日本のマスメディアは、自分で考えることを苦手とします。
それだから、それが日本のことではなく、外国で起きていることを伝える場合は、その国で報道されていることをなぞるような報道しかできません。
今、米国で次期大統領を選出するための選挙戦が展開されています。投票日まで3週間を切りました。それが大統領選挙であるので、どちらの候補者が優勢か必要があります。
マスメディアがどちらかの候補にも肩入れする必要がない場合は、情勢が変化するごとに、それを即座に伝えられるでしょう。
しかし、対抗馬がドナルド・トランプ氏(1946~)であるときに限っては、事情が大きく異なります。
トランプ氏が初めて米大統領選挙で当選した2016年の選挙報道がそうでした。そして、ジョー・バイデン氏が当選した前回の選挙報道もそうでした。そしてまた、トランプ氏が大統領をした4年間がそうでした。
どれもみな、マスメディアはトランプ氏を徹底的に批判しました。その批判は非常に手厳しいものでした。
マスメディアはどうしてそのようなことをするのでしょう。答えは簡単です。トランプ氏は、マスメディアをも操る、世界的に大きな影響力を持つ勢力に敵対的だからです。
だから、彼らはトランプ氏を目の敵(かたき)にします。マスメディアを使った世論誘導でもうまくいかなければ、暗殺で直接的にトランプ氏の命を奪おうとまでします。
それが米国のマスメディアの基本的な態度です。そして、すでに書いたように、日本のマスメディアは自分で考えて報道できません。
米国のマスメディアのおぜん立てどおりに報道するだけです。
選挙戦は3週間を切りました。応用力のない日本のマスメディアは、以前として、トランプ氏とカマラ・ハリス氏(1964~)が互角か、ハリス氏がリードしていると伝えています。
日本のマスメディアの記者は、米国の選挙報道がここへ来て潮目が変わってきたことにまだ気がついていないのでしょうか?
米国の主要メディアは、米国を操る勢力の勢力下にあるため、ハリス氏を極めて友好的に扱います。その米国のマスメディアが、最近になり、ハリス氏が支持を失いつつあることを認めるような報道に変わってきました。
途中で潮目が変わったというよりも、はじめからハリス氏は不人気だったということでしょう。しかしそれを、これまで、マスメディアは、ハリス氏がリードしているとか、接戦だと伝えていただけと思われます。
そして今、ハリス陣営のマスメディアが、ハリス氏の当選が危ぶまれてきたことを伝え始めたということは、もはや、ハリス氏が圧倒的に不利な立場に追い込まれたと見るのが自然です。
そんな折、YouTubeで興味深い動画を見つけました。その動画で私が興味深く感じた個所から再生が始まるように設定したのち、下に埋め込みます。
自分の頭で考えることが不自由な朝日新聞の記者は、米国の現地で仕事をしながら、本質を見極めることができず、未だに、米国のマスメディアのこれまでの報道に沿った記事しか書けません。
最近も、民主党大統領経験者のバラク・オバマ氏(1961~)とビル・クリントン氏(1946~)がハリス氏の応援をすると誇らしげに記事にしていました。
そのように報じる以上、オバマ氏とクリントン氏の遊説先を訪れ、実際に取材したでしょう。そして、それを追えた今、朝日の記者が、率直なところ、どのように感じているのか興味があります。
というのも、オバマ氏にしろクリントン氏にしろ、ハリス氏を応援するどころか、ハリス氏の選挙を「妨害」しているように見えなくもない行動に出ているからです。
上に埋め込んだ動画で、クリントン氏の遊説の一部が紹介されています。その遊説はジョージア州であったもののようです。何人ぐらいの聴衆を前にクリントン氏が話しているのか、動画の一部だけではわかりません。
その遊説でクリントン氏が、今年はじめに起きた悲劇について話しています。若い女性がひとりでジョギング中、ある人間に襲われ、命を落としています。
犯人は、米国に不法に流入した移民でした。
ジョー・バイデン氏がトランプ氏に勝って米大統領になって以降、副大統領のハリス氏と組んで、不法移民を米国に大量に流入させたことが今、米国で大問題となっています。移民対応が今回の選挙の最大の争点ともいえます。
ハリス氏を応援するための遊説であるのに、クリントン氏は、ハリス氏が一番触れて欲しくない移民が起こした犯罪について話しているということです。
クリントン氏の話はそれだけでは終わりません。次のように聴衆に語り掛けています。
移民に殺されたのは若い女性です。もしも移民全員が、米国に入国する際、適切に検査されていたら、おそらくこんな事件は起こらなかったでしょう。
クリントン氏の演説を聴くと、とてもハリス氏を応援しているようには聴こえないでしょう。それどころか、移民の流入を管理するハリス氏が、その任務を正しく行わなかったことで、悲惨な事件が起きたと、ハリス氏を「非難」するようにも聴こえます。
バイデン氏はバイデン氏で、再選を目指すつもりだったのが、候補者から降ろされ、ハリス氏が変わりに候補者になりました。
そのバイデン氏には、彼の能力の如何は別にして、ハリス氏が「裏切者」に映っているでしょう。それだからか、トランプ氏支持者の集会に現れ、トランプ氏の選挙戦グッズである「トランプ2024」のロゴが入った帽子を被って見せています。しかも上機嫌に。
このように、ハリス陣営を応援するはずの重鎮たちに、「異変」が起きています。
日本のマスメディアはこれをまったくフォローしていません。それを「推理」して書けば、面白い読み物になるはずですが。
はじめに書いたように、日本のマスメディアの記者は、物事を自分で考えて記事にすることを苦手とします。
しかし、途中でも書いたように、日本のマスメディアを置き去りにするように、本国米国のマスメディアの風向きが急に変わってきました。
その変化を俊敏に捉えなければ、日本のマスメディアは「笑いもの」になります。「まだハリス氏押しの記事を書いているの?」と。
これらのことを深読みする人は、民主党の重鎮たちは今回の選挙でハリス氏が勝つことをもう諦め、次の選挙の対策を練り始めたのではと考える人がいます。
また、まだ今回の選挙を諦めず、土壇場でハリス氏を候補者から引きずり降ろし、誰か「大物」を立て、トランプ氏に一発逆転勝ちするつもりでは考える人もいるでしょう。
推測はともあれ、これまでバイデン氏の周りで働いて来たスタッフとハリス氏のスタッフはうまくいっていないのは確かなようです。
選挙戦の残り3週間足らずがどのように推移するか、興味を持って見守ることにします。
