障害者思いの「いいひと」

2016年7月26日未明に起きた相模原障害者施設殺傷事件の植松聖被告の罪を問う裁判が今年になって始まりましたが、ここへきて思わぬ展開を見せ始めました。

この事件では、植松被告が障害者施設の入所者19人の命を奪い、入所者と職員合わせて26人に重軽傷を負わせています。

被告の弁護を担当する弁護士2名は、事件を起こしたのが被告であることは覆せないため、被告に刑事責任がなかったことを盾に、無罪を勝ち取る戦術に出ました。

これまでにも、犯行が悪質で、犯行が被告であると断定された場合、弁護側は最後の手段のように、こうした戦術を展開することはありました。

今回の裁判では、公判の初日、被告が法廷で突然自分の指を噛むような仕草を見せる場面があったと伝えられました。

それを知り、彼は自分が正常でないことを臭わせる“芝居”を早速したのでは、といった見方もされました。

事実はそうではなく、被告の内面では、自分を弁護する弁護士との考え方の違いで、葛藤があったようです。