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カンヴァスを張りました
昨日、久しぶりにカンヴァスを木枠に張りました。昨日張ったのは、F4号(33.4×24.2㎝)の小さいものです。
同じ昨日、描きかけだった『自画像』に加筆し、完成としました。
私はこれまで、途中まで描いては、描くのを途中で止め、別の絵を描き始めることがよくありました。
複数を同時期に描きながら、どれも途中で気に入らなくなり、描くのをそのままやめてしまうことが多くありました。
それが、今月だけで、昨日描き上げた一枚を含め、四枚を完成させました。
そうなった理由は、生乾きの上に絵具をのせ、アラプリマで短時間に描き上げてしまうようにしたことです。もうひとつは、どれも描くサイズが小さかったことです。
油絵具の扱いが数段上達?
このところは、油絵具に接する時間が多いです。今日も描きかけの絵に加筆しました。
これは自己満足に近いと思いますが、ここ一カ月ほどで、絵具の扱い方が数段上達したように感じています。
今日加筆したのは自画像です。鏡に映る自分の顔をモデルとするため、いつでも好きな時に、モデルに使えます。
今回は、サムホール(SM)のサイズ(22.7×15.8㎝)の厚紙のボードに描いています。ジェッソで下塗りをしなかったため、はじめに絵具をつけたときは、絵具の伸びが悪く、失敗したと考えました。
はじめは、二、三時間で、アラプリマで仕上げるつもりでした。しかし、一日目がそんな調子だったため、予定を変更し、これまで通り、乾かしながら、何度も筆を入れる描き方に換えました。
描き方は変わっても、絵具の扱いは、自分でも満足できるような状態となっています。
油絵具は、混色をすればするほど、発色が鈍くなります。彩度が落ちるということです。特に、ホワイトを多く使うと、彩度はあっという間に落ちてしまいます。
ダ・ヴィンチのような油彩画は好きですか?
ネットの動画共有サイトYouTubeには、さまざまな分野の動画があり、専門的なものも少なくありません。
たとえば、油絵具の扱い方についての動画にどんなものがあるか、”oil painting”で検索をかけると、油絵具を使って描く様子が動画になったものが紹介ページに表示されます。
しかし、人物を描く動画は、満足できるものがありません。
私はそれを実際には再生させていませんが、写真そのままの顔を油絵具で描く動画あり、3年前に投稿されたその動画の再生回数が650万と表示されています。
その数字を見て、自分で絵を描かない人や、鑑賞するだけの人は、このような動画を見て満足するものなのか、と考えました。
実際に見ていないので想像ですが、肌を滑らかに表現してしまったら、油絵具が持つ物質的な魅力をほとんど捨ててしまったのと同じと私は考えます。
油絵具をアラプリマで使って新境地
前回の本コーナーでは、レンブラント(1606~1669)の晩年の傑作、ユダヤの花嫁(1665)の男性部分頭部を、アクリル絵具で模写したことを書きました。
その中で、同じことを油絵具でやることを考えていると書きました。そうは書きつつも、内心では、油絵具でそれをするのは難しいだろう、と正直考えていました。
「案ずるより産むが易し」です。
私は、アクリル絵具で描いた翌日になる昨日(3日)、早速それを試しました。
油絵具を使って絵を描く人も、アラプリマで描く人はどれほどいるでしょうか? 私も昔から油絵具を使ってきましたが、これまで、アラプリマのように描いたことはありません。
理由は、アクリル絵具などと違い、油絵具は、濡れた絵具の上に新しい絵具をのせるのが、慣れないと難しいため、絵具を「泥沼」のようにしかねないと考えなくもなかったからです。
それでも、物は試しと、それを試しました。その結果、非常に得るものがありました。油絵具を使った表現方法に「新境地」を得た気分と書いても決して大げさにはなりません。
アクリル絵具でアラプリマ
昨日、一日で絵を一枚描きはじめ、描き終えました。油絵具の場合は、ゴッホ(1853~1890)のように、アラプリマで描かない限り、一日で仕上げまでもっていくのは困難です。
私も次にはアラプリマで油絵具を扱い、小さな絵であれば、一日で描き切ることができるか「実験」しようと考えています。
私が今回使ったのはアクリル絵具です。
この絵具は、顔料や染料がアクリル樹脂で練られており、水で溶いて使えます。水分の蒸発と共に、塗られた絵具が乾く速乾性です。水で溶いて塗られた絵具は、乾くと絵具に解けない性質を持ちます。
私は、NHK-FMのリクエスト番組「サンセットパーク」(1998~2011)(この名称になる前は「夕べのひととき」、東京のみは「夕べの広場」)宛に、1983年から、番組が終了した2011年3月末までリクエストカードを出しました。
終盤には、FAXでリクエストできるようになり、最後はネット経由でもリクエストできるようになりました。それ以前は、郵便はがきでリクエストするよりほかりませんでした。
そのハガキに私は、アクリル絵具で絵を描いてリクエストしました。その数はどれぐらいになるでしょう。相当の枚数になると思います。
モデルがいないかもしれない人物画
頭が疲れたら絵具に接しよう
本日も油絵具と接する時間を持ちました。
前回の本コーナーでは、油絵具の扱いについて書きました。なかでも、油絵具が持つ透明性を活かしたグラッシ(仏語)、グレーズ(英語)について書いています。
この技法を使わなかれば輝かしい色の表現は難しいと。
これはたしかにそうですが、不透明に使っても、輝かしく見える表現ができます。
私は昨日、透明性を活かした描き方を「研究」するため、描きかけの絵の表面に透明な黄色をグラッシしました。私が使った溶き油は速乾性のため、今朝には表面がカラカラに乾いていました。
これであれば、アクリル絵具を使って描いたときのように、絵具を不透明と透明に交互に使う描き方で油絵具を使えそうだと感じました。
しかし、描き始めると、絵具を不透明に使った描き方に夢中になっていました。前回の本コーナーで書いたことに矛盾したことをしたことになります。
油絵の輝かしい色彩への憧れ
油絵具を使った色の表現を自分なりに「研究」しています。
油絵具が透明水彩絵具と違うのは、色を不透明に使うのが一般的であることです。これは、印象派絵画の時代に油絵の技法が本格的に入ってきた日本で顕著なことといえましょう。
印象派画家は、産業革命によって登場したチューブに入った絵具とカンヴァスを持って戸外へ飛び出し、自然の風景などを前にして、素早いタッチで描いたりしました。アラプリマで描いてしまうため、絵具は不透明に使うよりほかなくなります。
それはそれで魅力的な作品に仕上がることがありますが、油絵具の長い歴史を見ると、印象派画家の描き方は、古典絵画を描いた画家たちとは描き方が大きく異なります。
ただ、古典絵画といってもすべてが同じというわけではありません。時代や地域、また、画家ごとに独自の絵具の扱い方があります。
やっぱりシルバーホワイト
油絵具の話です。
五日前の本コーナーで、油絵具の扱いについて書きました。
その中で、絵具の白はパーマネントホワイトがいいと書きました。早くも考え方が変わりました。やはり、シルバーホワイト(鉛白)を使わなければ思うような絵が描けません。
昨日も油絵具に接する時間を持ちました。
油絵具で絵を描いたことがなく、絵画作品を眼で見て楽しむだけの人は、自分で描く人に比べて、絵を見る視点が異なるかもしれません。そして、その結果、好みの絵画の傾向にも異なりが生じるだろうと思います。
私が最も敬愛するのがレンブラント(1606~1669)であることはことあるごとに書いているとおりです。
そのレンブラントの描法に近い描き方をする画家が印象派画家の中にいます。
それは誰だと思いますか?