猫に椅子を占領されても

愛玩動物の代表格といえば、犬と猫でしょう。

私の家には子供の頃からどちらもいました。動物は生き物です。ですから、必ず寿命があります。家では数え切れないくらいの犬と猫を飼ったので、その数の分だけ、別れのつらさを味わったことになります。

犬で思い出すのは、私が小学校低学年の頃に生活を共にした犬です。その犬は、子犬から飼ったのではありません。成犬になってから家族の一員になりました。

もとはどこかの家の飼い犬だったのかもしれません。コリー犬の雑種のような犬でした。

おとなしい性格で、私が通っていた小学校の校庭で、時間を過ごすことが多かったように記憶します。子供たちにもとても懐いていました。

その犬が、私のあとをついて家に来て、そのまま居ついてしまったのです。

真っ黒な瞳がとても賢そうで、実際、とても賢かったです。

その犬が、息を引き取ったときのことは本コーナーで書いたことがあります。それを思い出すと哀しくなるので、今回は書くのを控えます。

現在、家では犬を飼っていません。

私は昨年6月途中から、毎朝自転車で家の周囲を30分ほど走る習慣です。

今朝の関東南部は、朝から弱い雨が降ったりするような天気です。雨が止む時間があったので、そのタイミングで、自転車に乗ってきました。

ひと月前はまだ夏のような陽気で、いつになったら涼しくなるのかと思っていました。季節が移ろわないことはありません。自転車で走る早朝は、あの暑さがずいぶん前のことのように感じられるほど涼しくなりました。

早朝に自転車で走ると、犬を散歩させるひとを見かけます。散歩をする犬は、もれなく、ロープでつながれています。

同じ愛玩動物であっても、犬と猫とでは大きく違います。猫は犬に比べて自由です。

猫も飼い主や環境によって飼い方が異なるでしょう。家から外に出ないようにして飼う飼い主もいるかもしれません。

私の家では私が子供の頃から、数え切れないほどの猫を飼ってきました。それらの猫は自由に行動できるような飼い方です。

今は二匹の猫と楽しく暮らしています。

一匹は、2007年にもらって飼った猫の子供です。ですから、今年で17歳です。親猫と、一緒に生まれたもう一匹は他界しましたが、17歳の猫はまだ元気です。今年の猛暑も乗り越えました。

そしてもう一匹は、ちょうど一年前ぐらいのある日、ひょっこり、どこから現れ、そのまま家の猫に収まってしまった猫です。この猫を私は「お嬢ちゃん」と呼んでいます。

二匹の猫も、これまでに家で飼った猫と同じで、家から外への出入りは自由です。この自由さが、ときには心配の種になります。

本日の数時間前まで、私はとてつもなく心配していました。

私は毎日午前2時頃に起きる習慣です。起きると、二匹の猫に朝食をやります。17歳の猫はいつも同じようなところにいるので、心配になることはありません。

それに対し、お嬢ちゃん猫にはいつも心配させられます。どこかからふらりと現れたように、どこかへふらふらと出かけることが多い傾向があるからです。

今朝も、午前2時に起床したあと、お嬢ちゃん猫の姿がありませんでした。そのうちに、当地では雨が降り出しました。

雨が止んだ隙に、すでに書いたように、日課の自転車乗りをしました。帰ってきてからもお嬢ちゃん猫の姿がありません。自転車で走っているときも、お嬢ちゃんのことが心配で、不安顔で自転車に乗っていました。

お嬢ちゃんが姿を現したのは、午前9時を過ぎてからでした。気がつくと、足元にいました。どこか、気がつかない、家の中で眠っていたのでしょう。

お嬢ちゃんを心配した7時間が長く感じました。

本更新をする今は、私のうしろで丸まって寝ています。お嬢ちゃんに椅子を占領されているので、私はスケッチ用の小さな折りたたみ式の椅子に腰をかけています。

お嬢ちゃんが可愛いので、苦痛でもなんでもありません。

おととい(9日)の朝日新聞「天声人語」の書き出しは、野生のフクロウをもしも飼うのなら、というたとえ話です。

ネットで調べたら、フクロウも届け出なしで飼うことが可能なようです。しかし、飼われるフクロウにとっては不幸なことかもしれません。

野生のままであれば、広大な森の中でのびのびと過ごせるからです。その分、危険とは隣り合わせですが、それを承知の上で野生のフクロウとして生息していきます。

静かなる眼光 カラフトフクロウ | ナショジオ

「天声人語」では、もしも野生のフクロウに、自然に近い飼い方をするとしたら、どうすればいいかを専門家に訊き、その回答をユーモラスを交えて紹介しています。

質問に答えてくれているのは、北海道大学の石塚真由美教授です。

まず、飼育の環境は「数平方キロメートルの森」です。東京都心でいえば、皇居の数倍の広さに相当する森を確保してください。

【空から見る】天皇や佳子さまが住んでる家が別次元だった!

野生のフクロウは、約2千メールの高さまで飛ぶので、檻で囲うのであれば、檻の天井は、東京スカイツリーの3倍の高さは確保しましょう。

【東京空撮】絶景 TOKYO DAYTIME AERIALS 8K60P RAW 2023

動物の自由を保ったまま私が飼うことができるのは猫に落ち着きそうです。

わが家のお嬢ちゃん猫は、とにかく活動的です。夏の時期は、草むらで小さなヘビを見つけて、しばらく戯れていました。野生のヘビにとり、お嬢ちゃん猫は迷惑な存在に思われたかもしれません。

犬を散歩させる光景は見かけても、猫を散歩させるところに出会ったことはありません。

犬と猫は、自分たちの飼われ方をどのように感じているのでしょう。

お嬢ちゃんはまだ、のびのびと眠っています。