ビスタビジョンの変遷

映像のアスペクト比について書きます。これを書こうと思ったのはYouTubeで次の動画を見たことです。

Hollywood’s Forgotten Format

本動画では、横長のアスペクト比が誕生したいきさつと、それがどのように定着していったのかについて解説されています。

映画には、写真撮影で主に使われたロールに巻かれた35ミリ幅のフィルムが用いられました。フィルムの長さを長くすることで、撮影時間を長くすることができます。

デジタルになってから写真を始めた人は、フィルムのカメラには馴染がないと思います。スチルカメラで写真を撮る場合は、カメラの裏蓋を開き、フィルムが入った容器(パトローネ)をカメラの左側にセットします。

続いて、パトローネから外に出ている部分のフィルムを指で掴み、右側へ引き出していきます。レンズからの光が入る部分には閉じたシャッター膜があります。その上を通過させ、右側の巻取り軸に、巻き込みされるようにセットします。

フィルムの装填が終わったら、裏蓋を閉じます。あとは、フィルム装填時に露光した枚数分のシャッターを切り、巻き上げレバーでフィルムを巻き上げることを繰り返します。

フィルムっぽい動画にして遊ぶ

数年前は、ミラーレス一眼カメラを使って撮影できる動画に興味を持っていました。

世の中にはこの分野に興味を持つ人がアマチュアにもいます。アマチュアが趣味として動画を撮るのですから、ほとんどが自己満足にならざるを得ません。

私もご多分に漏れず、自分を満足させるために、動画を撮っては、それをムービーフィルムで撮影した映像に似せる加工を愉しんだりしました。

その用途の撮影をするのであれば、通常のファイル形式ではなく、RAWやLogで撮ると良いことを知りました。私はRAWで撮れるカメラを持っていなかったので、当時使っていたソニーα7 IIのS-Log2で動画を撮りました。

撮影が終わった動画は、動画編集ソフトのDaVinci Resolve Studioのカラー編集で、全体の明るさや色味を調整する必要があります。それらの作業は、カラーコレクション(カラコレ)とカラーグレーディング(カラグレ)と呼ばれます。

ミラーレス動画の今昔

人の世は移ろいやすいものです。

あるとき何かが注目を集め、多くの人がそれに関心を持ちます。その動きが高まりを見せ、いつまでも続くように錯覚します。

しかし、人は飽きやすくできています。いっときは、寝ても覚めてもそのことばかり考えていたのに、気がつくと熱気が薄れ、関心を失っています。

私も一時期は、ミラーレス一眼カメラで動画を撮ることに関心を持ちました。

それ以前の個人が動画を撮るといえば、民生用ビデオカメラを使うぐらいでした。それが、ミラーレスで動画を撮れば、大きな撮像素子を使った綺麗な動画が撮れます。

普通の個人がそれへの興味を持ち始めていることに気づいたメーカーは、需要を見込んで、それに適したラインナップを揃えます。

マニアックな人であれば、「Log動画」に興味を持ったりしました。私もそれに興味を持ち、撮ったLog動画を、どのように色編集したら、映画っぽい映像にできるか「研究」したりしました。

洋画の低迷は庶民の嗜好の裏返し

昨日の朝日新聞・文化欄に次の記事がありました。

これは速報を報じた記事ではありません。大手映画会社4社でつくる「日本映画製作者連盟」が開いた会見を受けて記事にしたもので、その会見が開かれたのは先月の29日です。

その会見で、昨年に公開された映画作品の興行収入(興収)が発表されています。邦画の興収は1558憶円で、これは、興収を発表するようになった2000年以降では過去最高になるそうです。

そうであれば、会見に臨んだ4社の幹部が上機嫌であったかといえば、そうではなく、一様にすぐれない表情であったそうです。

その理由は、映画全体の興収に表れています。

全体では2069億8300万円で、前年より減少しています。また、記事の見出しから想像できるように、洋画の低迷が目立ち、洋画だけに限ると、前年に比べて30%低い522億8300円でした。

邦画の上位に来ている作品の多くがアニメーションであるのと同じで、低迷する洋画も、実写版の興収がよくありません。

動画の埋め込み

ネットを利用する多くの人は、YouTubeの動画を見ることが多いのではありませんか。私も、気になる動画を見つけては、それを見ています。

ほかにも動画を提供するサービスが増え、今はネット動画全盛の時代といえるでしょう。

そんな中にあり、国産の「ニコニコ動画」を日常的に見る人はどれぐらいいるでしょうか。今ほどYouTubeが利用されなかった昔には、日本ではニコニコ動画のほうがYouTubeより優勢だった時期もあったように記憶します。

私も基本的にはYouTubeですが、ニコニコ動画も毎日チェックしています。その理由は、新コロ騒動が始まったあと、YouTubeが、新コロ騒動に懐疑的な動画を強力に言論統制するようになったことです。

