手塚治虫と聞いて、どのようなイメージと共に手塚さんを思い出すでしょう。今や、手塚治虫といえば、“漫画の神様”と祭り上げられ、下へも置かぬ扱いです。
たしかにそれだけの価値がある人物で、私も手塚治虫は、作品世界以上にあの人物像が好きだったりします。あれだけの人物はそうそういないであろうと考えることもあります。
その一方で、世間に流布する一面的すぎる手塚治虫像に居心地の悪いものを感じたりするのもまた事実です。しかし、テレビで手塚さんの特集が組まれますと、誉め上げるだけで、居心地の悪さの理由について語られることは多くありません。
その点、先週、NHK衛星第2で放送された「週刊・手塚治虫」は見もの、聞きものでありました。
この番組では、毎週ゲストをひとりお迎えし、手塚治虫と作品について語ってもらっています。その日(24日)ゲストにお招きしたのは、映画監督の大林宣彦さんです。