高市新総裁への注文

先週末の4日、自民党の新総裁に高市早苗氏(1961~)が選出されました。

一年前、総裁に石破茂氏(1957~)が選出されると、YouTubeでは、石破氏への非難や失望が多数見られました。

安倍晋三氏(1954~ 2022)に従属した産経新聞は、安倍氏の存命中から、石破氏嫌いが色濃く表れていました。だから、石破氏が新総裁になると、何もしていない段階から、非難だけで紙面を埋めました。

他のマスメディアも石破氏には辛く、国民の多くもマスメディアに倣うように、石破氏の総裁選出は快く受け止められませんでした。

その石破氏が辞意を表明すると、YouTubeでは早速、政治絡みの動画を配信する人の多くから、高市氏期待の声が高まりました。

私は安倍氏を評価していません。その安倍氏を信奉する高市氏ですから、高市氏を素直に期待することはしていません。

1960年代の男と女 清張の『溺れ谷』

松本清張19091992)の長編小説『溺れ谷』を読みました。本作は、文芸雑誌『小説新潮』に、1964年1月号から1965年2月号まで連載され、1966年5月に単行本化されています。

この時期はアジア初の東京五輪の開催もあり、日本は経済も活気づくなどしていたでしょう。しかしそれは、五輪のイメージに引きずられた印象のようなもので、実際のところは、いつの時代とも変わらず、社会はさまざまな闇と共にそこにあっただけかもしれません。

本作では殺傷事件は起きません。精糖業界を巡る人々の思惑が描かれます。

本作は、三流、四流の形ばかりの経済誌で「トリ屋」をする大屋圭造という三十代(だったかな?)の独身男の視点で描かれます。

トリ屋というのが、清張の造語なのか、それとも、本作が書かれた当時は一般に流通したいい方なのかはわかりません。

清張は、「トリ屋」を次のように解釈しています。