バッグ類を一切持たず、手ぶらで外出することがあるかと訊くと、男性の中には「ある」と答える人がいるかもしれません。
しかし、女性で「ある」と答える人はごく稀か、ほとんどいないのではないでしょうか。
街中を歩く人を観察し、バッグも何も持たずに歩く女性を捜しても、そんな女性を見つけられる確率は低そうです。
昨日の日経新聞の「ヒットのクスリ」というコーナーに次の見出しの記事を見つけました。
本記事を書いたのは日経新聞の編集委員です。
きっかけは、女性から「男性はいつも手ぶらでいいよね」といわれたことです。それをいわれるまで、記者はそんなことを意識したことがなかったのでしょう。
そこで、街中で注意深く女性を観察したそうですが、手ぶらで歩く女性は見つからなかったそうです。
それに続けては書いていませんが、もうひとつ、男性と女性の違いを発見したかもしれません。それは、パンツ(ズボン)を履く女性が、パンツのポケットに何かを入れている人がいないことをです。
男性といっても人それぞれですが、ズボンのポケットに財布やハンカチなどを入れる人が割合多くいます。
私も手ぶらで外出するなら、ズボンのうしろポケットに財布などを入れていました。
しかしこれは、それなりに自分のスタイルを気にするのであれば、男性であっても、なるべくやめたほうがいいです。ポケットに何かを入れると、入れたものでポケットのあたりが膨らみ、形が崩れるからです。
サイドのポケットに、たとえば小銭入れを入れたりすると、自分では気がつきませんが、体のラインが崩れ、美的には劣ってしまいます。
そんなことを意識するようになってから、私は小型のバッグのようなものを持ち、小物はポケットに入れず、バッグに入れるように気を付けるようになりました。
女性は体のラインを気にするでしょうから、もとから、ポケットに小物を入れる習慣がないのでしょう。だから、たとえばパンツにポケットがついていても、それはデザイン要素のひとつでしかなく、実用性は考えられていないようです。
それでも、日経の編集委員に「男は手ぶらでいい」という女性がいたように、女性もバッグから解放されて、手ぶらで歩きたい欲求がないことはないのでしょう。
そんな女性がいることをキャッチした女性が、あるものを企画して、それを動画にしたところ、大きな反響があったそうです。
その動画は、女性がワンピースのスカートから酒瓶を出し入れするものです。
これを企画したのは、ネットを中心に衣料品を製造・販売する「Alyo(アルヨ)」の社長、大橋茉莉花氏です。
動画で紹介したスカートを販売すると、用意した約200着は完売したそうです。また、実用的なポケットを持つパンツを販売すると、こちらも500着があっという間に売り切れたそうです。
大橋社長は、ファッション性を重視する人の用途は他のブランドに任せ、自分のところでは、ニッチな驚きを持つスモールビジネスを目指しているそうです。
男性が着るスーツやジャケットには、社章などを取りつけるためのフラワーホールがついています。それが、女性用のジャケットにはついていないそうです。
それを知った大橋社長が、それを商品化したところ、完売だったそうです。
誰も気がついていないことにいち早く気がつくことができたら、自分のビジネスが開発できるということでしょう。
ただ、何かに気がついても、それを素早くビジネスにできるかどうは本人次第です。
大橋社長はファッションデザインの勉強をして今の道に進んだわけではありません。
大学では英語を学びました。その後も、「地下アイドル(ライブアイドル)」やイベントコンパニオンを経験し、その一方で、プロレス関係のライターもしています。
ある意味の「縛られない自由さ」があったからこそ、自分の道に一歩踏み出せたといえそうです。
形からファッションの世界に入った人は、酒瓶が入るスカートをデザインし、それを商品化することはないでしょう。
これは、どんな分野の人にも共通することです。
自由な発想は、枠組みを外れたところからしか生まれないものです。
