どんなものでも酷使すると、何らかの障害を引き起こします。私は最近それを経験しました。
私の「障害」が起きた部位は眼です。
私の母は私が幼い頃から眼病を患い、私が小学生のとき、片方の眼球を摘出し、義眼を入れる手術を受けました。その後、残ったほうの眼も光が失われ、私が中学生のときに全盲になりました。
私の家族は両親と姉の四人でした。今は私以外の家族は亡くなりましたが、母以外は眼が悪くなることはなく、私も含めて眼鏡を必要としませんでしたし、私は今まで眼鏡をかけたことは一度もありません。
そんな私が、先週ぐらいからだと思いますが、近いものを見たとき、焦点が合いにくく感じるようになりました。
これまでは、新聞を読むのに苦労することなどなかったのに、新聞の活字がぼんやり見えて、読むのが少々困難になりました。
本サイトの更新は、文字が大きめなので、新聞を読むときに感じるほどの困難さはなかったものの、液晶モニタを見ていると、眼が疲れるようになりました。
こんなことが急に起きるのだろうかと考えました。その結果、思いついたことがあります。それは、このところ、小説家の村上春樹(1949~)の長編小説を集中して読んだことです。
私は読書にAmazonの電子書籍端末を使います。文字のサイズは標準にしています。それでも、近いところに眼の焦点を合わせることに違いはなく、読書の時間が長くなれば、近いところに眼の焦点を合わせ続けることになります。
村上の小説は長いため、そのような状態に自分の眼を指せ続けたことで、眼の焦点を合わせるための筋肉か何かが消耗し、その結果として、近くのものを見たとき、焦点が合いにくいように感じる症状につながったのかもしれないと素人ながら考えました。
その症状が今は改善されました。
自然に治ったのではありません。あるものを使い、それが改善されたように考えています。
「ステレオグラム」というのはご存知でしょうか? 今から二十年以上前になるかもしれません。そんな画像が一時期ブームになりました。
その画像がどんなものかといいますと、一見すると、コンピュータグラフィックスで作ったようなランダムな模様の画像です。それを「平行法」や「交差法」で見ることで、何もなかったはずの画像に、別の画像が浮き上がるように見えるようにできています。
また、同じ写真が二枚並べられ、それに同じように眼を凝らすと、平面の写真が、奥行きを持つ写真に見えたりします。具体的には、手前にある木と背景との間に空気感があるように感じるといった具合です。
それらの画像を集めた本を昔に購入し、それを見ては楽しみました。その手の画像を見るのを私は結構得意としていました。
その技術を用いた「目がホリデー2」というソフトがあります。それらの画像をPCの画面に映して見ることで、眼の視力回復に効果がありそうということで、購入して試しました。
それを使ってみたら、ここ最近、近いものに眼の焦点が合いにくかった症状が改善されました。
ともあれ、今回の症状の原因となったのが長時間の読書にありそうなことがわかったので、しばらくは、読書の時間を短く制限しようと考えています。
その代わりとして、耳で読書できるAmazonのAudible(オーディブル)の利用時間を増やすようにしましょうか。