2003/11/03 動画追加 トヨタ・PM

本日は、本サイト内で動画や音声のデータをご紹介しているページ「私の動画アーカイブス」(現在、このコーナーはありません)に新しい動画をひとつ追加しました。

■ 今回追加した動画→ 「トヨタのコンセプトカー PM(ピーエム)」

この動画は、現在、千葉の幕張メッセで開催されています「第37回 東京モーターショー」(一般公開日:2003年10月25日~11月5日)内で私が民生用ビデオカメラで撮影したものを編集し、動画にしたものです。

ちなみに、今回のモーターショーのキャッチコピーは「いま、挑む心。Challenge&Change 希望、そして確信へ」だそうです。

ただ、どうでしょう。実際にモーターショーを訪れる人はそんなキャッチコピーは全く頭にないのではないでしょうか? 私は、もちろん、そんなことは全然考えもせず、会場に繰り出しました。全くの物見遊山(ものみゆさん:物見と遊山。見物して遊びまわること=広辞苑)というヤツですね。

聞くところでは、ここ最近はモーターショーに多くの人を呼び込めない状況が続いていたそうですが、今回は連日大賑わいとなっているそうです。ひとつには、関係者の努力もあるのでしょうが、日本経済、中でも自動車産業がここへきてようやく息を吹き返しつつあるともいわれ、そうした光明が自動車ショーの活況にもつながっているのかもしれません。

ともかくも、私は平日でも込み合っているショーに昨日の日曜日に出かけたわけで、ほとんど一日中立ち通し、歩き通しで、さすがにバテました。何しろ、最寄り駅である幕張本郷駅と会場を結ぶ往復のバスの中でさえ椅子に座ることができなかったのですから。加えて、会場内の椅子の数はごく限られたものです。

そんなこんなで、会場内に一歩足を踏み入れると、どこもかしこも人、人、人で、各メーカーのブースからは大響音のアナウンスや音楽が流れてきます。また、目に映る光にも自然光は全く感じられず、代わって、人工の光ばかりが飛び込み、日常生活から完全に隔絶された世界に放り込まれたような錯覚を覚えます。

会場内を歩き回って感じたのは、イベントコンパニオンがそれほど目立たないことです。同じ会場を使ったPCの展示会などの際は、各ブースの前には数多くの彼女たちが立ち、通路の両側からパンフレットやチラシが次々に差し出されたのを憶えています。

営業スマイルとはいえ、彼女たちの笑顔を見るのは決して不快なことではありませんが、それでも下手をすると、展示品を見に来たのかコンパニオンを見に来たのかわからなくなってしまいかねません。

その点、今回のモーターショーでは、そうした彼女たちが控え目に演出されており、より見て回りやすい環境になっていたように思います。

私自身は車の免許を持っていません。ですので、現実的に車を購入する予定はありません。それでも、車というマシンのデザイン美への関心は低くなく、様々に形を変えた鉄の塊を見て回るだけでも目には楽しいものです。

車の性能自体は、今、一定のレベルにまで達しているといわれ、その証拠に、どのメーカーでもそれほど大きな差はないように思われます。そんな中にあり、車のデザインの点では各社に違いが見られ、それだけを採ってみると、国産メーカーよりも海外メーカーに魅力的なデザインのものがあったように素人の私の目には映りました。

会場内の人工的な光が何ともいえない丸みを帯びた車体に乱反射し、その魅力をさらに引き立てています。

今回のモーターショーでなぜイベントコンパニオンの姿がそれほど目立たなかったかわかりました。「展示されている車自体がある種のエロティック」を持つため、人間の女性が太刀打ちできないから、かもしれません。

今回ご紹介している動画は、「北ホール」「西ホール」「中央ホール」と順に見てきて最後に辿り着いた「東ホール」の一番奥にあるトヨタの展示ブースで展開されていたものです。

メーカー各社は、現在現実的に実用車として発表している車種の他に、遊び心をふんだんに盛り込んだ「コンセプトカー」も紹介しています。そんな中にあり、トヨタの車は郡を抜く注目を集めています。

それを私も一目見たい思っていました。同展示スペースは、私と同じ考えを持つ人で埋め尽くされており、デモンストレーションが始まる頃には大変な人垣となってしまいました。

遅れてその場に駆けつけた私はおいそれと前に出ることも叶わず、結局は人垣の上にビデオカメラを突き出すようにして撮影しました。おまけにテープの残りが少なくなり始め、それを気にしての撮影です。

お目当てのトヨタ自慢のコンセプト・カー「トヨタ・PM」は、何とも現実離れした奇妙きてれつ(〔「奇妙」を強めていう語。「きてれつ」には「奇天烈」と当てることもある〕何とも奇妙なさま=広辞苑)な形をした一人乗りのプライベートカーといったところでしょうか。

車高はダイナミックに変化し、乗り込むときにはフロントが上に開き、中からはシートがせり出してきて、運転者を中に誘い入れてくれます。私はそれらの様子を見ながら、人間が乗って操る巨大ロボットのコックピットを想像しました。

また、コックピット表面のガラスの湾曲は、私がメカ的にも大好きなヘリコプター「ベル47」のフロントを思わせ、思わず撫で回したい気分にさせます。

Bell 47G5A Start up

また、車輪周りも独特で、大きく向きが変わることで、その場で円を描くように回転することが可能となり、場所を取らずに向きを変えることができます。人々誰もがこうした移動手段を手に入れたなら愉快だろうと思わせるトヨタのコンセプトです。

ともあれ、会場内を歩き回った私の体力はそこまででほぼ限界に近づき、このトヨタのデモンストレーションを見終わった段階で燃料切れとなり、会場をあとにしました。

トヨタのコンセプトカー PM

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