月: 2023年3月
Shutter Angle In Cinematography Explained
ひらめきと触覚の愉しみ
村上春樹(1949~)は、1978年の春、明治神宮球場の芝生の外野席で、ヤクルトスワローズと広島カープの開幕戦を観戦した時に、小説を書いてみようという天からの啓示のようなものを受けた、というエピソードを、機会あるごとに書いています。
私は「天からの啓示」というような話は、素直には信じませんね。おそらくはその時の村上も、何かの拍子にそのようなひらめきを得たことは確かでしょうが、それが天からのものだったかは、当人も確信は持てないでしょう。
誰にでも似たようなことが起こったりしますが、それを単なる思いつきやひらめきとしなかったことで、いつの間にか、村上の場合は、それが「天からの啓示」という「物語」になってしまっただけ(?)のように感じなくもありません。
人が死んだあとに天国へ行くという話も、私は素直に受け入れることができないです。