一本のレンズだけで勝負

本日、本サイトで次のYouTube動画を紹介しました。

CONTAX RTS Ⅲ – Photographing Kiyosato, Nobeyama, Mizumoto Park コンタックス RTS Ⅲ – 清里、野辺山、水元公園を撮る

写真家の吉村和敏1967~)が、ヤシカ・コンタックスのRTS IIIとカール・ツァイス 50ミリ F1.4の素晴らしさを語ったあと、このカメラとレンズで、実際に写真を撮る様子が動画になっています。

ネットの動画共有サイトYouTubeを訪れると、お勧め動画の一本に本動画がありました。私は、動画のサムネールにRTS IIIが写っていたので興味を惹かれました。

私がフィルムの一眼レフカメラの時代に使っていたのは、コンタックス RTSとRTS IIです。RTS IIIは値段が高かったので手が出ず、使えませんでした。

ヤシカ製の一眼レフカメラ RTS II

サムネのRTS IIIには、私の大好きなプラナー50ミリ F1.4が装着されています。

ヤシカ・コンタックス用カール・ツァイス プラナー50mm F1.4

本動画に登場する写真家の吉村は、私の記憶では50ミリのレンズが好きで、そればかり使って作品を作っていたと記憶します。

本動画で、RTS IIIの素晴らしさと共に、プラナー50ミリへの愛を語っています。

後半に、RTS IIIを使って撮った写真が紹介されますが、いずれもプラナー50ミリで撮影した写真です。

本動画を見ると、プロの写真家であっても、50ミリレンズ一本だけで仕事ができることを改めて認識させてもらえます。

スポーツの写真を専門に撮る人であれば、望遠レンズが欠かせないでしょう。吉村は風景など自然を主な被写体とします。その分野の写真家であっても、広角から望遠までレンズを揃え、さまざまな表現を模索する写真家もいます。

その点、吉村はおそらくは50ミリ一本で、多くの作品を残しています。

病のため36歳で亡くなった牛腸茂雄19461983)という写真家がいます。牛腸も、レンズはほぼ50ミリ近辺の単焦点レンズ一本で、自分の作品世界を創り上げました。

鬼海弘雄1945~ 2020)という写真家も、同じレンズを一本だけつけ、ご自分の作品世界を創っていますね。

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私は趣味で写真を撮るだけですが、昔から、プラナー50ミリが好きで、フィルムの時代は、ほとんどの写真をこの50ミリ一本だけで撮りました。

デジタル時代の今、私が使うのはキヤノンのミラーレス一眼カメラ、EOS RPです。使い始めて四週間目に入ったばかりです。

今のところ、RP用に買い求めたレンズは、RF28mm F2.8 STMという広角単焦点レンズ一本です。

Canon EOS RPにRF28mm F2.8 STM

50ミリが好きな私ですが、RFマウント用の安価な50ミリレンズのRF50mm F1.8 STMは品薄状態で、9月にならないと手に入らない店舗がほとんどです。

そんなこともあって、私には広角過ぎると感じつつ、28ミリのレンズを手に入れて使い始めました。

実際に使ってみると、28ミリという焦点距離が予想以上に使いやすく、今ではすっかり気に入っています。RPは、APS-Cサイズにクロップして使うこともでき、それにすると、44.8ミリ相当の画角になります。

ファインダーを覗いて、被写体によって、28ミリと45ミリ相当の二種類で切り取ることができ、それが愉しく感じられます。

RF50mm F1.8 STMが手に入るようになったら、これも購入し、使うことになるでしょう。

レンズもカメラも上を見たらきりがありません。カメラやレンズがこのところ、さまざまな条件で非常な値上がりをしています。私は趣味で写真を楽しんでいるだけなので、必要以上にカメラやレンズにお金をかけるわけにはいきません。

ということで、あとでレンズを買うとしても、RF50mm F1.8 STMぐらいで、それ以外は我慢することにします。

今使っている28ミリを非常に気に入っており、APS-Cにすれば45ミリ相当で使えるので、これでいいのであれば、RF50ミリ F1.8は見送るかもしれません。

プロでもアマチュアでも、機材に費用をどんどん費やす人がいます。その一方で、プロであっても、たとえば吉村や牛腸、鬼海のように、50ミリや50ミリ相当のレンズ一本で勝負する人もいます。

私はアマチュアですが、傾向としては、吉村や牛腸、鬼海に近いといえましょう。昔も、50ミリ一本だけでほとんどの写真を撮りました。

私が撮る被写体はフィルムの時代から変わらず、身の周りのものばかりです。同じようなものを撮り続けるのは、プロアマに拘わらず大切なことです。

今はそれが28ミリのレンズになっているわけですが、私が撮る被写体であれば、不便や不満を感じることは少なそうです。

使うレンズを絞った方が、自分の持ち味を出せる、と自分で自分ににいい聞かせているところです。

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