ニコニコ動画の経営母体の思想は知りませんが、ニコニコ動画は言論統制を一切していません。

映像と保存メディア

本日の朝日新聞に次の記事があります。

ソニーグループが昨日(23日)、ブルーレイディスクミニディスク(MD)、ミニDVカセットの生産を2月でやめ、個人向けは、在庫がなくなった時点で販売を終了する旨を発表したことを伝えています。

この三つの中で私が使用している、あるいはかつて使用したのは、ブルーレイディスク(BD)とミニDVカセットです。

ミニDVカセットを使うビデオカメラを使っていました。今は、デジタルのビデオカメラを使うので、直接的な影響はありません。

しかし、ミニDVカセットを駆動させるカメラや再生機の生産をやめるとしたら、ミニDVカセットで家族の記録映像などを残した人は、いつまでそれを再生できるか、不安に感じるでしょう。

私もそのカセットで家族の記録映像を撮ったテープが何本もあります。ただ、家族の記録映像というものは、自己満足的なところがあり、おもしろがって撮ってはみても、あとであまり再生しないことがよくあります。

私に限っては、それらのテープがいつまでも再生できるのに越したことはありませんが、果たして、私がこの世からいなくなったあと、それがどれほどの価値を持つのか、あるいは、無価値なのか、私には判断できません。

殺人を扱った喜劇作品

新しい年を迎えたのに合わせたように、私はAmazonの有料会員向けに提供されているPrime Videoで、毎日のように、古い映画を愉しんでいます。

昨日もそんな一本を見ました。見たのは『帽子から飛び出した死』(1939)です。原題は”Miracles for Sale”で、直訳すると『販売のための奇蹟』です。どちらにしても、ちょっと変わった題名ではありませんか?

阿刀田高1935~)がつけそうな題名です。

変わっているのは題名だけではありません。中身も変わっています。

本作を見始めると、字幕は表示されるのに、俳優が台詞をしゃべりません。代わりに、音楽のようなものが聴こえたと思います。

本作は86年前の作品で、もしかしたら、サイレント映画なのかと思いました。

憧れの叔父を疑う姪

前々回の本コーナーで、私は新年になり、Amazonが提供するデバイスやサービスを集中的に利用している実態を書きました。

この傾向はまだ継続中です。

昨日はまた、Amazonが有料会員向けに提供するPrime Videoで古い映画を一本見ました。今回見たのは、『疑惑の影』1943)という82年前の米国映画です。

本作を監督したのはアルフレッド・ヒッチコック18991980)です。ヒッチコックが英国から米国にわたり、米国で撮った6本目の作品になります。

私はヒッチコックの作品は好きでよく見ていますが、本作は存在すら知らず、初めて見ました。

AmazonのPrime Videoには、本作が2種類用意されています。

私ははじめ、自分でそれを選んだわけではなく、再生が始まって「吹替版」であることに気がつきました。本作を見るならそれしかないのかと思ったからです。

外国映画には吹替版と字幕版があります。どちらを好むかはその人次第です。

亡き兄の後妻を疑う義弟

YouTubeにおもしろそうな動画がないときは、Amazonが有料会員向けに提供するPrime Videoでおもしろそうな動画を捜して、見たい動画があれば見ることが増えました。

逆のいい方をすれば、それだけ、YouTubeで見たい動画が少なくなっているということです。

私は古い外国映画が好みです。これまでは、NHK BSでそれらの映画が放送されると見てきました。しかし、NHK BSで放送される作品にも限りがあり、これまでに見たことがない作品が少なくなってきています。

今回Prime Videoで見た作品も、これまでNHK BSで一度も放送されたことがない作品かもしれません。私はそんな作品があることを、今回始めて知りました。

1953年に公開された米国映画『未亡人の殺人計画』です。白黒で、スタンダードサイズの作品です。

出演している俳優で、私がすぐにわかったのは、ジョゼフ・コットン19051994)だけでした。

“The Third Man”Alida Valli, Joseph Cotten, Trevor Howard

彼は、オーソン・ウェルズ19151985)の『市民ケーン』1941)で映画俳優としてデビューしています。

Citizen Kane (1941) Official Trailer #1 – Orson Welles Movie

88年前のフランス映画

新年を迎え、AmazonのPrime Videoで映画を3本見たことを書きました。その3本のあとに、4日にも1本の映画をPrime Videoで見ています。

『オッペンハイマー』2023)は新しい作品ですが、ほかは古い作品ばかりです。4日に見たのは、1937年のフランス映画です。

私が初めて知った『おかしなドラマ』という作品です。

フランス映画なのに舞台は英国のロンドンです。

理屈で考えると、タイトルにある「おかしな」ところが満載です。しかし、理屈抜きで見れば、楽しめる作品です。今から88年も前の作品です。

当時のことは想像するよりほかありませんが、当時の観客は、おもしろがって見たのかもしれません。

登場人物はみな変わっています。