明暗差が大きい被写体の露出

昔に比べ、今は気象情報の精度が上がったでしょう。しかし、今も、必ず予報通りの天気になるわけではありません。

今は気象情報もコンテンツのひとつとして、人々の関心を煽る道具に使われる傾向があります。

暑さや寒さにも「最強」といった枕詞をつけ、必要以上に騒ぎます。雨や雪の予報も同じです。都心で1センチでも積雪の予報があれば、それが大変なことであるような騒ぎ方をします。

雪といえば、おととい、関東南部の当地で雪が降り、短時間でうっすら積もることがありました。この冬、当地で雪が積もったことは一度もなく、おとといの雪が最初で最後となるでしょう。

なごり雪(2025.3.19)
イルカ [Iruka] / なごり雪[Nagoriyuki] (シングルバージョン) Official Audio with translation

この日は首都圏のあちらこちらで雪が降ったようですが、事前に雪が降るという予報はありませんでした。

雪が降り、大雪になるかもしれないと報じたときは雪が降らず、まったく予想されなかった雪が突然降ったりします。こんなふうに、昔に比べて精度が上がっているはずの気象情報が、まだ未熟であることがわかります。

昨日の予報にしても、当地に関してはほぼ当たりませんでした。

昨日、関東には晴れマークがついていました。そのマークを見たら、誰でも晴れると思います。一日を通して晴れ間が広がるとされていました。

気象状況は時と場所でさまざまです。ですから、予報通り、昨日一日、雲が広がることもなく、晴天だったところもあったでしょう。

ですから、これはあくまでも当地に限っての話ですが、当地は日中に晴れる時間が短くなりました。

朝は雲が多い空模様でした。しかし、晴れる予報だったため、すぐに上空の雲がなくなるだろうと考えました。しかし、昼が近くなっても、昼を過ぎても、雲は残り続けました。

当地で陽が射してきたのは午後5時ぐらいになってです。

私は毎日、身の周りの何でもないものにカメラを向けます。陽が射すと何でもないものが、何でもないものではないように見え、カメラを向ける意欲が増します。

雲が広がり、白っぽい空が青空に変わっただけで、写欲がそそられます。木々も、モノクロームの淡彩から、色鮮やかに姿を変えます。

そんなふうにして写真を撮ったとき、あることをして、それが有効であることに気がつきました。露出を決定するときに、してみたことです。

それは、フィルムで撮影するときにしていた、「AEロック」です。

AEロックを使って撮影する人はどのくらいいるでしょう。私は今は、キヤノンのミラーレス一眼カメラに搭載されている露出モードのFV(フレキシブルAE)モードを使っています。

Canon EOS RPにRF28mm F2.8 STM

それ以前は長く、ISO感度を含め、シャッター速度F値もマニュアルで設定するマニュアル露出でした。

フィルムやデジタルの一眼レフカメラでマニュアル露出の撮影は非常に難しいです。単体の露出計でも使わない限り、正確な露出をマニュアルで決めることはなかなかできません。

ミノルタ製入射光式露出計

それが、ミラーレス一眼カメラではできます。電子ビューファインダー(EVF)で、撮影前に適正な露出の状態を確認できるからです。

マニュアルばかり使ってきた私が、今は、FVで撮ることが多くなりました。カメラが自動で選んでくれた露出設定を、自分で多少アレンジして使う露出モードです。

これを使うようになり、撮影時の負担が軽くなったように感じます。

FVを使うようになって増えたのが、マニュアルのときはまったく必要なかった、露出補正です。

同じことがAEロックで出来そうなことに気がつきました。

今のカメラはオートでフォーカスが合うオートフォーカス機能が優秀です。こだわりのある人でなければ、オートフォーカスで撮影するでしょう。

露出も、オートに近い露出モードを使っていれば、カメラを被写体に向けシャッターを切るだけです。

フォーカスはそれでいいとしても、露出は常に百点満点とはいかなくなります。RAW画像で撮っておけば、あとで露出の補正はできます。しかし、撮影時に、より完璧に近い露出にしようと思ったら、EVFやカメラの背面モニタでよく確認し、露出補正をすることです。

その露出補正代わりにAEロックを使うことも有効です。

それが必要な撮影条件は、写したい範囲の明暗差が大きいときです。

そんなとき、EVFを見ると、明部を適正露出にし、暗部はアンダー露出で暗く潰れています。昨日の午後5時頃、庭の木々にカメラを向けたときがその状態でした。

陽の沈む時間が遅くなり、その時間も、空は青空でした。ちなみに、昨日の日没時刻は、東京が午後5時52分です。

自分が一番綺麗に撮りたいのが青空であれば、カメラが設定してくれた露出のままでいいでしょう。そして、もしも、手前の木々をもう少し明るく撮りたい場合に露出補正が必要になります。

私は昨日、露出補正をする代わりに、EVFを覗きながら、レンズをやや下へ動かしました。下へ動かすほど、EVFに写る青空の面積が少なくなり、替わって、木々の写る領域が増えます。

レンズの移動に伴い、EVF内の画像の見え方が変化します。それ以前は、手前の木々が黒いシルエットになっていたのが、明るさを取り戻し、木々の様子がよく見えるようになります。

その一方、背景の青空の明度が上がり、青さが薄れ、白く飛んだようになります。

あとは、レンズを多少上下させることをし、空と手前の木々の明度がちょうど良さそうなところを見つけ、決まったらAEロックをします。

そのあとは、自分が撮りたい構図に戻し、AEロックをかけたままシャッターを切ることで、自分が望むような露出が得られるというわけです。

同じことは露出補正でもできます。昨日の夕方、私はAEロックでそれをし、撮影結果も悪くないことが確認できました。

こういうことが簡単にできるのも、EVFを持つミラーレス一眼カメラだからです。一眼レフカメラで同じようなことをしようと思ったら、ファインダー内に表示される露出計を見ながらになります。

その場合は、勘のようなものが必要になり、結果は、フィルムの場合は現像が終わるまで、デジタルは撮影した画像を確認しなければわかりません。

本日は、北海道を除き、全国的に晴れマークだけが並んでいます。関東も晴れのマークだけです。本日は予報が外れることはなさそうで、当地も朝から快晴です。

一日をとおして、写欲を刺激される一日となりそうです。明暗差が大きくなる被写体が多くなるでしょうから、実験がてら、AEロックを使ってみることにしましょう。