本日、YouTubeで次の動画を見ました。
本動画の配信者は以前から知っています。ジャンクかジャンクに近いレンズも含めたオールドレンズを入手しては、その写り具合などをテストしたり、そのレンズの背景などを語って動画にされています。
本動画では、「YAMATAR」というブランドのレンズを取り上げ、どのメーカーが製造したレンズなのかについて語っています。
私が気になったのは、動画のサムネールに「AIの言ってることはホントなのか?」とあることです。
動画を見ると、配信者が使ったAIは、もしかしたら、Chromeの「AIモード」のAIかもしれません。
結局、どこのメーカーのレンズか、動画の中では判明していません。
そこで、GoogleのAI GeminiのProモードに、「YAMATAR」について質問してみました。すると、次のような回答が得られました。
その動画の投稿者は、おそらく「メステクカメラ」さんなど、オールドレンズやジャンクレンズの修復・紹介をしている方だと思われます。動画内でAIに質問してもメーカーが判明しなかったとのことですが、YAMATAR(ヤマター)というブランドについては、オールドレンズ愛好家の間である程度特定が進んでいます。
結論から言うと、YAMATARはレンズを製造する工場の名前ではなく、商社(輸出業者)のブランド名である可能性が高いです。
具体的な情報は以下の通りです。
1. ブランドの持ち主(販売元)
YAMATARというブランドは、「Taiyo & Co.(タイヨー・アンド・カンパニー)」 という商社(または太陽堂、太陽光学などの類似名)が保有していた輸出用ブランドとされています。 当時の日本のカメラ業界では、製造能力を持たない商社が、複数のレンズメーカーに製造を委託(OEM)し、自社ブランドのロゴ(YAMATARなど)を刻印して海外へ輸出することが一般的でした。
2. 製造メーカー(下請け/OEM)
YAMATARのレンズを実際に製造していたメーカーとしては、以下の会社が有力視されています。
- 日東光学(Nitto Kogaku): 「Kominar(コミナー)」ブランドで知られる長野県のメーカーです。YAMATARの一部のレンズ(特に135mmなどの望遠系)は、外観のデザインや内部構造がコミナーのレンズと酷似しているため、日東光学製である説が最も有力です。
- 富岡光学(Tomioka): ヤシカやリコー、チノンのレンズを製造していたことで有名なOEMメーカーです。YAMATARの一部モデル(M42マウントの標準レンズなど)は、富岡光学製の特徴(独特の部品形状など)を持っていると言われています。
- アストロ光学(Astro Optical): 天体望遠鏡の分野では、YAMATARブランドの望遠鏡はアストロ光学(Royal Astro)が製造していたことが判明しています。
まとめ
動画の投稿者が「メーカーがわからない」と話していたのは、YAMATARが「製造元が一つに定まっていない商社ブランド」であり、レンズのモデルや製造時期によって、日東光学製だったり富岡光学製だったりと、中身が異なる「謎の多いレンズ」だからです。
しかし、最も濃厚な説としては、「販売はTaiyo & Co.、製造は日東光学(または富岡光学)」と考えて間違いありません。
私は、質問をするときに、どのYouTube動画であるかや、配信者の名前も出していません。しかし、私の質問から、本ページで紹介するYouTube動画を短時間で検索し、内容をチェックしています。
私が見たYouTube動画の配信者が、おそらくはAIモードに質問し、はじめは、「大和光機工業」との回答を得たと動画の中で話しています。
そして、動画の最後で、もう一度同じ質問をAIモードにすると、「株式会社ヤマト光学」と答えたとしています。
それが、動画が終了する直前です。編集でわざとそこにそのカットを入れたのは、視聴者に、AIは信用できないことを印象づける狙いがあってのこと(?)でしょうか。
今回、私がGeminiに尋ねた限りでは、「大和光機工業」は出てきませんね。代わりに、回答にある数社のメーカー名が上げられました。
YAMATARというブランドは、「Taiyo & Co.(タイヨー・アンド・カンパニー)」 という商社(または太陽堂、太陽光学などの類似名)が保有していた輸出用ブランド
配信者も、商社が関わっている可能性を話されています。「真相」はこのあたりにあるのかもしれません。
動画配信者は、あくまでもAIの答えを信用していないように感じられます。私がGeminiから得た説も、これが真実というつもりはありません。とりあえず、こんな説をGeminiから得たというだけのことです。
Geminiの解答にある「Taiyo & Co.」のその後について訊くと、現在は存在しないと考えられるとして、当時の、商社の役割について、次のように書いています。
1. 「Taiyo & Co.」の現在
現在、日本には「太陽〇〇」や「Taiyo」と名のつく企業は山ほどありますが(太陽誘電、太陽ホールディングス、太陽工業など)、YAMATARレンズを輸出していた当時の商社としての「Taiyo & Co.」と直接つながる企業は確認されていません。 事実上、廃業したか、全く別の業態に変わってしまい、カメラ事業からは完全に撤退したと見るのが一般的です。
2. なぜ消えてしまったのか
YAMATARのようなブランドが活躍したのは、1950年代〜70年代の「円安・輸出ブーム」の時代です。
- 商社の役割: 当時は「安くてそこそこ写る日本のレンズ」が海外で大人気でした。製造工場(日東光学など)は作るのに専念し、海外への販売は「Taiyo & Co.」のような輸出専門の商社が担当していました。
- 時代の変化: 1980年代以降、円高が進んだり、大手メーカー(キヤノン、ニコンなど)が強くなりすぎて中小ブランドが淘汰されたりした結果、こうした「輸出専門のレンズ商社」の多くは役割を終えて消滅しました。
AIに尋ねたからといって、得られた回答がすべてが真実であるとはいえません。だから、こんなふうにも考えられる、と受け取るのが良さそうです。
というわけで、YouTubeを見て、動画配信者と同じように、私もAIを使って、ほんの少しばかり調べてみました。
調べることで、事の真実は不明なままでも、付随することを知ることができます。
なお、Geminiha、YAMATARの有力な製造元かもしれない「日東光学」製レンズの写りを、実際に撮影した画像で紹介する動画として、次のYouTube動画を紹介してくれました。
本更新から、古いレンズをイメージした曲を、音楽生成AIのSunoで生成してもらいました。良かったら聴いて下さい。
