2004/01/09 「紅白」は百年後も不滅?

昨日の産経新聞と今日の朝日新聞には期せずして、「NHK紅白歌合戦」を取り上げた批評が掲載されています。

私自身は、いつも本コーナーでも書いているように、「反紅白」の立場を採っています。別に大した理由があるわけでもありません。バラエティ番組が不得意なNHKが無理して視聴者を喜ばしている感じがして、それがどうにも受け付けにくいのです。

その昔、午後9時に番組がスタートしていた時代、「紅白」はそれなりにオーソドックスな姿を保ち、視聴率も現在の5割増しぐらい稼いでいたと記憶しています。それが、いつの頃からか、放送時間が前倒しになり、それにつれて、過剰演出が加速していきました。

朝日の今日の批評によれば、今回の「紅白」には紅組・白組合わせて62組もの出演者があったそうです。いくらなんでもこれは多すぎではないでしょうか。いくら「紅白」好きの人間がいたとしても、これをはじめから終わりまでテレビの前で見ているとは到底思えません(実際にいたらごめんなさい)。

しかし、こうまでして盛り上げたはずの「紅白」が、何の演出もない裏番組に負けたそうです。それも、惨敗といってもいいほどの負けっぷりです。

見て見ぬふりはマスメディアの専売特許?

若い男性タレントを数多く抱え、芸能界とマスメディアで極めて強い影響力を有する芸能事務所「ジャニーズ事務所」と、ジャニーズ事務所と呉越同舟状態にある日本のマスメディアの問題は、今の日本の悪しき状況を象徴しています。

マスメディアは今になってジャニーズ事務所を創業したジャニーズ喜多川19312019)が生前、芸能界でタレントとして働きたいのなら俺のいうことを聞け、と青少年に性加害行為をしていたことを問題視しています。

そんなマスメディアの報道に接するたびに、マスメディアのご都合主義には辟易させられます。

今の事態を生んだのは、今年の2月でしたか、英国の英国放送協会(BBC)で記者をするモビーン・アザー記者が取材し、BBCの番組で3月にドキュメンタリー番組を放送したことです。

ジャニー喜多川の性加害行為は明らかになっているだけでも1953年から

ジャニーズ事務所の創業者で、日本の芸能界で大きな力を持ったジャニー喜多川1931201)が生前、空気を吸うように犯した性犯罪にまつわる話は一向に収まる気配がありません。

つい最近は、シンガーソングライターの大御所、山下達郎1953~)が、ジャニー喜多川を擁護する発言を自分のFM番組でし、物議を醸したばかりです。

ジャニー喜多川という人間は、男前の若い男性にしか性的興味を持てないのだろうということが世間で認知されていますが、どうやら、彼は小さな男の子にも同じように性的興味を持っていたことが明らかになりました。

このたび、勇気ある告発をしてくれたのは、俳優の服部吉次(本名は「良次」)です。

袴田事件の報道は公平に

殺人罪放火罪は、数ある犯罪の中で最も重い罪になるでしょう。それを一度に行い、しかも四人も殺していたら、日本では誰が考えても、犯人は死刑に相当すると考えます。

しかし、半世紀を経て、なお、真犯人が確定していない事件があります。その事件は「袴田(はかまた)事件」と呼ばれています。

本事件の容疑者とされた袴田巌(はかまた・いわお)氏(1936~)が2014年に釈放され、マスメディアが報じましたので、あとになって生まれた人でも、本事件を知っている人がいるでしょう。

家族四人を刃物で刺し殺し、そのうえで、被害者四人に油をかけて火をつけ、自宅もろとも消失させているのですから、大変な事件です。しかし、本事件を私はあとになって認識しました。

本事件を今になって取り上げるのは、先頃、本事件の裁判に絡み、新しい動きがあり、それを昨日、マスメディアが報じているからです。

縁と恩を重んじる山下達郎

人はそれぞれに個性を持ちます。そして、それを形作る一部には、性的なものが含まれます。

性的な個性も、おそらく、千差万別といえるでしょう。

それぞれの個性を認めつつ、他者の個性をどうしても受け入れられないことが起こります。

たとえ話をすれば、好きになって結婚した一組の男女があったとします。結婚を実現できた当初は、自分たちほど幸せな人はほかにいないと思ったりするでしょう。

しかし、結婚してから、相手の隠された個性に気づくことがないでもありません。そしてそれがどうしても受け入れらない場合は、同じ空間で過ごすことが苦しくなったりします。

許せない個性のひとつに、相手の性的な個性の場合もありましょう。それが自分の個性と相いれない場合は、離婚話に発展しかねません。

北海道でバスと事故を起こしたトラック運転手は体調不良だった?

