人は関心を持っていないだろうことに私は昨年から関心を持っています。その続報が、今日の朝日新聞・スポーツ面に載っていましたので、本コーナーで取り上げます。
新型コロナウイルス(COVID-19)騒動(この騒動は、人為的に起こされたものと私は考えています)が人々の一大関心事になったことで、あることがマスメディアでほとんど伝えられなくなりました。
1年延期された東京五輪です。
思い起こしますと、政府が緊急事態宣言を出す今月7日の前日まで、東京五輪に関する報道がない日は一日もありませんでした。
それが、宣言が出された途端、今度はCOVID-19の恐怖を煽る報道一色となりました。このご都合主義には呆れるばかりです。
COVID-19騒動により、マスメディアは儲けが出て、笑いが止まらないそうですね。
マスメディアが意図して起こすCOVID-19騒動で不安を募らせる国民は、五輪が1年延期になろうが中止になろうが、構っていられない心境でしょう。世界の運動会なんてどうでもいい。それよりなにより、自分や家族の健康が不安だ、と。
そんな不安渦巻く日本で、1年後に開催されるかどうかもわからない東京五輪に向け、練習を続ける五輪選手がいます。それが、私が昨年から気になっている南スーダンの陸上選手です。
五輪直前の短期間、外国の代表選手が日本国内の練習施設に入り、体調を整えるのならわかります。ところが、南スーダンの選手たち4人とひとりのコーチは、昨年の11月から群馬県前橋市で練習を始めたことを知り、私はいくらなんでも気が早すぎるだろう、と感じたものです。
南スーダンでは今、内戦や紛争などで不安定な情勢が続いているため、時期を早めて日本へやって来たようです。
そうしたい気持ちもわからなくはありませんが、彼らが日本へ来てから今までの間に、今年に予定されていた五輪が来夏に延期されました。
しかも、COVID-19騒動が収まる気配がなく、来夏に必ず開かれる保証がありません。もしも、来夏の開催が再度延期された場合も、南スーダンの選手4人とコーチは、前橋で“事前合宿”を続けるつもりなのでしょうか。
記事によりますと、五輪の延期が決まったあとも、山本龍前橋市長は、彼らを支援することを表明しているそうです。困っている人に優しい手を差し伸べる”いい人”でいたいのでしょうかね。
記事には、COVID-19への懸念が始まっていた今年2月、市内の小学生と交流した時の写真が添えられています。
今は、プロ、アマを問わず、あらゆる競技の選手たちが、感染を警戒しながら練習を続けているのでしょう。
そんな中、南スーダンの選手らは、毎日3時間ほど、市内の練習場で体を動かしているそうです。また、食事は、市役所の地下にある食堂や、下宿先近くにある定食屋から提供を受けているそうです。
前橋市内の感染者数はわかりませんが、昨日、新たな感染者が3名出たと市のサイトに載っています。
ですから、同市でも、公立の小中高は休みになっているものと思います。また、市内にあるスポーツ施設も、もしかしたら閉鎖されているかもしれません。
そうした環境であるため、南スーダンの選手とコーチが、満足な練習をできているとは思えません。
南スーダンのCOVID-19状況はわかりませんが、もしも、日本にいるよりも感染リスクが低いのであれば、日本から引き上げるのもひとつの選択肢であるように思います。
それなのに、もし開催されても開幕までまだ15カ月以上もある今から、日本で合宿を続ける理由が私には理解できません。
おそらくは、彼らの滞在場所は市が提供し、そのための費用も市が負担しているのでしょう。
これは日本人に限らないかもしれませんが、自分が心優しい人間と思われたいため、他人に親切にする振りをするのが好きです。そんな人でも、もしも自分の家に彼らが居候させられそうになったら、慌てて拒否するだろうと思います。
得てして人が見せる優しさは、自分が直接かかわらない範囲の話で、面倒なことに巻き込まれそうになったら、外面の優しさは、いとも簡単に捨てることができるのです。
たとえばの話、共働きする子供たちを預かる学童保育は必要という人が、もしも自宅の隣にその施設ができることがわかった瞬間、それに反対したりするものです。
ともあれ、これでもし、来夏の五輪がさらに延期になった場合も、南スーダンの選手4人とコーチひとりは前橋市内に留まり、練習にかこつけた“居候”を続けるのでしょうか。
マスメディアも、困った人に手を差し伸べる振りをするのが大好きときていますから、来夏に五輪が開催されれば、南スーダンの選手の活躍を願い、前橋の心温まる交流を、上辺だけの善意によって取り上げるでしょう。