私は画質や音質に強いこだわりは持っていないと思っていました。
民生用ビデオレコーダーでテレビ番組を録画したときも、120分のテープを3倍速で使い、その画質に不満を感じることはありませんでした。
3倍速というのは、通常より3倍程度遅い速度で録画することです。速度が遅いと、録画密度が低下し、画質は悪くなります。しかし、私は画質よりも、長く録画できることを優先しました。
デジタルカメラで動画を撮るときも、特別良い画質で撮ろうとは考えません。
それにこだわる人は、4Kやそれ以上の高画質で撮ります。画質を上げるほどファイルサイズが大きくなります。サイズが大きくなっても、画質が低下することに我慢がならないのでしょう。
この場合も、私は特別画質は重視せず、それよりも、ファイルサイズが小さいことを優先します。
音質についても特別のこだわりを持たないつもりでした。
そんな私が、自分の声を録る音の音質を今「研究」しています。
最終的に落ち着いたのは、前回の更新で書いたように、ZOOMのハンディレコーダー H1 XLRに、ダイナミックマイクのベリンガーの”Ultravoice XM8500”という組み合わせで使うことです。


YouTubeで動画を配信する人が使うマイクは、コンデンサーマイクが多いでしょうか。私も、XM8500に変更するまで、一貫して、コンデンサーマイクを使いました。
音質にこだわりを持たなければ、それを使って撮った自分の声の音質の違いを試すこともしなかったでしょう。
しかし、久しぶりにダイナミックマイクを使い、コンデンサーマイクで録った声との音質の違いを気にし始めました。
マイクに特別の関心を持たない人でも、ダイナミックマイクとコンデンサーマイクで録った音を聴き比べると、違いがわかると思います。
私は両方を聴き比べ、ダイナミックマイクの音質に、密度の濃さのようなものを感じました。
YouTubeなどのプラットフォームで使う声であれば、コンデンサーマイクで録った声のほうが聴き取りやすいかもしれません。しかし、録った声そのものは、ダイナミックマイクで録った声のほうが、実在感があるように私は感じます。
音質にもこだわりを持たないはずの私が、こんなふうに、自分の声を録音する際のマイクや、マイクと口の距離を「研究」しました。
その結果として、本コーナーの冒頭部分を録音した次のような声の録音に落ち着きました。
ここにたどり着くまで、設定やマイクと口の距離を変えて録っています。
前回の本コーナーで、自分の声を録音した音を紹介しました。それを自分で聴き、低周波数帯に音圧を感じました。そこで、その周波数帯の音圧を下げて録り直しました。
私が使うレコーダーのH1 XLRにはローカットフィルタ(ハイパスフィルタ)がついています。そして、ローカットする周波数を、80Hz、160Hz、240Hzから選べるようになっています。
そこで、80Hz以下をカットする設定で録ってみました。
それはそれで良いと思いました。しかし、低音を安易にカットしていいのかと考えました。声にはさまざまな周波数帯の音が含まれています。それらがすべて合わさって自分の声になっているのではないかと考えたのです。
そこで、ローカットをせず、マイクと口の距離を変えることで、低音の音圧を少し和らげた音にできないか試しました。
マイクを口に近づけるほど、低音が強くなります。マイクを口から離せば、それが和らぐというわけです。ただ、入力感度の低いダイナミックマイクは、マイクを口から遠ざけすぎてしまってもいけません。
マイクから何センチと神経質に意識するのではなく、マイクを自然な形で持ち、録音してみました。マイクと口の距離は、近すぎぞ遠すぎずといった感じです。
マイクの扱いを、ステージで歌を披露するボーカリストは経験によって自分のものにしていくのでしょう。ボーカリストが使うのはダイナミックマイクです。
一曲の中でマイクを口に近づけたり離したりして、聴衆には意識させずに、自分の望む音質を得ているのではないかと思います。
私もそんなふうに、意識せずに、自然にマイクをコントロールできるようになれたらいいと考えています。
YouTubeで何かを話すYouTuberは、自分に合ったマイクを選び、その扱いを見直してみることをお勧めします。自分で聴いて良い音と思えば、それを見る人の多くが良い音と感じてくれるでしょう。
個人的には、コンデンサーマイクよりもダイナミックマイクのほうが、良い音質に感じます。
ただ、YouTuberの多くは、マイクを手で持つ人は少ないです。だから、しゃべりながら、マイクコントロールすることは難しいでしょうね。
音質もこだわり始めると奥が深いです。画質もこだわってみれば、奥が深いのでしょうね。