今月、北海道の国道で高速バスと大型トラックの事故が起きたときから、私は個人的に、事故原因に勝手な想像を巡らしていました。

事故が起きたのは今月18日日曜日の午前11時55分頃です。場所は、函館と札幌を結ぶ国道5号の、八雲町野田生(のだおい)です。

道路は片側一車線で、札幌方面に向かって、緩やかな左カーブであるそうです。

北海道は広大な土地が広がりながら、鉄道網が限られるため、高速バスが住民の重要な足にになっているようです。

この事故の続報を伝える26日の日経新聞の記事によれば、高速バスは、札幌市発着だけで50以上の路線があるということです。

事故に遭った「高速はこだて号」は、JR札幌駅函館駅を往復で結ぶ高速バスです。

事故当日は日曜日で、札幌から函館方面へ走行中、事故に遭遇しました。

AED云々より前に考えるべきこと

昨日(16日)、Yahoo!ニュースに、昨年7月に沖縄であった出来事を沖縄タイムスが報じた次の記事が載りました。

記事を読んだ人は、現場に駆け付けた消防隊員が、適切な処置をしなかったため、30代の男性が亡くなってしまった、と受け止めかねません。

記事を見ていくと、昨年7月25日の午後5時前、沖縄の南城市にある団地で、30代男性が心肺停止の状態になったことがわかります。

この記事だけでは、誰が救急車の出動を要請する電話をしたのかわかりません。男性が突然倒れ、そのときには心肺停止の状態であったのだとすれば、男性が自分で電話をすることはできません。

2003/06/21 『男たちの旅路』音声データ

本日は、ある事柄について考えていただきたいと思い、サンプルとしてひとつの音声データを用意してみました。

その番組が放送されたのがいつだったのかを本サイト内の「私のTV指定席」(現在このコーナーはありません)で確認したところ、5月31日でした。それはNHK衛星第2で放送されている「BS思い出館」という番組です。

この番組では、NHKが以前に放送した数々の名作ドラマからピックアップして放送しています。その回では、かつてNHKで放送された傑作ドラマのひとつ『男たちの旅路』でした。

放送当時、「土曜ドラマ」というドラマ放送枠があり、「土ドラ」の名称で親しまれていました。その枠で放送されて人気を博したのが『男たちの旅路』です。

脚本を担当されたのは、『岸辺のアルバム』1977)や『ふぞろいの林檎たち』19831997)などでもその名を知られる山田太一1934~)です。

遭難陸自ヘリは墜落前に逆走したのか?

陸上自衛隊(陸自)第8師団第8飛行隊所属の多目的ヘリコプター“UH60JA”が「遭難」して半月になります。

事故を起こしたヘリコプターは、米軍が使う「UH60 ブラックホーク」をベースに、三菱重工業がライセンスを取り、陸自仕様に改良して製造した機体だそうです。

このヘリに、事故当日、第8師団に着任して一週間程度しか経たない坂本雄一師団長(陸将)(19672023)を含む10人が搭乗しています。

事故原因は未だにわからないようですが、事故からそう時間が経たずに、事故直前は約150メートルという低い高度を飛行していただろうとの見解を防衛省が示しています。

私は専門的なことはわかりませんが、飛行高度が低くなると、レーダーで捉えられなくなるそうです。ということは、問題の機がレーダーから突如消えたからといって、その瞬間に海へ墜落したとは限らない可能性があります。

被害者の立場を離れることも必要

誰もが事件や事故の被害者になる可能性はあります。

私にしても、2004年の8月末、事故に遭い、死線をさまよいました。もっとも私の場合は、乗っていた自転車が転倒した自爆事故です。

その時の記憶はまったくなく、今に至るまで、記憶が戻ることはありません。不思議なのは、転倒して負傷した日の記憶それ自体がありません。

その日にどこへ、何のために出かけたのかもわかりません。それでも、その日にどこかへ行き、最寄駅から自宅へ自転車で戻る途中、急坂で転倒し、頭部を強く打ってその場で気を失ってしまいました。

倒れている私を見つけてくれた人が救急車を呼んでくれ、病院へ搬送された私は、頭部を開く外科手術を受けました。