スマートフォンでも綺麗な写真が撮れるようになったことで、日常的に写真を撮る人が増えたでしょう。
撮る人が増えても、一枚一枚の撮影は、カメラが提案する露出設定のままで、それで満足する人も多いのではないかと思います。
写真撮影を特別な趣味にしない人は、それで何も構いません。他人がとやかくいう問題ではありません。
しかし、スマホから単体のカメラに移行し、少しは本格的に写真を撮ろうとする人なら、露出に興味を持つことになります。
私はフィルムの時代から写真を趣味にしています。だからといって、写真に関する知識を豊富に持ち、撮影技術が優れているかといわれれば、そんなことはまったくありません。
私はどこまでいっても「下手な横好き」です。万年アマチュアです。それでいいと自分は考えています。
こんな私は、そのときどきで、露出の設定方法について、あれこれ、素人ながらに考え、それを自分で試すことをしています。
私が使っているのは、キヤノンのミラーレス一眼カメラの中ではエントリークラスになるEOS RPです。コンパクトなボディで、グリップの握り具合も良く、重くないので、私は気に入っています。
扱いに慣れたことで、特別使いにくいところもありません。
ここ数日は、このRPに、マウントアダプタを介して、フィルム時代から使っているヤシカ・コンタックス(ヤシコン)用カール・ツァイス プラナー50mm F1.4をつけることが多いです。

その人ごとに好きな焦点距離は違うと思います。私は昔から、50ミリのレンズが好きです。ファインダーを覗いたときに見える像の大きさが、肉眼で見たのと近く、自分の眼の延長のように使う感覚を気に入っています。
オールドレンズですから、デジタルカメラにつけても、電子的な制御はできません。フォーカスは自分で合わせるマニュアルフォーカスですし、F値をカメラが自動で変えるようなことは起こらず、必ず自分で変更しなければなりません。
前回の本コーナーでは、RPにオールドレンズのプラナー50ミリをつけ、Av(絞り優先AE)モードで、わりと便利に使えるのでないかと書きました。
その更新をしたあと、考えを変え、ISO感度とシャッター速度も自分で設定するマニュアル露出で撮影してみました。やはり、これが一番使いやすく、最適な露出が得られることを確認しました。
どんな露出が最適に感じるかは、人それぞれで違うと思います。
ある人は、全体が明るい、さわやかな画像に見える露出を最適に感じるかもしれません。
私が最適だと感じるのは、それとは対極的になるかもしれません。私は全体に明るい画像は好みません。アンダー気味の露出が好きです。画面の中で一番明るいところが適正露出で、影の部分は暗く沈んでいるような画像です。
私は油絵具を使って絵を描きます。そして、私が最も好きな画家は17世紀オランダの画家、レンブラント(1606~1669)です。レンブラントは「光と影の画家」といわれます。レンブラントの画風が好きなことが、写真を撮るときにも反映されているといえましょうか。
プロの写真家でプロのカメラマンでもある野村誠一氏(1951~)も、ネットの動画共有サイトのYouTubeに上げたご自身の動画の中で、明度をぎりぎりまで削ったような写真が好きで、そのように撮るようにしていると述べるものがあったのを思い出します。
だから、車の広告を依頼されたときも、まだ夜が明けきらないような時間を選び、少ない光源の中で撮影したというような話をされていました。
私はそのような依頼を受けて写真や動画を撮ることはありませんが、もしもそんな機会があれば、野村氏と同じように、暗部を活かしたような写真や動画にしたいです。
ネットの「価格.com」で、レンズについて書かれたクチコミ掲示板を眺めていると、ときに、あるレンズについて、色味が薄い云々といったような感想があるのを見かけることがあります。
書いているのは素人の人たちでしょう。同じレンズであっても、使い方で、レンズの色味は変わります。色味が薄いと書いた人の写真を確認することはできませんが、もしも見る機会があったら、もしかしたら、その人が撮った写真は全体的に明るいかもしれません。
そのように写った写真を見て色味が薄いと感じたなら、レンズの絞りを絞って撮ることをお勧めします。どんなレンズであっても、露出がアンダーになるほど、画像に色がのります。
私が絞りを絞って撮るのを好むのは、色をしっかりのせたいからということもあります。
写真を撮るとき、測光モードは何を使っていますか?
私がフィルムを使っていた頃は、「中央部重点平均測光」を主に使いました。読んで字のごとく、画面の中央部に重点を置きつつ、全体を平均に測光するモードです。
デジタル時代の今は、「評価測光」を主に使っています。こちらは、フィルム時代の中央部重点平均測光より進んだ平均測光といえましょう。逆光のような条件でも、比較的正確な測光結果が得られるので、多くの人がこの測光モードを使っているのではないかと思います。
測光モードは他に、「部分測光」と「スポット測光」があります。部分測光は、私が使うRPの説明書には、画面中央部の約5.5%の範囲を測光すると書かれています。また、スポット測光は、それが約2.7%と書かれています。
いずれにも共通するのは、評価測光や中央部重点平均測光とは違い、画面全体の明るさは加味されないことでしょう。
私は昨日、本コーナーの更新をしたあと、EOS RPにプラナー50ミリをつけ、マニュアル露出で撮影してみたと書きました。その際、測光モードを、これまで主に使ってきた評価測光ではなく、スポット測光にしてみました。
フィルムやデジタルの一眼レフカメラを使う場合は、ファインダーが光学ビューファインダー(OVF)なので、どのように写るかは、撮った画像を確認するまでわかりません。
その点、ミラーレス一眼カメラの電子ビューファインダー(EVF)であれば、撮る前に、どのように写るか確認できます。この差は大きいです。
特に、測光モードにスポット測光を使い、OVFで撮るのは、賭けのようになってしまい、使うのが躊躇われます。
それが、EVFなら、そこに映る画像を見ながら、最適な露出に絞り込むことができます。
昨日、実際にそれを試し、個人的には良い結果が得られました。
途中で書いたように、スポット測光モードは、画面全体ではなく、中央部の約2.7%の範囲だけを測光します。あとは被写体によって大きく左右されますが、その左右された結果も逆に活かしながら、自分が望む露出が得られそうな感覚を得ました。
本日分に書いたように、私は、ぎりぎりまで絞り込んだようなアンダーな露出が好みです。EVFを覗いているときも、もっと絞り込めないかと考えながら露出を決めたりしています。

| 露出モード | マニュアル露出 |
| 測光モード | スポット測光 |
| 色温度 | 5500ケルビン |
| ISO感度 | ISO125 |
| F値 | f/4.0 |
| シャッター速度 | 1/250th |
何度も書くように、私は素人で、趣味として写真と向き合っています。だから、誰に束縛されることもなく、好き勝手に、いろいろなことを試しています。
今は、露出について自分なりに考えていて、昨日、自分が試して結果が良かったことを本コーナーに書きました。
人の考え方は日々変わります。ですので、ここに書いたことがこの先もずっと続く保証はありません。それでも、良いことは長く続くことがあるので、昨日手に入れた感覚を活かし、昨日得たやり方で露出を決めることがこの先も続くかもしれません。
素人でも感覚を磨くことは大切です。その際、自分はどんな画像が好きなのか、考えてみるといいです。
