普通の個人が使うカメラで、ボディだけで100万円以上と聞いたら、カメラ好きではない人は驚くでしょう。カメラ好きの私でも驚きます。
用途が違いますが、テレビ局がスタジオで使うカメラはまったく次元が違うことを知りました。
きっかけは、ほんのちょっとしたことです。私は今朝、Googleの人工知能(AI)、有料版のGoogle AI Pro (Gemini Advanced)に、デジタルカメラに搭載されているセンサー(撮像素子)について質問しました。
私が教えて欲しかったのは、テレビ局で使われているスタジオカメラに搭載されているセンサーのサイズです。
今は、普通の個人も、ミラーレス一眼カメラなどに搭載されている大型のセンサーで動画を撮るのが当たり前になりました。その一方で、スタジオカメラのセンサーが、一般的なコンパクトデジタルカメラのセンサーと、サイズ自体は変わらないことを知ったら驚くでしょうか?
私は以前にそれを聞いて知っていました。そこで、時代が変わった今は、スタジオカメラのセンサーに変化があるのかを尋ねました。
私がGeminiから受け取った回答に、スタジオカメラのセンサーが次のサイズであると書かれていました。
2/3インチ (約8.8mm × 6.6mm)
今は、高給コンデジに1インチのセンサーを搭載したものがあります。それよりも、スタジオカメラのセンサーは1/3インチ小型だということです。
スマートフォンや一般的なコンデジは1/2.3インチだったりするので、それよりは大きいセンサーです。
下の図は、これらの質問をする過程で、センサーサイズの違いを、実寸大の画像として生成してもらったものです。

Geminiの回答には、なぜ、スタジオカメラが大型のセンサーを採用しないのか、その理由も書いています。ひと言でいえば、センサーが大きくなるほど、被写界深度が浅くなり、ピントの合う範囲が狭まくなってしまうからです。
それを、多くの出演者がいるスタジオで使うのは困難です。それが、2/3インチのセンサーをスタジオカメラが使う理由のひとつです。
スタジオカメラを見たことがある人は、カメラの前方に大きな箱形のものが付いているのを知っているでしょう。あれは、100倍近いズーム倍率を持つレンズです。このレンズ一本で、さまざまな画角の映像が撮れるのです。
同じことを、たとえば、35ミリフルサイズのセンサーサイズ用レンズで実現するのは不可能です。
スタジオカメラのセンサーは、多くのスチルカメラ用とは違い、光の三原色である「赤・青・緑」の3枚を持つ三極式です。レンズに入る光をプリズムで三原色に分け、それぞれに一枚のセンサーを使い、より正確な色を再現しているのです。
このような構造を持つため、巨大なカメラになっています。カメラは全体で100㎏を超えることがあるため、窒素ガスの空気圧でバランスを取る「ペデスタル」という台座に載っています。
ペデスタルには、床を滑るように移動できるよう特殊なキャスターがつき、ケーブルを巻き込まないためのガードがついています。また、ピントを正確に合わせるために、大きなファインダーがついています。
私はスタジオカメラの値段が気になりました。それをGeminiに訊くと、次のような回答をくれました。
| 構成パーツ | 概算価格 |
| 箱型ズームレンズ | 約 1,500万 〜 3,000万円 |
| カメラ本体(4K対応など) | 約 1,000万 〜 2,500万円 |
| 台座(ペデスタル) | 約 300万 〜 600万円 |
| ビューファインダー・操作機材 | 約 200万 〜 500万円 |
| 【合計】 | 約 3,000万 〜 6,600万円以上 |
このようなスタジオカメラが、スタジオには複数台あります。また、副調節室には、カメラが撮る映像をミキシングする調整卓があります。
最近は、地方局やネット配信スタジオで、Blackmagic Designのシネマカメラを使う動きもあります。しかし、スタジオカメラとは別次元の話です。
写真や動画を楽しむ個人は、センサーサイズの大きさを話題にします。しかし、それとは違う世界があることを、改めて実感した次第です。
