清張が描く身を挺して息子を守る母親

松本清張19091992)の中編小説を3作品収める『黒の様式』を読み始めました。その1作目が『歯止め』であったからです。

本作は、以前、サンプル版をダウンロードした『黒の様式』で知り、読み始めました。しかし、特別関心が持てなそうだったので、冒頭の部分だけで読むのを止めていました。

主人公の江利子という40代の女性が、ひとり、能楽堂を鑑賞する場面から始まります。彼女は、視線の端にひとりの男の姿が入り始めてからは、心が落ち着きません。

本作を改めて読んでみようと思ったのは、酒井順子氏(1966~)が、清張作品に登場する女性たちを考察する『松本清張の女たち』を読んだからです。酒井氏の本については、本コーナーで取りあげました。

本作を酒井氏が取りあげていたものの、重い内容でありそうだったので、すぐには読む気にならず、今になりました。

3作品が収録された『黒の様式』から、1作目に収録されている本作を読み終えました。