本日の日経新聞「このヒト」のコーナーに次の記事があります。
記事では、実業団の相撲部として名門の日本通運相撲部で初の女性部員となった奥富夕夏氏(1998~)を紹介しています。
女子相撲に関心を持つ人であれば、奥富氏を知らない人はいないのでしょう。
奥富氏は小学生のときに相撲を始め、千葉県柏市の少年団で相撲を始めたと書かれています。それを読んで、もしかしたら、先月あった九州場所で初優勝を飾った琴櫻将傑関(1997~)とは、子供の頃から相撲を通じた仲間意識を持つのではと思いました。
琴桜関も5歳の時に相撲を始めていますが、通ったのが柏の相撲道場だからです。年齢も1歳違いです。
奥富氏は「女子の部では敵なし」の状態で、中学時代には全国大会で優勝を重ねたそうです。日本大学時代も頂点を極め続けたとのことです。
そんな奥富氏が就職先に選んだのは、創立が1959年という名門の相撲部を持つ日本通運です。
しかし、同相撲部は女性には門戸を開いていなかったようです。入社して2年目に世界王者となっても、入部が認められなかったそうですから。
入社3年目の社内研修で社長と直接話せる機会を得、そこで、奥富氏は社長に直談判し、実力者であったこともあり、今年の9月についに入部の夢を果たしたとのことです。
このように、相撲にかける奥富氏を伝える記事ですが、私が残念に感じたのは、記事に添えられた奥富氏を写した写真です。それを、新聞をスキャニングした画像で紹介します。

奥富氏がにこやかな表情で写っていますが、光の状態がよろしくありません。
おそらくは、天井の蛍光灯光の下で撮影したものでしょう。光源がほぼ真上にあるため、顔に下向きの影ができてしまっています。
報道で使われる写真は、ポートレイト撮影とは違うので、その人とわかればそれで問題がないのかもしれません。
そうであっても、奥富氏を美しく撮ってあげたかったです。ポートレイト撮影では、逆光か反逆光が好ましいです。
本日の朝日新聞に、「認定特定非営利活動法人カタリバ」の広告が載っています。広告をスキャニングしたので下に紹介します。

この広告に写る少女は、反逆光で美しく写しとられています。奥富氏の写真と比較することで、光の扱い方の差が理解できるでしょう。
私がもしも仕事として、人物を取材することがあらかじめわかっているのなら、対象の人物を美し撮るため、準備をするでしょう。
大げさな機材は必要ありません。小型のソフトボックスを軽い三脚に取りつけ、それを人物に発光させるだけで、柔らかな光の演出が実現できます。
事件報道では光の扱いに注意を払うことは困難です。同じ報道であっても、インタビューして記事にするような場合は、取材相手を撮影する時間にも余裕が持てるでしょう。
そんなときは、少しでも取材相手を美しく、男性であればときに逞しく撮るような工夫があってもいいように考えます。
