何気ない日常には、ときとして、思いがけないことが待ち構えているものです。そして、そんなことが起こるなんてことは、それが起こる直前まで、夢にも思っていません。
そんなことが昨日、私に起きました。起きたのは、私にとっては「夜」です。普通の人の時間感覚では、まだ活動時間です。
私の時間軸が普通の人と違うことは本コーナーで、それに関わることを取りあげるごとに書いています。
一般的な人が午前6時に起床し、午後9時に就寝するとすると、私は一般的な人と時間軸が3時間から4時間程度ずれています。
以前に比べても、起床時刻が1時間早くなりました。毎日、午前2時に起きます。そして、就寝時刻は午後6時です。早く起きると、それだけ時間が有効に使えるように「錯覚」し、早い時刻に起きるようになりました。
こんな私に昨日それが起きたとき、まさに眠ろうとしていました。時刻は午後6時です。
その直前まで、布団に横になって本を読んでいました。私が読書に使うのは、Amazonの電子書籍端末です。
私は眠ろうと思ったらすぐに眠れるたちです。昨日も、すぐに眠るつもりでした。が、そのことが私に起きました。
それが起きた体の部位は右耳です。
はじめは、耳の穴の周りが痒いように感じました。そのため、指で耳の穴の周りをグリグリとしました。そんなとき、右の耳の奥で音がし始めました。
その瞬間、私はまずいことになったと感じました。耳の中で音がするということは、気がつかないうちに、耳の穴に何らかの虫が入り込み、耳の中で虫が羽か触覚のような何かを動かしていると考えたからです。
あなたは耳の穴に虫が入った経験がありますか? こんな経験をした人は多くないかもしれません。私は過去に一度だけその経験をしました。
あれは小学校低学年の頃です。
季節は忘れましたが、それが起きたのは夕方か、夕方に近い時間だったように記憶します。
今回と同じで、耳の中でいきなり大きな音がし始めました。驚いてそのことを親にいい、耳鼻科へ連れて行ってもらいました。
そのときは、大きなハエが右の穴に入っていました。治療のことは憶えていませんが、あとで親が話すには、ピンセットのようなものでハエを取りだしたというようなことでした。
この記憶があったので、昨日、耳の中から音が聞こえ始めたとき、遠い昔の記憶が甦り、非常にまずいと考えたのです。
音は断続的に続きました。子供の頃の体験と違うのは、その音の大きさです。昨日は、それほど大きな音ではありませんでした。カサコソといった感じです。しかし、耳の穴に入り込んだ虫が音を立てていると考えると、気持ちの良いものではありません。
このままでは眠れないと考え、耳鼻科へ行くしかないと考えました。しかし、タイミングとしては非常に悪いです。午後6時なると、ほとんどの開業医は、診療時間が終わっているであろうからです。
試しにある医院へ電話してみましたが、診療時間を終えたことを知らせる自動アナウンスの音声が流れるだけでした。
結果的には、総合病院へ行くことにしました。
私は今から21年前の2004年8月末、自転車で急坂を走行中に転倒し、頭部を強打したことで、急性硬膜下血腫を起こし、生死を彷徨いました。そのときに搬送された病院です。
その病院には、病院の各科の診療時間を過ぎたあと、緊急で診てもらえる夜間緊急の窓口があります。そこを受診するしかないと考えたのです。
普段は医療機関へできるだけ近づかないようにしています。ですから、その病院の訪問も21年ぶりになります。慌てていたせいで、その病院の診察券を持っていたことを忘れて行ってしまいました。
初診扱いになったからか、夜間緊急を利用するには、別途、9800円かかると、受付の窓口の職員から告げられました。その上で、診察代も請求されるのです。
総合病院ですから、時間外であっても耳鼻科の医師が残っていました。1時間以上待たされたあと、その医師に診てもらいました。
結果は意外なものでした。
強いライトを右耳の奥に当て、拡大鏡のようなもので医師が耳の奥を検査しますが、虫が見当たらないというのです。それを聞く私は納得できません。虫がいないのなら、私が感じたあの音は何なのかと思わざるを得ないからです。
しばらく耳の奥を検査しましたが、結局、虫が発見されることはありませんでした。
耳垢の性質には二種類あります。湿性のいわゆる「アメ耳」と乾性の「粉耳」です。私の父はアメ耳で、母が粉耳でした。私は父の遺伝を引き継いだアメ耳です。
医師がいうことには、右耳の中には耳垢が溜まっているということでした。専用の器具を用い、それを取り出しました。取りだした耳垢を見せてもらいましたが、大きな塊が二個ありました。
ついでに左耳の穴も検査してくれました。左耳の中は、右耳ほど垢が溜まっていないということです。
医師の説明では、耳垢が耳の奥で動くと音がするそうです。私が耳が痒いように感じで、指でこすったことで、耳垢が耳の中で動き、その音を、虫のせいと勘違いしたことになりそうです。
医師の説明では、耳の穴に虫が入ると痛みを感じるそうです。私は痛さをまったく感じませんでした。
これらのことから、私が耳に虫が入ったと感じたのは私の勘違いだったという結論に落ち着きます。
そんなこんなで、昨日は寝たのが午後9時頃になりました。これでようやく、一般の人と同じ時間に眠ったことになりましょう。
診察料金は、特別料金を含め、1万1990円でした。
耳垢を取ってもらっただけでこの料金は高く感じます。しかし、虫が入ったと心配しながら一晩過ごすことを考えれば、仕方がないことです。
